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アウトドアと兼用できるモノ選び。DIYで収納を拡張するふたり暮らしの2LDK(岩手県盛岡市)|みんなの部屋

2022/07/03 14:00 投稿

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Photographed by tsubottlee 岩手県は、県庁所在地でもある盛岡市。

北上川や岩手山が迎えてくれる自然豊かな中心街から、車で走ること10分ほど。落ち着きのある住宅街に、今回ご紹介する加藤さんご夫妻の住まいはありました。

お名前(職業):加藤さん(会社員)、奥さん(会社員)
場所:岩手県盛岡市
広さ:2LDK
住宅の形態:26年 アパート
間取り図:

加藤さんの地元である岩手県で見つけられた住まいは、ご夫婦共通の趣味であるアウトドアの道具がしっかり収納できる広さと、どこか懐かしさを感じるキッチンを備えた空間です。

初めてのふたり暮らしで理想のお部屋を目指すべく考えているモノ選びや、無いものは自分でつくり出すという意識で進めているDIYついて、お話を伺ってきました。

■目次
1. お気に入りの場所
2. この部屋に決めた理由
3. 残念なところ
4. お気に入りのアイテム
5. 暮らしのアイデア
6. これからの暮らし

お気に入りの場所

DIYで理想を叶えたLDK

お部屋の中心にあるLDKは、納得できるものだけを選び抜いてつくり上げた空間。

「キッチンは作業スペースを広げるために購入したIKEAのワゴンを除き、家具はほとんどDIYでつくりました。最初は古道具を使った収納を考えていたのですが、流しの高さと合うものが見つからず、自分たちが使いやすいようにと考えていきましたね」(加藤さん)

「お菓子やパンをつくるのが好きなので、キッチンの使いやすさにもこだわっています。家電はこの住まいになって一新したのですが、大型の家電を置いても問題ない強度の収納をつくってもらうことができて、とてもありがたかったです」(奥さん)

飾り棚の釘打ちができるように、壁の上にさらに1枚板を重ねていました。

「賃貸なので現状復帰ができるDIYにしています。当初はOSBボードでつくっていたのですが、妻の好みには合わなかったようで白く塗り直しました。棚についても、位置や数は妻のリクエストを受けて日々改良しています(笑)」(加藤さん)

DIYだけでなく、インテリアも日々の暮らしに合わせて変化させているそう。

「リビングは季節や気分によって使い方を変えています。今はアウトドアでも使えるダイニングテーブルが中心ですが、冬はラグとちゃぶ台でこたつのように使ったり、友達が来ればワゴンでダイニングテーブルを拡張したりと、自由に使えるようにしていますね」(奥さん)

機能性も見た目も充実した押し入れ収納

寝室の押し入れには、ご夫婦揃って大好きなアウトドアの道具が並びます。使い方が難しかったスペースを、自作で使い勝手も見た目もいい空間へと変身させていました。

「押し入れがあると、収納スペースとしてはモノを詰め込めて綺麗に見せられるのですが、空間的には少しつまらないと感じてしまって。それであればいっそ襖を外してオープンにしまおうと、今の形になりました。見た目も美しいスペースになったと思います」(奥さん)

「押し入れデスクなども最初は考えたのですが、見た目も好きだったアウトドア用品を見えないところにしまっておくのはもったいないと思い、オープンな収納へと変えていきました。夫婦の休みが合えば山に出かけるくらい頻繁に道具も使うので、取り出しやすい今の収納は使い勝手もいいですね」(加藤さん)

大型の道具は、押し入れの下半分にトランクボックスで収納。見た目もごちゃごちゃせず、そのまま取り出して車に積めるのもいいですね。

ものを買うときは家での使用はもちろん、キャンプでも使えるという観点で決めることが多いというおふたり。寝室にこんな充実したスペースがあったら、夢の中でもアウトドアに行けちゃいそう!

畳が心地よい趣味部屋

寝室以外のもう1部屋は、リラックススペース兼趣味部屋として活用。

元々和室のある住まいに憧れていた中で、洋室に畳を敷き、和室のようにすることで生活も変わったのだそう。畳は、畳職人のご友人にオーダーして作ってもらった思い入れ深い品です。

「畳に寝そべってゴロゴロするのがとても気持ちいいです。畳の一枚一枚が重くなく、敷き方もその時々で変えることができる他、特殊な素材で水にも強いとのことで、汚してしまったときもさっと拭き掃除ができるのが便利ですね」(加藤さん)

「畳を敷くまでは物置部屋のようになっていて、夜ご飯を食べたら寝室へ直行していました。この部屋が整えられてからは、食後のひと休みから作業もできる空間となり、生活動線が変わりましたね。

ちゃぶ台や行李、アラジンストーブなどお気に入りの道具達もよく馴染んでくれます」(加藤さん)

畳と合わせて、こちらの部屋にも収納兼作業スペースをDIY。それまで床に直置きだった自転車もかけられるようになり、お部屋もスッキリしたそう。

「押し入れ収納同様に、有効ボードを使ったことで収納の幅が広がりました。ここで自転車や釣具を眺めていると気分がいいですね」(加藤さん)

奥さんは畳の上でお菓子を食べたり、読書をしたり。加藤さんは趣味の道具の手入れやパソコン作業をして過ごすそう。それぞれが好きな時間を同じ空間で楽しめるのがいいなぁ。

この部屋に決めた理由

趣味のアイテムを収納できる広さ

ふたり暮らしを機に探された住まいは職場からの近さと雰囲気のよさに加えて、広さが決め手だったと話す加藤さん。

ご夫婦共通の趣味であるアウトドアやご主人の自転車、奥さんのお菓子づくりの本や家電など十分な収納が確保できる2LDKの間取りと広さが重要だったそう。

「仕事の異動も重なり、バタバタで住まい探しをしました。最初は戸建ても検討したのですが、自分たちの好みの住まいがなくて、6~7件見て周り、最終的に出会ったのが今の住まいです」(加藤さん)

「室内の収納はもちろん、倉庫が付いていて、冬用タイヤなども収納できます。収納以外では、キッチンの白タイルの雰囲気がよくて気に入りました」(奥さん)

残念なところ

築古が故の「足りない」と「いらない」設備

建物の古さもあり、設備部分では不都合なことが少なからずあるそう。

「個人的にはお風呂の追い焚き機能があってくれたらと思ってしまいます。冬場の寒さもあり、あったかいお風呂に入れる環境は、大事なんだと改めて実感しました」(加藤さん)

逆に現在の生活からは必要ないものの、外せない設備もあるとのこと。

「リビングのガス暖房は使わないため外したいのですが、住まいの設備のため無くすことができず、地味にスペースを取られてしまっています。なければその分、他のレイアウトも考えられるので残念なところですね」(奥さん)

お気に入りのアイテム

ふたり暮らしで充実した南部鉄器達

日々使うキッチン用品で特にお気に入りだというのが、岩手の伝統工芸品でもある南部鉄器。使うと鉄分が入って水がまろやかになる鉄瓶をはじめ、多くの道具が使われていました。

これらはふたり暮らしをはじめてから一気に増えたのだそう。

「決して安くはないので、暮らしながら集められたらと思っていたのですが、私の祖父から引き継いだものを皮切りに、結婚のお祝いでいただくことも増え、鉄瓶、急須、魚焼きグリル、フライパン、ダッチオーブンと一気に充実しました」(奥さん)

「機能性はもちろん、職人によって異なるデザインが魅力的。日々の暮らしやアウトドアシーンでも幅広く使っています。

サビが出にくく丈夫なため、手入れをすればまさに『一生モノ』。これからも大切に使っていきたいと思います」(加藤さん)

ご飯が格別に美味しくなる土鍋

食卓を豊かにしてくれるお気に入りのアイテムをもう1つ。ambaiの土鍋はスタイリッシュなデザインに加え、炊飯から保存までを担ってくれる働きモノ。

「これで炊いたご飯はお米が生き生きと立っていて、格別に美味しいです。付属の木蓋を使用して、炊いた後はおひつとしても使えます。ambaiというネーミングも自分たちに合っている気がして気に入っていますね」(奥さん)

手軽にコーヒーが楽しめるようになったコーヒーミル

黒で統一されたキッチン家電の中でも目を引いたのが、フジローヤルのコーヒーミル「みるっこ」。数あるコーヒーミルの中から選んだ、愛着のあるキッチン家電でした。

「手動式のコーヒーミルをずっと使っていましたが、場面や気分によって作業が手間に感じることも増えていて。そんな中、電動式の『みるっこ』のお陰で手軽にコーヒーを楽しめるようになりました。

いろいろな電動ミルが出ている中で、選んだポイントはかわいいフォルムとシンプルなデザインです。最近ではいろいろな豆を試したり、実験を重ねています!」(加藤さん)

馴染みの古道具屋さんで見つけた食器棚

ふたり暮らしをはじめた頃に購入したという古道具の食器棚は、夫婦の思い出が詰まったアイテム。

「​​ふたりで通い詰めている道具屋さんで出会ったものです。

ちょうど手入れが終わったタイミングで表に出たばかりだったようですが、まさに一目惚れ。見た瞬間に『これだ!』と思って購入しました。

リビングに置けるサイズ感、優しい雰囲気、そして何よりふたり暮らしをはじめるときに最初に購入した思い出深い道具です」(加藤さん)

こちらは分解もできるようになっており、引っ越しても使えそうなこともポイントの1つになっていました。長く使おうという視点でのモノ選びが素敵ですね。

暮らしのアイデア

​​役割が被らないもの選び

こだわりのものでつくり上げられた加藤さんご夫妻のお部屋。愛着の湧くものを迎え入れつつ、きちんと整理された居心地のいい住まいであるためのルールがありました。

「ものを選ぶときは、愛着を持って長く使えるよう、人と被らないものや、そのときの住まいに同じ役割がないものを選ぶようにしています。日々の暮らしもアウトドアも、どちらのシーンでも兼用できるものも多いです。モノにこだわることで暮らしも楽しくなりますね」(加藤さん)

アイテム選びはご夫婦それぞれで見つけては相談しているそう。

「私がついいろいろなものに興味を持ってしまうので、主人に相談して、同じ役割のものがあれば手放してから購入するようにしています。

ふたり暮らしをはじめて、主人がひとり暮らしだったときのものなどを定期的に勢いよく手放しているのを見て、驚かされることも多いですね(笑)」(奥さん)

大きなインテリアはもちろん、収納アイテムにもこだわりがありました。

「毎月行われる朝市で見つけた行李を、住まいでは多く使っています。見た目もよくて、さっと取り出せるので使い勝手がいいですよ」(加藤さん)

生活に合わせて、無いものは自分でつくる

賃貸だとどうしても、「こうだったらいいのに!」という理想とのギャップが生まれてしまうもの。そんな中で加藤さんは、自分たちがより暮らしやすい住まいヘのDIYに取り組んでいました。

「ふたり分の衣類や食器、趣味の道具を合わせるとどうしてもものが多く、収納が足りなくなってしまうことが当初からの悩みでした。

それでも限られたスペースで心地よく暮らすために、奥さんの要望を取り入れながら押し入れ収納、キッチン、壁掛け収納などを自作しています。失敗もありますが、そこも含めて気に入っていますね」(加藤さん)

「釘が打てなかったり、広さが決まっていたりと制限がある中で、無いものは自分でつくる! といつも試行錯誤しながら私の要望に応えてくれるので本当に助かっています。理想の部屋に近づくほど、住まいにも愛着がより湧くように感じますね」(奥さん)

これからの暮らし

好きなものに囲まれた平家の住まい

これからも自分たち好みの空間に磨きをかけつつ、今後は一軒家への憧れもあると話すおふたり。

「欲しいものをあげるとキリがないので、自分たちのペースでより快適な空間をつくっていけたらと思っています。

今、1つだけあげるのであればプロジェクターですかね。どのお部屋も白壁なので、映像を投影して家での時間をより楽しめたらと思います」(加藤さん)

「今の住まいを磨きつつ、将来的には戸建ての平家で好きなものに囲まれた生活を送るのが理想としてあります。

岩手に移住するまでは、東北の寒さに不安があり平家はイメージしづらかったのですが、お店や他の方の住まいを見て気持ちも変わってきました。梁が見えるような住まいがかっこよくて憧れです」(奥さん)

理想の暮らしに向けて、モノ選びから自分たちでつくり出すところまでこだわりを持ってお部屋づくりをされている加藤さん夫妻。

試行錯誤の中で、おふたりの「好き」がもっと磨かれた先にどんなお部屋ができ上がるのか。好きなものに囲まれた住まいへの旅路はまだまだ続いていきそうです。

DIYし放題の部屋も気になる!

原状回復可能なDIYのアイデアが参考になるな〜。

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