さて、今回は「2012年私的オススメコミック」を10冊ご紹介します。他のコミックランキングではあまり登場しませんが、私的にオススメしたい作品を集めてみました。「短編集」「ギャグ」「シリーズもの」に分けて、2記事にわたってご紹介します。
短編集・一巻完結
「宮田書店へようこそ!」 水あさと(8月発売)
「デンキ街の本屋さん」を取り上げた作家さんです。氏の能力が存分に発揮されるのは「泣き顔」だと思っていますが、表紙になっている『帰れない二人』は最後のクライマックス4ページまで一気に読ませます。
「ローファイ・アフタースクール」 五十嵐藍(5月発売)
今どきの学生のけだるさがうまく描かれていて、だからといってそれが無気力というわけでもなく、うまく読ませる作家です。こちらは短編集ですが、連作オムニバスの「ワールドゲイズ クリップス」もオススメです。
「未完の恋」 宮内由香(6月発売)
彼女の中で失われつつある青春、のようなテーマをつかんで作品にしていくのが上手い作家さんだと思ってます。女の子と女の子のエピソード中心の短編集ですが、読めばファンになれる作家だと思います。
「空声」 こがわみさき(9月発売)
「声」や「音」をキーワードにしたオムニバスです。それぞれアイデアをうまく使っており、ぞくっとするような感動を引き連れてくるエピソードばかりです。連載ものの「はしっぽ花星」も刊行されています。
「prism (1)」 東山翔(4月発売)
掲載誌が休刊になったり、トレース疑惑に巻き込まれたりと、続刊を期待するのは難しい1冊になってしまいましたが、氏の描写力の強さははっきりしてますので、新作も期待しています。本屋で見つけたら絶対に買い!です。
さて前編はいかがでしたか? 後編では「ギャグ」「シリーズもの」のオススメをご紹介します。お見逃しなく!