※本記事は2022年12月7日に公開された記事の再掲載です。
Text and Photographed by 渡辺 文芽
さつまいものおいしい季節。やっぱりさつまいもといえば焼き芋ですよね。
おうちで極ウマの焼き芋が焼けたら最高! ということで、「おうちでできるおいしい焼き方」を検証してみました!
今回は「焼き方」の違いで食感や甘みにどう違いがでるかを実験。これから4回にわたって、「おうち焼き芋」を探究していきますよ〜!
使用したのはねっとり系さつまいものシルクスイート
今回用意したさつまいもはシルクスイートという品種です。
まだデビューして間もない品種ですが、焼き芋にしたときのなめらかな食感と甘さが特徴で、瞬く間に大人気となった品種です。上手に焼ければ、スイーツにも勝るおいしさの焼き芋となりそう。
焼くときのひと工夫でなにが変わるのかな?比較してみた!
3つの焼き方で、スッと竹串が通るまでオーブントースターで40分間加熱し、どの方法が一番甘みが出るか比較してみました。
1.包まずにそのまま焼く
2.アルミホイルで包んで焼く
3.濡らしたキッチンペーパーとアルミホイルで包んで焼く。
気になる結果は…
左から、[1]包まずに焼いたもの、[2]アルミホイルで包んで焼いたもの、[3]濡らしたキッチンペーパーでくるみ、さらにアルミホイルで包んだもの。
[1]の包まずにそのまま焼いたものは皮がカピカピに乾いてしまい、水分が抜けて乾燥してしまいました。
対して、[2]のアルミホイルで包んだものと[3]の濡らしたキッチンペーパーとアルミホイルで包んだものは、皮も中もしっとりしています。
また、2つに折った瞬間に湯気がゆらゆら〜っと出て「これ絶対おいしいやつ!」と確信しました。
いざ!実食!
食べてみると乾燥してしまった[1]は皮の部分が硬く、甘みもなんだかもの足りない感じ。
アルミホイルで包んだものとキッチンペーパーとアルミホイルで包んだものは両方とも皮もしっとりしていて、皮をむかなくてもおいしく食べることができました。
でも、「極ウマ」にはまだまだなんだよなぁ…
けれども、まだまだ高級スイーツというには甘みが足りないと思った筆者。 [3]の方法でさらに40分追加加熱し、合計80分間加熱を行いました。
アルミホイルを触ると指の跡がつくぐらいしっかと焼きます。加熱後に2つに割ると蜜がジュワーっとでてきて、これぞスイーツにも勝る「極ウマの焼き芋」となりました!
おいしい焼き芋のコツは「高温加熱しないこと」「乾燥させないこと」「1時間以上加熱すること」にあった!
さつまいもの甘みはβ-アミラーゼという糖質分解酵素がでんぷんを分解することによって作られます。
70℃前後でじっくりと加熱するとβ-アミラーゼの働きで甘みが増すため、アルミホイルで包んだ方が高温になりすぎず、水分も保たれて食感もしっとりと甘くなります。
また、濡らしたキッチンペーパーで包むことで、長時間加熱しても乾燥を防ぐことができ、よりおいしく仕上げることができるんです。
焼き芋は40~50分程度の加熱ではホクホクした食感が残りますが、1時間以上加熱すると次第にねっとりとした食感がでてくるんですね!
自宅でもトースターやオーブンでおいしい焼き芋が作れるので、ぜひ「包み方」と「時間」をポイントにして挑戦してみてくださいね。
おうちで極ウマ焼き芋を焼こう・品種編/ねっとり甘〜い品種はどれ?
おうちで「極ウマ焼き芋」を焼こう・調理法編トースター、電子レンジ、せいろ、どれがいちばん甘かった?
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