ROOMIE TREAT STOREで自分へのご褒美をさがしてみませんか?
撮影:邑口京一郎
最近「あんまり料理をしたくないな……」と思うときほど、ふっと手が伸びる一冊があります。それは、2022年に6年ぶりの撮り下ろしとして出版された『平野レミのオールスターレシピ 家族の絆はごはんで深まる』(主婦の友社)。どうしてレミさんの本を読むと元気が出てくるのか、ページをめくりながら考えてみました。
平野レミのオールスターレシピ 家族の絆はごはんで深まる 1,650 Amazonで見てみる 1,650 楽天市場で見てみる!function(t,e){if(!t.getElementById(e)){var n=t.createElement("script");n.id=e,n.src="https://araklet.mediagene.co.jp/resource/araklet.js",t.body.appendChild(n)}}(document,"loadAraklet")
おいしくておしゃれでつくりやすい! リピート必至の秘伝「牛トマ」
(「キッチンから幸せ発信!」そう伝え続ける平野レミさん。本書3ページより)
料理家歴40年を迎えたレミさんが、家族にいつもつくっている料理を集めた本書。筆者が最初に挑戦したのは、「百年続く実家伝来の味」という「牛トマ」です。
(しゃれた味わいで何度もつくりたくなるレミさんの代表作。鍋ひとつでOKの手軽さも魅力。
本書84~85ページより)
「牛トマ(牛肉のトマト煮込み)」はフランス人の祖父からレミさんの両親に伝えられた料理で、物心ついたときには食べていたとのこと。
その味を引き継いで、私はサワークリームやバジルを加えたり、お嫁の樹里ちゃんやあーちゃんは野菜を入れたりと、ベロでつながって、そして進化している料理なの。
最新版は、洗い物が最低限ですみ、鍋ひとつ皿ひとつあればできるようにさらに進化させました。
(『平野レミのオールスターレシピ 家族の絆はごはんで深まる』84ページより引用)
つくってみると、さっとゆでた柔らかな牛肉に、炒めたトマトの甘みとサワークリームの酸味が絡まって、牛肉の新しいおいしさを発見した気分に。真っ赤なトマトと緑のバジルで彩りもよく、食卓が一気に華やかになりました。
(最近人気の「ワンパンパスタ」も結婚当初からつくっていたそう。本書80ページより)
家族とは、つくる人と食べる人が「おいしいね!」でつながる、スキンシップならぬ“ベロシップ”を大切にしてきたというレミさん。
そういえば、以前に読んだ“あーちゃん”こと和田明日香さんの著書では、おしょうゆやみりん、鰹節で和風にした「だし味」の牛トマが登場していました。
こんなふうに「我が家のベロで長年育ててきたお料理」が、家族のエピソードとともにたっぷり紹介されているのは、本書のいちばんの魅力です。
“遊ぶように”料理するレミさんが教えてくれること
(春巻きの皮でつくる「ペキンじゃないペテンダック」。海外旅行で出会った現地の味をレミさん流に。本書9ページより)
子どものころから料理が大好きで、「家の畑から野菜をもぎって、これで何か作りたいなって思ったら、台所で作り始めちゃう子どもだった」というレミさん。
両親は私に「好きなことを徹底的にやりなさい」って言ってくれたので、母から「レミちゃん、今日も派手に散らかしたわね~」って言われるくらい、いつも大好きな料理を作って遊んでいました。
作り方とか、決まりごととか、そういうのは無視してね。ごっくんしたらおいしいって思えるものを、自由に作って、それを両親も楽しんでくれた。
そんな環境で育ったから生きやすかったし、料理もずっと好きでいられた。
(『平野レミのオールスターレシピ 家族の絆はごはんで深まる』2ページより引用)
この一節を読んで、たまに料理をするのがしんどくなるのは、レミさんのような遊び心を失ってしまうせいかも……と感じました。
「オリジナルのちょっと変わったものでも、『なになに? これは何だ』とニコニコ味見してくれた」という、亡き夫・和田誠さんの存在も大きかったと思いますが、斬新かつ大胆なアイデア料理に視聴者がざわめいても、どこ吹く風。
テレビで料理をするレミさんの姿は誰よりも痛快で、忙しいと忘れそうになる「料理の楽しさ」を思い出させてくれるのです。
(撮影はすべて自宅で。器のコレクションなど巻末のコラムも充実。本書24ページより)
本書はスタイリングもとても素敵なのですが、すべて和田家の食器を使い、ご自宅で撮影されたものだそう。そこかしこからレミさんのおしゃべりが聞こえてきそうな、心弾む一冊です。
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