「人はなぜ山に登り、旅に出るのか?」その答えが見つかるかもしれません。
天才クライマー夫婦の遭難「絶対に生きて帰る!」
『凍』沢木耕太郎著(新潮文庫、2008年)
世界的なクライマー、山野井泰史と山野井妙子がヒマラヤの難峰「ギャチュンカン」に挑戦したときの実話。
ふたりの生い立ちから、ギャチュンカンでの壮絶なクライミングと遭難、その後の葛藤まで細やかに描写されています。
人間とは、こんなにも肉体と精神の限界に自ら向き合えるものなのかと、かれこれ10回以上は読み直していますが、いつも胸が熱くなります。
ふたりの物欲のない清貧な暮らしぶりも是非読んで欲しいポイント。
お金や名誉のためでなく、純粋に山が好きという夫婦の生き様に「自分にはできないけど、かっこいいなぁ……」と憧れを感じる方も多いと思います。
登山に興味のない方にも是非読んで欲しい一冊です。
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日本山岳史最大のミステリーに挑む
『剱岳 線の記 平安時代の初登頂ミステリーに挑む』 髙橋大輔著(朝日新聞出版、2020年)
その険しさから、日本百名山の中で最も登頂するのが難しいと云われている「剱岳」。
明治40年、陸軍陸地測量部が数年がかりで調査をおこない命がけのクライミングの末、見事登頂を果たします。しかし、その山頂で古代(奈良〜平安時代)の仏具が見つかるという驚きの出来事がありました。
小説や映画にもなったこの実話をテーマに、近代的な登山道具や技術のない1200年前、誰が、どのルートから、どのように、なぜ登ったのか。
そういった日本山岳史最大のミステリーを探検家の髙橋大輔氏がさまざまな角度から検証していくノンフィクションです。
何度も現地に足を運び、多くの資料を集めて謎を解き明かしていく様は、まるで金田一耕助。登山好きはもとより歴史好きにもオススメしたい一冊です。
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こんな写真を撮ってみたい!
『撮り・旅! 地球を撮り歩く旅人たち』企画 取材 編集山本高樹(地球の歩き方Books、2014年)
僕にとって「旅」と「写真」は切ってもきれない関係。旅先で出会った風景や人々を写真に収めるのは、旅を一層楽しいものにしてくれます。
そんな「旅」と「写真」好きにピッタリなのがこの一冊。
15名の著名な写真家が、旅先で撮影した作品とそれにまつわるエピソードや撮影のコツを紹介してくれています。
チベット、インド、ブータンなど、なかなか訪れることができない国々のスナップ写真が多いのも見どころで、よくある絶景本とはひと味違いますよ。
カメラの基礎知識や撮影テクニックなども特集されているので、一眼レフ初心者の方にもオススメ。
撮り・旅! 地球を撮り歩く旅人たち (地球の歩き方Books)
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