2007年に休刊となったアメリカの雑誌「LIFE」。今ではウェブ上の公式サイトで20世紀を切り取った写真の数々をアーカイブとして楽しめるようになっています。
そんなLIFE誌で活躍した伝説的写真家ジョン・ミリが、これまた20世紀を代表する天才パブロ・ピカソと一緒に制作したのがこの1949年に撮影された「Drawing with Light」です。
アイデアの発端はジョン・ミリがピカソに見せた一枚の写真でした。それは暗闇の中で靴に小さなライトを付けてジャンプするアイススケーターの写真。それを見たピカソはわずか15分である実験をジョン・ミリに提案します。それが後に語り継がれるこの「Drawing with Light」のアイデアだったのです。
5回のセッションで30点近くの絵を描いたピカソ。ミリは前と横に2台のカメラをセット。シャッターは開きっぱなしにしてペンライトの軌跡をフィルムにとらえたそうです。
ケンタウルスの写真はを見たことがあっても他のものを見たことがない人も多いはず。当時の雑誌にもこれらの多くの写真は掲載されなかったそうです。
実際には一瞬で消える光の軌跡。その線は、描いたピカソですら見ることができないものです。しかし、その光のドローイングを写真を通して、60年経った今でも我々が見て楽しむことが出来るというのは、なんだか不思議な気分です。
LIFE Behind the Picture: Picasso ‘Draws’ With Light [LIFE] [designboom]
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