Photographed by Kenya Chiba ネイバーズ(「みんなの部屋」出演者)のお宅の“キッチンだけ”にフォーカスした企画「みんなのキッチン」。 今回は、「玄関から寝室までフラットな部屋。美大卒夫婦のセンスが光る築52年のリノベマンション」にご出演いただいた、Fさんご夫婦のキッチンをご紹介します。
お名前(職業):Fさん(デザイナー)、奥さん(教師)※取材時はご不在場所:東京都
住宅の形態:築52年マンション(リノベーション)
今のキッチンの使用歴:3年
作業スペース:作業台(キッチンテーブル)の上
シンクのサイズ:約横76cm×縦65cm×深さ17cm
コンロの口数:3口
調味料や食材、調理器具、食器、洗剤など、キッチンは家の中でもとりわけ“モノが多くなりがち”な空間です。
広々としたキッチンならきっとキレイに片付くのでしょうけれど、小さめのキッチンだとゴチャゴチャしてしまうのは仕方ないと思っていたのですが、この日の取材で筆者のそんな考えは間違っていたことに気づかされました。
Fさん夫婦が使用しているキッチンは、比較的コンパクトなサイズ感を逆手に取った使いやすさがありました。
おふたりとも料理が好きだからこその考え抜かれた動線、「欲しい」と「便利」をギュッと詰め込んだ、料理が楽しくなりそうな仕掛けがたくさん取り入れられたキッチンを、たっぷりご紹介します。
EcoDecoに依頼してリノベーションしたキッチン
■目次1. お気に入りのキッチンアイテム
-作業台としてもちょうどいい! SINKOの「キッチンテーブル」
-至福の一杯を楽しむための「コーヒーセット」
-マグネット付きで便利なYEEZENの「LEDセンサーライト」
2. 切らしたくない食材・調味料
-自分で漬けた「ぬか漬け」
-ローリングストックを意識した種類豊富な食材類
3. 工夫しているところ
-動線が完璧なAZUMAの「水切り台」
-スッキリ見せには欠かせない! 「床に埋め込んだコンセント」
4. 設備面で気に入っているところ
-ビルトインタイプのNORITZのオーブン
-壁から出現! スライド式の収納棚(パントリー)
5. 掃除の頻度や方法
お気に入りのキッチンアイテム
作業台としてもちょうどいい! SINKOの「キッチンテーブル」壁に面したL字型のキッチンの反対側には、シャープなデザインのSINKO(シンコー)のキッチンテーブルが置かれていました。
どこから手を伸ばしてもちょうどいい距離感にあり、キッチンテーブルとしてだけでなく、作業台としても使い勝手がいいそう。業務用なのでつくりもしっかりしていて、コップなどの食器類やトースター、頻繁に使用する食料品のストックなども収納できる点もお気に入りです。
「友達を招くと、最初はソファでくつろいでいてもいつの間にかみんなこのキッチンテーブルのまわりに集まってきて、結局座らず立ち飲みをしていることが多いんですよ。自然と人が集まるところがいいなと感じています」(Fさん)
至福の一杯を楽しむための「コーヒーセット」コーヒーはとても身近な飲み物でありながら、挽き方や淹れ方などによって豆のポテンシャルが変化する奥深さがある飲み物です。だからこそ、自分にとってのお気に入りの挽き方おと淹れ方にこだわれたらいいですよね。
Fさんのお気に入りはスケールで挽き量を調整できる、OXO(オクソー)のコーヒーミル。(※現在は廃盤)
「コーヒーミルって時間で挽き量を調節するものがメジャーなんですけど、これは豆の重さで挽き量を調節できるんです」(Fさん)
もうひとつのお気に入りは、スッキリとした味わいの一杯が飲めるHARIO(ハリオ)のコーヒーメーカーです。
「本当はもう少しコクがあるコーヒーも好きなのですが……」と笑うFさん。ですが、値段の兼ね合いと、置き場所にマッチするコーヒーメーカーを探しているときに見つけたHARIOのコーヒーメーカーは、そのデザインはもちろん棚の高さに対するフィット感も抜群で、総合的に見るとかなり満足度の高いアイテムだそうです。
HARIO V60 珈琲王2 コーヒーメーカー EVCM-5TB 12,109 Amazonで見てみる 13,321 楽天市場で見てみる!function(t,e){if(!t.getElementById(e)){var n=t.createElement("script");n.id=e,n.src="https://araklet.mediagene.co.jp/resource/araklet.js",t.body.appendChild(n)}}(document,"loadAraklet")
マグネット付きで便利なYEEZENの「LEDセンサーライト」食器を洗うときに手元が暗いと、ちゃんと汚れが落ちているか、泡がしっかりと流れているかが瞬時にわかりません。これではストレスが溜まってしまいますよね。
そこで購入したのが、Amazonで見つけたYEEZENの「LEDセンサーライト」です。
「強力なマグネットが付いているので、落ちてしまう心配はありません。常時点灯させているわけではないので、1回充電すればLEDのライトは1週間くらいもちますし、色温度も変えられます。
ライトが薄暗くなってきたら、寝る前にUSBで充電して翌朝元の位置に戻しています」(Fさん)
センサーの反応もよく、デザインもアルミフレームでおしゃれ! スタイリッシュなステンレスキッチンによく馴染んでいます。
切らしたくない食材・調味料
自分で漬けた「ぬか漬け」「古漬けが大好きなんですよ。居酒屋とかだと、たまに美味しいぬか漬けがあるところがありますけど、基本的には古漬けってスーパーとかではあまり売っていないんですよね。食べたいのに売っていないとなると、自分で漬けるしかないなということで、冷蔵庫に糠床と古漬けが入っている状態をキープしています」(Fさん)
糠床はデリケートなものが多く、毎日手をかけてあげないといけないイメージがありますが、2日に一度お世話をすれば大丈夫な糠床を購入して使っているそうです。
ローリングストックを意識した種類豊富な食材類近年、普段から少し多めに加工食品などを備蓄しておき、それを普段使いとしても利用しつつ、使ったら使ったぶんだけを買い足しておくローリングストックという備蓄方法が注目されています。
Fさんもローリングストックを日常的に意識していますが、中でもお気に入りなのがインスタントの揚げ茄子の味噌汁です。
「揚げ茄子の味噌汁は日常使いしても飽きない美味しさで気に入っています。味噌汁以外に、トマトジュースや天然水のスパークリングなども切らさないようにしています」(Fさん)
毎朝決まった食事をとり、懸垂バーで10回ほど懸垂をして身体を起こすのがルーティンだというFさん
それらのほかにも、キッチンテーブルの下には大きな箱に入ったカロリーメイトのゼリーがたくさんありました。これはFさんの朝食用の食料の備蓄です。
朝は何か作ってしっかり食べる時間的余裕がないことも多く、カロリーメイトで手軽に済ませることが多いそうです。
工夫しているところ
動線が完璧なAZUMAの「水切り台」シンクで食器を洗ったら、中段に設置したAZUMA(アズマ)の水切り台へ。食器に付着した水がそのまま下へポタポタと流れ落ちることはなく、チューブから排出される仕組みになっています。
シンクの上に設置されていますが、これなら水滴を気にせず洗い物をすることができますね!
食器が乾いたら、そのまま上段に付けられた吊り戸棚へ収納しています。下から上へ食器の動線が繋がっているので、とても効率的で使いやすそうです。
「リノベーションをするときに探したら、ピッタリのサイズのものがあったので設置しました。洗った食器を置く場所がなかったので、このように工夫することにしたんです。
L字のキッチンなので右横に食器を置くスペースを設けることもできますが、置くまでに床に水が垂れてしまうのが嫌だったんです」(Fさん)
スッキリ見せには欠かせない! 「床に埋め込んだコンセント」家電が多く集まるキッチンでは配線が複雑になってしまうことも多いですが、Fさん宅のキッチンはコード類が目立たずスッキリとした印象です。それは一体なぜか。
その答えがこちら、床に隠されたコンセント! パッと見ただけではここにコンセントがあるとわかりませんでした。
「キッチンテーブルにトースターを置きたかったので、コンセントを床に埋め込んでもらいました。配線がもたつかないところが気に入っています」(Fさん)
床から飛び出すタイプのコンセントではなく床に埋め込まれているタイプなので、蓋をしてしまえばフラットになります。歩く際に邪魔になったり、引っかかるようなことはありません。
設備面で気に入っているところ
ビルトインタイプのNORITZのオーブン料理が好きな方にとっては、「憧れの設備」と言っても過言ではないのがビルトインタイプのオーブン。Fさんご夫婦のキッチンにはNORITZ(ノーリツ)のオーブンが設置されていました。
「海外の料理番組が好きでよく見るんですが、なぜか高確率でオーブンを使うんです。作ってみようかなと思っても、オーブンがないと話にならないので、オーブンは絶対に付けたいと思っていたんです」(Fさん)
使い勝手がよく、使用頻度は「そこそこ高い」そうですよ! オーブンはオーブン機能付きの電子レンジで代用してしまうことも多いですが、機能は兼用させずにそれぞれ独立したものを使っているそう。それにしても羨ましい〜!
壁から出現! スライド式の収納棚(パントリー)収納スペースが少ないので、それをカバーするために設置したというスライド式の収納棚。壁の中にあった隙間の空間を利用しました。
「キッチンの奥が空洞なのではないかと思って、だったらそのスペースをパントリーとして活用したいとお願いしました」(Fさん)
そこにはストック食材をはじめとし、袋やタッパー、調味料などさまざまなキッチンアイテムが収納されていました。どんなに小さなスペースでも無駄にせず、しっかり活用しきっているからこそ、ここまでスタイリッシュなキッチンが保たれているのでしょうね。「見せる収納」と「隠す収納」のバランスが取れたキッチンだと感じました。
掃除の頻度や方法
全体的な掃除を行うのは週1程度です。ただ、コンロまわりは使用後すぐにキッチンペーパーで拭くようにしているのだそう。
「基本的に、キッチンの掃除に台拭きは使わずキッチンペーパーを活用しています。台拭きを使うと、その台拭きを洗う手間も増えてしまうので」(Fさん)
油がこびりついてしまう前に小まめにキッチンペーパーで拭き取ることで、大掛かりな掃除を避けているとのことでした。
キッチンに置いてあるけど使ってないアイテム
分解して掃除するのが面倒臭い「スライサー」「お義父さんが趣味で作ったベーコンや生ハムを送ってくれるんですよ」とFさんが見せてくれたのは、キレイにパッキングされた生ハムの塊。売り物ではないのかと見惚れてしまうほど美味しそうな生ハムだったのですが、これを自分で薄くカットするのはたしかにちょっと難しそう。
より美味しくいただくためにスライサーを購入したものの、分解して後片付けをするのがとても面倒臭いそうで、今ではほとんど使用していないとのことでした。
キッチンの完成度とこれから
筆者の予想では100点を軽く飛び越えているのではないかと思っていたのですが、Fさんの採点は少し辛めの85点。
「コンロまわりのステンレスに磁石が付かないのが不満なんですよ。リノベーションをする際には、ステンレスの種類で磁石が付かないことがあることまで気にしていなかったんです。失敗したなと思っています。
あとはやっぱりキッチンの大きさですね。鍋とかフライパンがもっと欲しいのに、キッチンの大きさ的に厳選しなければならないのが不満です。でもこれは、もう今後どうにかなる問題でもないので諦めるしかないんですけどね(笑)」(Fさん)
現時点ですでにポテンシャルの高いキッチンアイテムが多く揃っているので、これらをちゃんと使いこなせるよう、自分自身の幅を広げていきたいと話すFさん。
今後もお気に入りのキッチンと、相棒のビルトインオーブンと、どんどん料理の腕を磨いていくのでしょう。使い勝手のいいキッチンがあると、毎日の生活がより豊かになりそうですね!
ひろびろキッチンも憧れる!
料理好きならではの収納アイデアが参考になるな〜。