サクッとよめて、1冊読み終わったら区切りもつけやすくて良いんですよね。
年間300冊程漫画を買うのですが、せめて漫画の中でもステイホームを忘れて「旅」を感じられるような作品を選びました。
あふれる自由と小さな幸せ。きままな一人旅気分を味わえる1冊
『水惑星年代記 月刊サチサチ』大石まさる(少年画報社、2009)
ほのぼのとした少し不思議なSF旅漫画です。
主人公の幸子さんは思い立ったら身一つで旅をする身軽さで、その場その場で出会った人々との交流を1話完結式で描いていき、1冊で旅が完了します。巻数も身軽ですね。
SF作品ですがどこかノスタルジーを感じる世界観なのと、主人公である幸子さんの「縛られない自由さ」。あっけらかんとした明るい性格が気持ちよく、普段SFものに馴染みのない人でもすんなり読めます。
読んだあと、幸子さんの身軽さが羨ましくなり、ふらっとバイクでどっか行きたくなりますね。
『水惑星年代記』シリーズでSF部分の設定や世界観を共有していたりするので、この一冊のSF具合が気に入ったらシリーズも読んでみて下さい。
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アイスランドの乾いた風を感じられる1冊
『北北西に曇と往け』入江亜季(KADOKAWA、2017)
アイスランドの大自然を圧倒的なものとして描いた上に、その大地の上で異邦人として生活する主人公とその家族、仲間達のストーリーが綴られます。
お話の本筋はありつつ、折々に出てくる自然描写が緻密かつスケールが大きいんですよね。
巨大な滝や、吹き上がる間欠泉の迫力もまるで自分が体験したかのよう。
要所要所でアイスランドの見どころを紹介してくれるので、ガイドブックを読んだあとみたいに詳しくなれます。
読んだあと、アイスランドの冷えて、乾いた風を浴びている感覚になりました。
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ニューヨークがぐっと身近になる1冊
『ニューヨークで考え中』近藤聡乃(亜紀書房、2015)
3冊目はニューヨーク在住の画家・漫画家の近藤聡乃さんの日常エッセイ漫画。
作者さんの普通な日常を書いており、いい意味でキラキラしていないNYを味わえます。
読んでいるとニューヨークなことを忘れて、横浜あたりの話かな。と思ってしまうくらいの普通さ。
もちろん街の紹介もたくさんあるんですが、知り合いに地元のおすすめを教えてもらっている印象。
ニューヨークがとても身近に感じられて、行ったことはないのに読んだだけでこなれた感じがします。錯覚なんですが……(笑)。
なんでもない日常のNY。読んだあと、観光名所ではなく、地下鉄に乗ってぐ~っと曲がる部分を体感してみたくなります。
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