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富山県は、北陸新幹線で東京まで一本で出られる交通の利便性に加え、駅から徒歩圏内の環水公園など自然も豊かな富山市。そんな街を駅から大通り沿いに歩くこと10分ほどの住宅街に、今回ご紹介する廣瀬さんの住まいはありました。
お名前(職業):廣瀬さん(会社員)場所:富山県富山市
広さ:1K / 33㎡
住宅の形態:築20年 賃貸マンション
間取り図:
編集部作成
就職をきっかけに初めて訪れた富山での、初めてのひとり暮らし。会社から紹介されたお部屋は、思い描いていた理想のイメージと偶然にもぴったりの空間でした。
今回は、趣味と古道具が映える雑貨屋さんのようなお部屋を目指す空間づくりについて、お話を伺っていきます。
■目次1. お気に入りの場所
2. お気に入りのアイテム
3. 残念なところ
4. 暮らしのアイデア
5. これからの暮らし
お気に入りの場所
お店のようにディスプレイできた収納棚メインルームの壁一面に広がった収納棚は、富山に引っ越した初日にDIYでつくられたもの。
「父親が引っ越し荷物の搬入と合わせて、一緒につくってくれました。
自分でつくった方が住まいの空間に合わせられるし、横幅のある棚が既製品ではなかなか見つからなかったので、つくることにしました」
ラブリコとホームセンターで購入した木材を使い、材料費は全部で2万円ほど。
ディスプレイには趣味のアウトドアグッズやカメラなど、お気に入りのものたちが並んでいました。
「どれも思い入れのあるものばかりですね。猫のアートは兄の友達が実家の猫を描いてくれたもので、兄に実家の猫と離れて寂しいことを伝えるとプレゼントしてくれました」
雑貨屋さんのような味あるものが並んだディスプレイ。眺めるだけで楽しくなりますね。
好きなインテリアと音楽に囲まれたデスクスペース壁面収納の対面に設けられていたのがデスクスペース。
在宅勤務時のデスクとしてだけでなく、音楽を楽しんだり簡単な作業を行ったりと、趣味の時間を楽しむ場としても幅広く使われています。
「無印のデスクとスピーカーは実家で使っていたものを持ってきました。スピーカーは高校生の頃から使い続けている、思い入れのあるアイテムです」
今回の住まいに引っ越してから使うようになったデスクランプと、富山の雑貨屋さん「dupon35」で購入したデスクチェアVIRCO社の9000 Chairは、クールな佇まいがいい感じ。
「まさか富山で暮らすことになるとは思っていなかったので最初は驚きましたが、住むからには楽しんでやろうと、休みの日には県内のさまざまなお店に足を運んでいます。
実際にお店に行って自分の目で見て触ってから購入しているので、どれも住まいに合っていていいデスクスペースができていると思います」
ふとした時間を楽しむ、コーヒースペースデスクスペースの隣に設けられていたのが、コーヒーアイテムが並んだキャスター台。富山にある古道具店、スヰヘイで最近になって購入したという新入りです。
「デスク横のスペースに何か置きたいと考えていたときにキャスターを見つけ、作業スペースを設けることができました。
お湯だけはキッチンで沸かして、コーヒーを淹れる時間はここで楽しんでいます。夜はデスクランプの向きを変えて、小さな光だけを灯すことで、より落ち着く時間を過ごせていますね」
昔から好きだというコーヒーアイテムは、実家やアウトドアで長年使ってきたものばかり。
替えのない一点ものの磨りガラス天板に、少し錆びついた脚のあるキャスター台は、なんだか味のあるシックな雰囲気。
下段のボックスには植物の手入れをする雑貨や日用品をざっくり収納。
小物が表に出ないようにすることで整った空間が保たれ、中段に収納された洋服も合間って古着屋さんのような空間ができ上がっていました。
お気に入りのアイテム
サッと掃除ができるダスターお気に入りが並ぶディスプレイは見せる収納だからこそ、ホコリなどが気になるところ。
気づいたときに掃除ができるDULTONの「feather duster mini」は重宝しているのだそう。
「棚は掃除機が使えないので、簡単に掃いて掃除のできるダスターにはとても助けられています。
ダチョウの羽がホコリも静電気も取り除いてくれるという機能面はもちろんのこと、デザインもコンパクトでかわいくていいですね」
ブルーの色合いがかわいい小物入れディスプレイの中心に置かれた小物入れは、もともと金庫として使われていたもの。たまたま検索してひっかかり訪れたベルカンプで、学生時代に購入されたものだそう。
「鍵は壊れてしまっているので、金庫としては使えないのですが、書類や薬、爪切りなど細々したものを収納して使っています」
「2段目には書類を収納できるようになっていて、機能性も高いです。渋い青の色合いがカッコよくて、見た目もすごく気に入っていますね」
お兄さんからプレゼントされたレコードプレイヤーひとり暮らしをきっかけにレコードを聴きはじめたという廣瀬さんに、お兄さんがプレゼントしてくれたというのが「Vestax handy trax」のレコードプレイヤー。
「兄がレコード好きなのを見て、自分も欲しいと思いはじめたのが最初でした。自分も聴きたいと話したところ、就職祝いに購入してくれたのがこのプレイヤーで、昔の日本や海外の曲を楽しんでいます。
持っているレコードの枚数はまだまだ少ないので、これから集めていきたいですね」
残念なところ
1階で気になる人の目1階のお部屋からどうしても気になってしまうというのが人の目。特に大きな窓は駐車場に面しており、朝晩同じマンションに住む人の姿が視界に入ってしまうのだそう。
「職場の同僚や先輩が多く住んでいることもあり、住まいの灯りで自分が家にいることが分かってしまうのが気になります。カーテンを開けると外の方と目があってしまい、少し気まずいですね。
カーテンも今のものは気に入っていなくて、本当はリネンカーテンにしたいのですが、そうなるとより透けやすくなってしまうので悩ましいです」
一方で1階に住むメリットもあると話す廣瀬さん。
「休日にキャンプへ行くときには、玄関を通ってから駐車場にキャンプ道具を運ぶ必要がなく、ベランダからダイレクトに車へ出し入れできるのですごく楽ですよ」
低層階のお部屋の場合、建物の向きや間取りによっても、見える/見えないが変わるため、内見のときなど実際に足を運んで確認しておきたいですね。
暮らしのアイデア
高さや奥行きを考えたお部屋づくりメインルームを考える上で、住みはじめの頃から意識していたのは圧迫感のないくつろげるお部屋。
「引っ越し当日に収納棚をつくったとき、高さがあることから圧迫感があるように感じました。そのため対面となるデスクやキャスター台は高さのないものにしてバランスを取っています」
壁面収納も棚台を高いところには設けず、デスクと同じくらいの高さまでにすることで、圧迫感は極力抑えられています。
「高さと同様に奥行きも考えました。収納棚をお部屋のどちら側に置くか考える際に、出窓の存在が奥行きを出してくれると思い、設置しています。
収納棚と小窓も別々のスペースとして捉えられるので、少し違ったテイストのものを試したいときは、まず出窓のスペースで試してみたりもしていますね」
外を歩いている人の視界に入りやすい出窓にカーテンを付けなかったのも、この奥行きを大切にするためとのこと。代わりにブラインドのようなスリットの入ったシールで視界を遮っていました。
カラフルな中にも統一感を持たせるひとり暮らしをはじめて半年。自室を振り返ったときに、ヴィンテージ感のある小物と趣味道具でつくられていると気づいたという廣瀬さん。
好みのイメージは固まっている中で、お部屋のカラーについても緩やかにルールを持っているのだそう。
「木の色合いをベースに、アクセントカラーはオレンジ色と青色でポイント毎に差し込んでいます」
特にオレンジは廣瀬さんの好きな色とのこと。高校生の頃は体育祭でオレンジ団の団長だったなど、昔から思い入れのある色なのだそう。
これからの暮らし
キッチンを自分好みの空間に変えていきたいまだ手がつけられていないスペースも多いという中、次に着手したいというのがキッチン。毎日使うスペースを、使い勝手も見た目も自分好みの空間に変えていきたいのだそう。
「キッチンはあまり手をつけられていないので、収納やディスプレイを考えながら使いやすくしていけたらと考えています。他の方のキッチンも参考にしながら、吊るす収納などの便利なアイテムを取り入れたいですね」
廣瀬さんの理想は、趣味のアイテムと古道具が映える雑貨屋さんのような空間。現在の住まいが完成した暁には、新しい住まいでより理想のイメージに近づくための挑戦をしたいと話します。
「今の床色は好きなのですが、いろんなお店やお部屋を見る中で、木材ではなくモルタル調のグレーのお部屋にも住んでみたいと思うようになりました。自分でフローリング用のシートを貼って、色合いを変えるのも楽しそうだなと思います」
初めての土地で、初めてのひとり暮らし。お部屋でもさまざまな実験を行いながら、理想の空間をつくり進めている廣瀬さん。
今後も試行錯誤を繰り返しながら、雑貨屋さんのような住まいがどうパワーアップしていくのか。その変遷から、これからも目が離せませんね。
リビングを有孔ボードで大胆に2分割。
賃貸物件でできることを最大限に発揮したふたり暮らし。