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「片付けすぎない」ことで実現する、懐かしくもあたたかい2DKのUR団地暮らし(東京都)|みんなの部屋

2023/04/03 19:30 投稿

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Photographed by Kaoru Mochida 東京都の一角。鳥のさえずりが聴こえるほどの閑静な住宅街に、今回お邪魔する敦子さんのお宅はありました。

敦子さんが暮らすのは、築40〜50年の物件をリノベーションしたUR団地の一部屋。どこか懐かしくてあたたかみを感じる、住み良い団地暮らしの魅力やコツについて伺ってきました。

お名前(職業):敦子さん(会社員)
場所:東京都
面積:47平米(ベランダ込み) 2DK
家賃:8.5万円(共益費込み)
築年数:築40〜50年
間取り図(編集部作成):

編集部作成

■目次
1. この部屋に決めた理由
2. お気に入りの場所
3. お気に入りのアイテム
4. 残念なところ
5. 暮らしのアイデア
6. これからの暮らし

この部屋に決めた理由

団地ながらの古くてあたたかい雰囲気に惹かれて

もともと、友人が住んでいたことをきっかけに、UR物件に興味を持ち始めたという敦子さん。最終的にこのお部屋を選んだ決め手は何だったのでしょうか?

「内見を重ねて感じたのが、同じUR物件でも立地や物件によって雰囲気とか相場が全然違うということ。

友人の住んでいる物件は、フルリノベーションでまるっと綺麗になっていたんですけど、私としてはもう少し団地ながらの古くてあたたかい雰囲気が残っている方が嬉しくて……。ここはそういった条件にもぴったり当てはまったので、ひと目見てすぐ、住むことに決めたんです。

同じ団地内でも間取りが色々とあって、お部屋自体は4つくらいチェックしましたね。私は料理を作るのが好きなので、キッチンの横に窓があって明るかったり、水回りが綺麗だったりという理由でこのお部屋を選びました」(敦子さん)

お気に入りの場所

お部屋選びの決め手にもなったキッチン

お部屋選びの決め手にもなったキッチンは、敦子さんのお気に入り場所のひとつ。手入れの行き届いた空間は、すっきりとまとまりつつも使いやすいつくりになっています。

「キッチン自体はそこまで大きくないので、自分なりに使いやすいよう工夫をしています。たとえば、この突っ張り棚は後から付けたんですけど、料理中にちょっとモノを置いておいたり、洗い物を乾かしたりできて重宝していますね。

調理器具やよく使うアイテムは基本的に吊るす収納にしていて、取り出しやすさと作業スペースの確保を意識しています」(敦子さん)

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キッチンの横には、趣味で集めているという食器がギッシリ。

ご本人も「いつの間にかこんなに……」とおっしゃるほどたくさんありますが、それでも散らばった感じがしないのがさすがです。これだけの食器を綺麗に収納するコツは、どういったところにあるのでしょうか?

「もともと収納が得意なわけではないので、適当にしまっても綺麗に見えるよう気をつけています。基本的なところでいうと色やサイズでまとめたり。

あとは、小皿とか豆皿はデザインの良い箱に入れたりしていますね。こうすると見栄えもいいですし、使いたいときにもサッと取り出せていいんですよ。

そもそもの食器棚の収納量を増やすというのもおすすめですね」と敦子さん。実際にこちらの食器棚は奥行きがたっぷりとあって、奥に3列も置けるのだそうです。

「もともとは違う食器棚を使っていたんですけど、この部屋に引っ越してすぐに大きな地震があって。大切なお皿をしっかりと保管するためにも新しいものに買い換えました。

天高があって天井と棚を突っ張れないので、食器棚自体を低くすることは決まっていて、そうなると収納量を増やすためには奥行きのあるものを……といろいろ考えながらぴったりのものを探しましたね。

結果的には隣の冷蔵庫とも高さが合って、見た目もスッキリしたので良かったです。いまは壁付けにしていますけど、間取りによっては両サイドから使うこともできるので、そういった柔軟性がある点も気に入っています」(敦子さん)

念願のソファを中心としたリビング

引越しをして、間取りが広くなったことで置けるようになったというソファ。そんなソファを中心としたリビングは、敦子さんにとって心休まる定位置となっているのだそうです。

「やっぱり、一番いるのはソファのところですね。大体いつもここでぼーっと座ってます。

ソファはunico(ウニコ)で購入したもので、最終的にはTRUCK FURNITURE(トラックファニチャー)のが欲しいんですけど、まずは手の届く範囲からということでこちらにしました。幅があってゆったり座れるし、横にもなれるので使いやすくて気に入っています!」(敦子さん)

自由な使い方ができるオープンスペース

ソファの後ろには、LISA LARSON(リサ・ラーソン)の可愛らしいオブジェがズラリ。

普通の押入れだったというこちらの空間ですが、襖を外したことでオープンなスペースとなり、今ではお部屋の中の「余白」として欠かせない場所になっているのだそう。

「ここはお気に入りのオブジェを飾る場所にしているんですが、帰宅したときにカバンや服を一時的に置いたり、リモートワークの作業スペースにしたりと、部屋の中のオープンスペースとしてかなり自由に使っています。

仕事の関係でリモートワークをすることがあって、そういうときには時々、ここをスタンドデスクみたいにしていますね。

ちょっとお行儀が悪いんですけど、ソファの背もたれに腰かけると高さがちょうど良いんですよ! こういった開けたスペースがひとつあると、色々と自由に使えて便利だなと感じています」(敦子さん)

お気に入りのアイテム

ヴィンテージのお皿たち

食器棚に並んだお皿たちは、旅行先や蚤の市で買ったものが多いのだそう。ズバリ、お皿の魅力ってどんなところにあるのでしょうか?

「それ自体でひとつの作品として綺麗だなと思うんですが、私の場合、料理と合わせる楽しさに魅力を感じているところもありますね。

今日は何を作ろうかなというときに、どのお皿と合わせよう……という基準で考えることが結構多くて。このお皿にはこの料理かな、みたいなことを考えるのが好きなんです。

だから、これが一番お気に入り! というのを選ぶのは難しいんですけど、出番が多いのでいうとこの辺りですね」と言って見せてくださったのが、こちらのお皿たち。

どんな料理にも合いそうなシンプルな美しさと、程よい大きさ・深さで、確かにこれは使いやすそう! お皿選びの新しい魅力を教えてもらいました。

日々の料理に欠かせない蒸籠

料理好きの敦子さんが「ほぼ毎日のペースで使っている」というのが、こちらの蒸籠。台湾に行ったときにお土産で買って以来、すっかりハマって今では3サイズも揃えているのだそうです。

「使いやすいのはこの中間のサイズですね。料理がめんどくさいな〜というときでも、野菜やお肉・魚なんかを入れて適当に蒸すだけで美味しくなるので助かっています」(敦子さん)

自然と集まっていた熊アイテム

お部屋を見渡すとひょっこりと目が合う熊アイテムの数々。意識をしなくても自然と集まってしまうのだと敦子さんは笑います。

「どれも気に入っているんですが、このラグは椅子に座って作業をするとき下に敷いておくとあたたかいので、寒い日に活躍してくれていますね」(敦子さん)

一方で、ひとつずつ吟味しながらお迎えしているというのが、こちらの木彫りの熊たち。「熊彫図鑑」という本で勉強をするほどに夢中になっているのだそうです。

木彫りの熊について説明する敦子さん

「好きなものを部屋のあちこちに飾ることで、どこを見ても幸せな気持ちになれるんです」と語る敦子さんの姿を見て、シンプルに整えられつつもぬくもりを感じる、そんな素敵なお部屋づくりのヒントを見つけられた気がしました。

残念なところ

団地のリノベ物件によくある壁面

住み始めてからもほとんどギャップがなく、とにかく気に入っているというこちらのお部屋ですが、その中で唯一残念に感じているのがこちらの壁面なのだそう。

「団地のリノベ物件に多いと思うんですけど、壁面の上の方にネジとか穴を開けてもいいよっていう部分があるんです。

個人的にはここの上に隙間があった方が掛ける収納やディスプレイがしやすくて良かったな〜と、ちょっと残念に感じていますね」(敦子さん)

暮らしのアイデア

「片付けすぎない」という選択肢を持つ

居心地の良い空間づくりを実現されている敦子さんに「暮らしに関するアイデア」を伺うと、意外な答えが返ってきました。

「アイデアって言えるほどのことではないんですが、片付けを頑張りすぎないようにしています。

たとえば、季節によって部屋の雰囲気をガラッと変えるのが好きで、夏にはイ草のラグを敷いたりしているんですが、一々しまうのが面倒で……。

いまはちゃんとしまっていますけど、イ草のラグの上にそのまま冬用のラグを重ねてしまうこともあります。厚みが出てふかふかするからそれでいいか、と思って(笑)」(敦子さん)

こちらのラグ2枚重ねも、じつは片付けると嵩張るからという理由で重ねているのだそう!

ただ置いてあるだけでなく、おしゃれに見せるためにはセンスが必要そうですが、この「片付けすぎない」という選択肢を持つことが、居心地の良いお部屋づくりの秘訣なのかもしれませんね。

これからの暮らし

次の暮らしもUR団地で

今後はふたり暮らしになるそうで、引越しを検討しているという敦子さん。これからの暮らしについて伺ってみました。

「まだ具体的には決めていないんですけど、次のお部屋もURがいいかなと考えています。

昔ながらの団地が持っている部屋の明るさとか、あたたかみのある感じとか、実際に住んでみてそういったところが気に入ったので、なるべく似たような雰囲気の場所でゆったりと生活していければいいですね」(敦子さん)

取材中にも「次はこういうものを取り入れたい」というお話をたくさんしてくださった敦子さん。おふたりの好きなものが詰まった素敵なお部屋に、また遊びに伺えることを楽しみにしています。

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