今回お邪魔したのは、都内某所。緑のある道を歩いた先に、もなみんさんご夫婦が暮らすお部屋がありました。
名前:もなみんさん(写真家)、Nさん(会社員 ※取材時はご不在)場所:東京都
家賃:非公開
面積(間取り):48㎡(2DK)
築年数:30年
お部屋に入ってまず目に入ってきたのは、温もりあふれる古家具や古道具たち。
人の手で作られたものやひと手間かかるものが好きという、もなみんさん。ピカピカな新しいものよりも、使い込まれた道具や人の手によって作られた物を大切にする暮らしぶりからは、“愛着”というキーワードが見えてきました。
この部屋に決めた理由
「1年半くらい前に主人と結婚したんですけど、それまでは都内の別エリアに住んでいました。
そこから引っ越すことになり、今年3月からこの部屋に住み始めたんですよね」
「私自身は家で写真を撮ることも多いので、“光がしっかり入る部屋”という部分は最重要ポイントでした。そのうえで、広さもあったらもっといいなと思っていましたね。
基本的に主人はあまりこだわりがなかったので、私が気に入った部分の意見が通りやすかった気がします(笑)」
キッチンに大きな窓があるところもお気に入りなのだそう!
「ここともう1件悩んだ物件がありました。光の入り具合や広さもほとんど同じだったのですが、ここの方が駅に近いうえに家賃もちょっとだけ安かったんです。
そんなに大きな差はなかったんですけど、最終的にここの部屋に決めました」
お気に入りの場所
生活の中心となるダイニング「外に撮影しに行くこともありますが、基本的にはテレワークなのでいつもここのテーブルで仕事をしています。
ご飯を食べたり、仕事をしたり、ここが生活の中心になっている感じです」
木の温もりを感じられる落ち着いたダイニングですが、よく見てみるとテレビやソファがある部屋と比べて床がマットな質感になっているような気も……。
「これはクッションフロアを買って、部屋の形に合わせて切ったあとに賃貸でも大丈夫なテープを使って床に貼りました。部屋の形に合わせるのがとくに大変でした……」
テレビやソファのあるリラックススペース
「ゆっくりするときはソファで本を読んだりテレビを観たりして、くつろいでます。
テレビを観るときはちょっとソファ側に傾けて観るようにしていますが、最近はテレビを観ること自体も減っちゃったのでそんなに困っていません」
たま〜にゲームもするというもなみんさんご夫婦。おふたりではマリオカートをプレイすることが多いそうですが、Nさんはパワプロがお好きなんですって
テレビ台の下にある2つのカゴ。何が入っているのかと思いきや、ひとつはゲームソフトを入れて、もうひとつはテレビ周りのケーブルケースとして活用しているのだとか。
言われてみれば、テレビ裏も全然ケーブルがごちゃごちゃしていませんでした……。カゴの中に全部隠してあったとは!
お気に入りのアイテム
アンティークショップで出会った古道具や古家具たち「テーブルは古家具じゃないんですけど、ダイニングに置いてあるイスは2つともグリーンギャラリーガーデンズというお店で買いました。
思えば、持っている家具の半分以上は古家具ですね」
このスツールや棚も古家具
「実家を出てまだ1~2年くらいしか経っていませんが、自分で家具を選ぶようになってからアンティークな物が好きになりました。
古道具や古家具って、古いけど質がいいからこそ、いまもこうして残っているわけで、誰かが大切に使ってきたものを私が引き継いで使っていく……みたいなところも魅力的だなぁって」
「仕事でもオールドレンズやフィルムカメラをよく使うんですけど、ちょっとひと手間かかるのが面白いっていうんですかね。
そこに愛着を感じるという部分では、古道具や古家具に対して私が感じている魅力と、どこか共通点があるような気がしています」
Nさんのコーヒーグッズ「本当に最近の話なんですけど、主人がコーヒーにハマりだしたんですよ。カリタのミルはちょうど先週くらいに届いたので、これから大活躍する予定です。
元々たくさん趣味がある人ではなかったんですけど、他にもこれからちょっとずつハマる物が増えていきそうな感じはあります」
カリタ Kalita コーヒーミル 手挽き ミニミル #42005
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増田桐箱店の米びつ
マグネットが入っていて、フタ裏に枡がくっつくようになっていました
「これは福岡県のふるさと納税で手に入れた、増田桐箱店の米びつです。
元々桐の米びついいな〜と思っていたんですけど、中々手に入れる機会がなくて。去年ふるさと納税をしようとしたときに福岡県の返礼品で見つけて、ゲットできました」
「フタを固定しておけるのも便利ですよ。単なる桐の米びつじゃなくて、細かな機能面まで配慮が行き届いていているのもすごいと思います」
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KEYUCAのゴミ箱「フタが縦にガバッと開くタイプだと何かに当たる心配があるので、高さを確保しなきゃいけなくなるんですよね……。
それが不便でこのゴミ箱にしたんですけど、コンパクトにパカッと開閉できるところが気に入っています」
KEYUCA (ケユカ) arrots ダストボックスⅡ ホワイト (27L / ペダル式2個セット) ゴミ箱 後輪キャスター付き ゴミ袋が見えないふた付き
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暮らしのアイデア
さまざまなところに応用が効く自作カーテン「後ろにあるのはニトリのレースカーテンなんですけど、手前にあるのは手芸屋さんで買ってきた布を切って、100均の留め具で挟んで作った自作カーテンです。
長くて大きな布のあまりを使ったので、このカーテンに使った分だけだと2,000円もしないくらいで作れるんじゃないかな。折り返してると結構光を遮ってくれるし、1回洗ってクシャッとした質感を出してるのもポイントです」
「脱衣所には元々何もついてなかったんですけど、ここには突っ張り棒をつけて自作カーテンを設置しています。
あとは宅配便の人がきたときに玄関から家の中が見えてしまうので、目隠し的な役割で玄関とダイニングの間にもカーテンを1枚付けました」
100均アイテムで収納スペースを増設「100均で買ったフックや金具を駆使して、収納スペースを増設しています。この黒い金具はセリアで買ったものです」
炊飯器は置かず、土鍋で毎回お米を炊いているそう
「ここの棚は“見せても楽しいもの”を置くようにしていて、地方で買った焼き物や作家さんのガラスなども並べています。
落ちて壊れたら嫌なので、棚に置いているものは落下防止テープで固定しているんです。全然目立ちませんが……」
生ゴミ処理にはネットを使う「ゴミ袋ホルダーにネットを付けて使うと、水がしっかり切れて早く乾燥してくれます。
ビニール袋だとびちゃびちゃしちゃって衛生的に気になりますし、三角コーナーは場所とるしってことで編み出した方法です」
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「生ゴミ用のネットは、ケースと一緒に100均でまとめて買いました。
マグネットとテープでキッチン収納にくっつけて、詰替え用的な感じで常備しています」
水切りカゴの代わりにマグネットフックを活用「わが家には水切りカゴがないので、大きめな調理器具の乾燥には100均のマグネットフックが大活躍なんです。
シンクの上にフックがあれば、水がシンクに落ちてくれるので周りが汚れません。その他の掛けられない食器たちはシンク横にタオルを敷いて、そのうえに置いて乾燥しています」
「実家時代に母が、『水切りカゴ本体を定期的に洗わないといけない手間がある』って言っていたのが印象に残っているんですよね。
当時から、面倒くさそうだなぁ……と思っていたこともあって、いまのところは水切りカゴを買わずに生活しています。とくに不便はしていませんよ」
収納にはカゴを使う「カゴってこういう形なので中がぐちゃぐちゃでも気にならないといいますか。ぽいぽいっと物を入れて、布をかぶせちゃえばスッキリ見えるところが楽だな〜と感じていて。
もちろん無印良品の収納ボックスとかも使ってはいるんですけど、見えるところには大体カゴを置いてることが多いです」
「ちなみにこれは何も入ってないカゴなんですけど、あそこにルンバが乗り上げちゃったことがあったので、ルンバ止めとして活躍してもらっています(笑)。
古家具なので、ルンバがガタガタぶつかって傷ついたら嫌だなとも思って」
何も入ってなくたって、カゴだとどこかインテリアとしての雰囲気も漂います。無機質な収納ボックスでは中々こうはいかないような気も。
残念なところ
よくも悪くも日当たりが強すぎる「日当たりのよさが決め手となって暮らし始めた部屋ですが、逆に日当たりがよすぎて暑くなってしまうこともあります。
元々キッチン側の窓にはカーテンレールもなかったので、突っ張り棒タイプのブラインドを設置しました」
「蛇口をひねると、最初の2〜3秒はお湯が出てくるレベルで熱くなるんです。すぐ冷たくなるんですけどね。
ブラインドは主人が付けてくれたので実際どう付けたかまでは詳しくわかりませんが、サイズを測ってネット注文したものでもぴったりフィットしてくれてよかったなぁと思います」
部屋の仕切りがちょっとジャマ「仕切りがあること自体はいいんですけど、ここを閉めておきたいことがそんなにないので、仕切りを取ってしまいたくなることはあります。
ただ、取ったあとに置いておく場所がないことが悩みです……」
これからの暮らし
「いまの部屋でほとんど満足はしていますが、強いて言うならエレベーターがある家に住みたいですかね。私たちはいいんですけど、友達が来てもらうときに申し訳ない気持ちになってしまうので。
ただ、エレベーターがないから家賃が抑えられてる部分もあると思うので、すごく不満なわけではありません。本当に、強いて言えば……くらいの感じです(笑)。
家族形態が変わったら暮らしのイメージも大きく変わってくるかもしれませんが、いまの状態ではこの暮らしが私たちの中でのベストだと感じています」
古家具や古道具と暮らしながら、生活の中で不便なところはひと手間加えて快適にしていくもなみんさんご夫婦。
陽の光のあたたかさに、木の温もりによるあたたかさ。しかし、それ以上にどこか人肌のあたたかさを感じられるお部屋でした。
このお部屋に住み始めて約4ヶ月とのことですが、Nさんのコーヒーグッズや温度感のある家具や道具たちがどんな風に増えていくのか。これからの生活を想像すると、ワクワクが止まりません。
Photographed by 野口羊
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