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賃貸なのにDIYし放題!? 遊びと仕掛けが詰まった、51㎡ワンルームのふたり暮らし(台東区)|みんなの部屋

2021/07/10 14:00 投稿

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関東では梅雨入りが遅れていたため、連日晴れていたにもかかわらず、この日はそれが嘘であるかのような大雨でした。

そんな雨の日に降り立ったのは、台東区のとある駅。ザーザーとうるさい大雨の中でも、どこか心を落ち着かせてくれる街並み。そして、人が歩いていないのに、どこか人肌の温かさを感じさせられる不思議な空気感に、雨の日の憂鬱がスーッと消えていったことを覚えています。

駅を出て、ゆったりとした坂道を登る。その先に、紗世さんとパートナーの大雅さんが暮らすお部屋がありました。

名前:紗世さん、大雅さん(取材時はご不在)
場所:東京都 台東区
家賃:非公開
面積(間取り):51㎡(1R)
築年数:38年

紗世さんと大雅さんは、一緒に暮らしはじめて2ヶ月ほど。2人でのワンルーム生活って、「1人の時間や、別の部屋が欲しくなったりしないのかな?」と想像するところ。

しかし、2人のお部屋は、ワンルームならではの工夫や、限られたスペースの活用方法など、アイデアでいっぱい!

住み始めて2ヶ月とは思えないほどこだわりの詰まったおうちのお話、たくさん伺ってきましたよ。


この部屋に決めた理由

ここに住む前はそれぞれひとり暮らしだったという、紗世さん。

はじめはなかなか同棲に踏み切れなかったそうですが、この物件との出会いが、大雅さんと一緒に暮らすきっかけにもなったとのこと。

「私はもともと1人の時間がすごく好きだったので、同棲についてはあんまり乗り気じゃなかったんです。でも、住むかはわからないけど、試しに1回物件を見に行ってみようかって話になって。

最初内見に来たのが、ここでした。まだ前の住人さんが住んでる状態で内見をさせてもらったんですけど、そのお部屋がもうステキすぎて、入って20分くらいで決めちゃったんです(笑)。

『ここに住みたいから、一緒に暮らすか!』みたいな。これまで同棲に踏み切れない部分もあったけど、この部屋と出会ったことが同棲生活を始める大きなきっかけになりました」

光をいっぱい取り込む大きな窓、運動だって思い切りできそうな広い空間。

1つの部屋の中に好きなものをぎゅっと詰め込んでも、むしろどこか余裕さえ感じられます。ここまで大きなワンルーム、あんまり見たことなかったなぁ。

「ここ、元々2DKなんですよ。私たちの前の前に住んでいた人が内装系のお仕事をしていて、壁を取っ払ったり塗り変えたり、いろいろ変えられたみたいです。

ちなみに、それより前に住んでいた人たちも、みなさんちょっとずつ手を加えられてる部分も多いらしく。今の姿は、どこか“みんなの集大成”って感覚があります!」

なんと大胆、そして自由! でも、賃貸なのにそんなに手を加えて大丈夫なのでしょうか?

「大家さんに許可をもらえば、いじってもOKなんです。棚やウッドデッキなんかも、前の住人さんが付けてくださったものをそのまま使わせてもらっています。

ここのマンション自体、リノベとか好きにしてる人が住んでるみたいで。直接見たことはありませんが、『みなさんステキにしてるよ〜』って話を聞いたこともありました」

お気に入りの場所

リラックスできるソファー

「仕事は大きな机でやって、リラックスするときはほとんどここですね。

休日はソファーにいるか、キッチンの前に置いてあるテーブルで映画を観たり、パッチワークをしたりしています」

紗世さんがパッチワークしたもの

「めっちゃ簡単なんですけど、全部手縫いだから時間かかるんですよ。

緊急事態宣言が出ていたからゴールデンウィークはかなり暇だったので、パッチワークしながらずっと『名探偵コナン』を見てました(笑)」

パッチワークをしながら、ひたすらに『名探偵コナン』を見続けるゴールデンウィーク。何時間も没頭してしまいそうですが、肝心のテレビが見当たらないような気も……。

「あ、実はこの収納棚の後ろにいるんです」


おもむろに棚を動かし始めた紗世さん

まさかの、可動式! まるで忍者屋敷かのような仕掛けに、取材陣も大盛り上がり。

「見えている棚の後ろにも収納スペースがあって、ここにテレビやスニーカー、冬服などをまるっと収納しています」

「この収納棚も、以前住んでいた人が作ってくれた物でした。

キャスターもついているので、動かすのは結構楽なんですよ。友達が来たときに、『みて! これ開くんだよ〜』って思わず見せちゃいますね」

言われてみれば、ワンルームで服の収納などはどうしているんだろう……と思っていたけど、こんな仕掛けがあるとは思いませんでした。すごい!

広々としたキッチン


「料理が好きなので、こだわりの条件はかなりありました。3口コンロは絶対、とか。

IHもはじめてだったんですけど、実際使ってみると掃除しやすいからいいな〜って」

さきほどのからくり収納棚のように、このキッチンにも多くの仕掛けがあるのでは?と、あちこちキョロキョロしてしまいます。

むむ。これはイソップのペット用シャンプー(アニマル)じゃありませんか!

「友達がイソップで働いてて、にんにくとかひき肉こねたりとかしたときにこれを使うと、めちゃくちゃ落ちるんですよ」

イソップのアイテムをキッチン周りに置くなんて、ステキ過ぎます……。どうやら普通のハンドソープとは油分の落ち具合がまるで違うみたいで。

これはもはや、暮らしのアイデア。真似したい(実はこのあと、私ライターと担当編集はソッコーでイソップのこれを手に入れました)。

気分が明るくなりそうなお手洗い

「あとはお手洗いもかなり可愛くてお気に入りなんです! 謎にここだけ青なんですけどね」

淡い水色の壁が特徴的で、見た目からも漂う清潔感と爽やかさ。なんだかホテルみたいといいますか、落ち着いた雰囲気のバーにあるお手洗いみたい……といいますか。

お気に入りのアイテム

リサイクルショップで手に入れたランタン

紗世さんが選んだアイテムたちは、お部屋の雰囲気にうまく溶け込んでいるものばかり。どれも結構いいお値段なのかな〜と思いきや、ニトリやイケア、リサイクルショップで見つけた掘り出し物がほとんどなのだとか。

「リサイクルショップを見て回るのが好きで、このランタンは駒場東大前駅にあるリサイクルショップで買いました。ビジュアルが特徴的ですよね」

「他にも10,000円以内で揃えてる家具が多くて、リサイクルショップに行くと必ずなにか引っさげて帰ってきます。

TOKYO RECYCLE imptionはとても気に入っているお店です。あと、笹塚にあるINDIGOもオススメです!」

ポストカードとイラスト

「友達が撮った写真や、自分で撮った写真、あとは美術館に行ったときのやつとかも飾ってますね。モネが好きなので、そういうのとか。

私は芸術を学んでたわけではなかったし、自分で絵を描いたりすることも苦手でした。でも、好きなんですよね」

暮らしのアイデア

植物をパーテーション代わりに

大雅さんもテレワークのときは、2人ともこの机で仕事をするそう。お互いが同じ机にいても集中力をキープする秘訣、それは“植物とその位置”でした。

「真ん中に背の高い植物を置いて、斜めに座るようにしています。それによってお互いが視界に入らなくなって、精神的なパーソナルスペースが作られるんです。

斜めに座ると相手がいることを忘れるくらいなので、気が散らないんですよ」

「ただ、自分の時間が欲しくなったら、机が3つあるので別々の机を使うこともありますね。お互い違う机を使ったり、ベランダに行ったり、いる場所を変えるだけでも“パーソナルな空間”は保たれるような気がします」

物理的にスペースを区切ることで、1つしかない空間の中にさまざまな役割を持たせる。お互いずっと同じ空間で生活するワンルームだからこその、アイデアです。

頻繁に使わない家電こそ、出しっぱなしにする

「奥にしまっちゃうと、取り出すのが面倒くさくなって家事のハードルが上がってしまいます。だから面倒くさくて頻繁に使わない家電こそ、出しっぱなしにしておけるようなデザインのものをチョイスしているんです」

収納棚の奥に隠されていたのは……

「掃除機とかはどんなに面倒でも出すけど、アイロンとかって毎日使うものじゃないですしね!」

奥に隠されていた掃除機、早く使ってと言わんばかりの雰囲気を漂わせています。哀愁……。

仕事とプライベートは大きく分けない

仕事を45分したら、15分家事をする。仕事とプライベートの境目を大きく設けない中で、毎日家のほぼ全箇所をちょっとずつ掃除するのが日課になっているのだとか。

そんな生活の中で感じたのが、ワンルームならではの利点。

「ワンルームのいいところは、何より掃除が楽なところ。部屋の真ん中にあるコンセントを使えば、どこでも掃除機をかけられるので本当に楽です。

それと、自然とパートナーとの会話も増えたように感じます。何か用事があったときも少し声を出せば相手に届くので、どこにいても会話できるのは住んでみて感じたいいところだなって」

“好きにしていいよ収納”を設ける

それぞれの細かいアイテムは、収納ボックスにざっくり収納できるように工夫。

「私は部屋の中をきれいにしておきたい性格なんですが、彼氏は服をたたんだりするのもかなり雑なんです(笑)。

ただ、全部が全部きちっとしていたら息苦しくなってしまうと思うので、部分的に“好きにして収納していいよスペース”を設けています」

家のすべてを整理整頓し尽くすのではなく、ポジティブな意味での“適当”を部分的に残しておくこと。これも、ずっと同じ部屋にいるからこそのストレスフリーなアイデアですね。

残念なところ

蛇口がもう少し低ければ…

開放感のあるお部屋の中で、唯一気になるのは“高さ”にまつわる部分なのだそう。まずは、蛇口に関するところ。

「高いと水が跳ねるので、もうちょっとだけ低いとよかったな〜とは思います」

突っ張り棒も、もう少し低ければ…

次に気になるのが、洗濯物を干すときの突っ張り棒が高すぎるという点。

「突っ張り棒の位置がめちゃくちゃ高いので洗濯物を干したり、取り込んだりするのが大変なんです。酔っ払ってるときは絶対やらないって決めています」

たしかに、身長170cmの僕でもちょっと苦労しそうな高さでした……。洗濯時、お気をつけて!

これからの暮らし

「せっかくこんなに遊べるお部屋なので、もっと天井やベランダにいろんなものを付け足してみたいなぁと思っています。植物を吊るすとか、照明をいじるとか。

ただDIYはそんなに得意ではないので、収納棚やウッドデッキを作ったり、ここまでのことはできなさそうですけど(笑)」

「それと、ここに住み始めてから約2ヶ月しか経っていないこともあり、近場のお店を回ることも全然できていないんですよね。なので近所のお店の常連になることも、やってみたいことのひとつかもしれません。

緊急事態宣言が明けたら、街で過ごす時間もこれからもっと楽しんでいけたらなと感じています」

2人暮らしだとある程度部屋の数があった方が住みやすいのかなと思っていましたが、部屋数と快適さは必ずしも結びつくものではないんだなぁと、今回紗世さんのお話を伺う中で感じさせられました。

まだここで暮らし始めて2ヶ月。紗世さんと大雅さんのお部屋がどんな風に変化していくのか、今後も目が離せませんね。

Photographed by Kayoko Yamamoto

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