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「どう過ごすか」から紐解く家具選び。インテリアコーディネーターの25㎡ひとり暮らし(豊島区)|みんなの部屋

2021/03/19 10:30 投稿

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東京は豊島区。池袋の繁華街から数駅離れ、小中学校から子どもの声が聞こえてくる落ち着いた街並みの中に、今回ご紹介する斎藤さんのお住まいはありました。

お名前(職業):斎藤奈未さん(インテリアコーディネーター)
場所:東京都豊島区
広さ:1K 25㎡
家賃:88,000円(管理費込93,000円)
築年数:築10年
住宅の形態:マンション

作:斎藤さん

掃除の行き届いた真っ白な階段を登って辿りついたお部屋は、コンクリートと無垢材を使用した、落ち着いた印象の空間。

普段はインテリアコーディネーターとして働く斎藤さんに、ご自身の住まいで使っているインテリアの話や、仕事で提案される空間の話を伺うと、そこには私たちの住まいを考える上でも大切なヒントが詰まっていました。

お気に入りの場所

お気に入りが集まったダイニングまわり

食事に読書、仕事など、1日の中でも特に長い時間を過ごすというのが、部屋中央にあるダイニングテーブル。

この場所を中心に、周辺には斎藤さんの“好き”が詰まっていました。

「古いものや、手触り感のあるものが好きなんです。

テーブルは仁平古家具店さんでオーダー。天板の古材が、傷ついたり反ったりしているのがいい味になっています」

趣味だと話す器が収納された食器棚は、以前の住まいでは本棚だったもの。

無印良品のスタッキングシェルフを使っています。

器は気に入るとつい買ってしまうのでどんどん増えてきていますね。料理をして、そのときの気分で器を選んで、ゆっくり食事を楽しむのがとても好きな時間です」

一番のお気に入りだという「SŌK」の器

とにかく明るい、心地よいキッチン

斎藤さんのキッチンは、1Kの賃貸に多い暗い廊下にあるようなものとは正反対の、とにかく明るいキッチン。1日の流れをゆったり感じられそうな、心地よい空間でした。

「私自身が料理好きなこともあり、気持ちよく過ごせる空間で料理をしたいという思いがありました。

ここは大きな窓に面しているため、とにかく日中は明るく、広々していて快適な空間です。居室とも繋がっているため、友人と話しながら料理できるのも気に入っています」

おうち時間の充実に必須のベッドスペース

休日はついつい抜け出せなくて長居をしてしまうというベッド周りは、好きなことをたくさん楽しめる憩いのスペース。

「家にいる時間はベッドかソファでくつろぎながら音楽を聴いたり、本を読んだり、動画を観たりして過ごすことが多いです」

「コロナで自宅で過ごす時間が増えて、プロジェクターを購入しました。

ANKERのモバイルプロジェクターは天井に映して寝転んで観れるので重宝しています。TVがないと家具配置も自由度が高まっていいです」

この部屋に決めた理由

「生活を変えてみよう」という願いを叶える部屋

いまの住まいに引っ越すきっかけは、職場の勤務地変更。

自分の時間を増やしたいと思うとともに、住まいを変えることで生活を変えてみようと考えたのがきっかけだったのだとか。

「日当たりのよさとキッチンの広さ、あとは職場との距離をベースに物件を探し始めました。

3件ピックアップしたのですが、内見に行く前日に2件は埋まってしまって。残った1部屋がここだったんです」

運命的に残った1部屋は、内見のときから心惹かれる空間だったそう。

「日当たりのよさと無垢の床、コンクリート打ちっぱなしの内装がとても気に入って、一目惚れでした。

キッチンが広かったり、小さめですがウォークインクローゼットがあるのもよかったですね」

「変わった間取りも、工夫次第で使いやすくなると思い即決しました。夕焼けがとても綺麗だったのも印象的でした」

インテリアが楽しめそうな無垢の床

以前のお住まいはクッションフロアだったと話す斎藤さん。仕事柄、自身の住まいでももっとインテリアを楽しみたいという気持ちがあったそう。

「お部屋の面積としては前の住まいの方が広かったので、大型のインテリアは買い足さず、そのまま持ってきてレイアウトしました。

ただダイニングテーブルもベッドも棚も、今の住まいの方が木の素材感に馴染んでくれている気がしますね」

残念なところ

夏の暑さと冬の寒さ

決め手となった大きな窓とコンクリート壁は、季節によっては気になるポイントになっているそう。

「好きなポイントでもあるので仕方ないですが、冬だと朝起きたときにふと体がコンクリートの壁に当たって、その冷たさに驚かされます。

逆に夏場は、大きな窓に最上階ということもあり日差しが近く、暑さは避けられないですね」

屋根のない駐輪場

休日にふらっと外へ出るのに使っている自転車は、駐輪場の屋根がないために最上階まで手持ちで運んでいるそう。

「いまのフロアは自分しかおらず、廊下に置いておけるのはいいですが、荷物が多いときなどは登り降りがちょっと大変ですね」

お気に入りのアイテム

古材の天板がお気に入りのダイニングテーブル

部屋の中心にあるダイニングテーブルは仁平古家具店でオーダーして作られたもの。

食事はもちろん、仕事などの作業も行えるように広めに作ってもらったとのこと。

「ダイニングテーブルは、なかなか気に入ったものが見つからなかったんです。そんな中、器が好きなこともありよく訪れていた栃木の『仁平古家具店』で相談したら、オーダーでテーブルを作ってくださるという話になりました。

使い込むほどにいい味が出てくる古材とアイアンの組み合わせが好みなのはもちろん、友人を招いて2人で座ってもゆったり使えるので重宝しています」

インテリアの店で気になっていたラジオスピーカー

おうち時間に外せない音楽は、「Tivoli audio One BT」から流れていました。

「オーディオプレイヤーもまた、長く探し続けたアイテムでした。インテリアショップのディスプレイで見かけることが多かった『Tivoli audio』を、住まいの時間が増えるからと昨年ようやく購入するに至りました。

家の中では他の場所に置いていたこともあったのですが、今のベッドサイドが1番馴染んでいて好きな風景です」

使う機会がどんどん増えているコーヒーメーカー

コーヒーが好きで、お気に入りのお店「MIA MIA」や「COFFEE VALLEY」で購入した豆を毎日のように楽しんでいると話す斎藤さん。

忙しい日でも豆から挽けるsirocaのコーヒーメーカー「カフェばこ」はコーヒータイムの必需品です。

「元々はsirocaの別のコーヒーメーカーに関心があったのですが、サイズ的に置くのは難しいと思い、『カフェばこ』にたどり着きました。住まいの色合いにもピッタリなところも気に入っています。

以前はハンドドリップで淹れていましたが、『カフェばこ』が便利すぎてどんどん使う割合が変わってきましたね」

部屋によって使い方を変えられるスタッキングシェルフ

いまでは、“食器棚としての使い方”と“本や雑貨用の棚としての使い方”の2つに分けて使っている無印良品のスタッキングシェルフ

以前の住まいでは1箇所に置いて、L字型の本棚として活用されていたそう。

「とにかく納まりがよく、収納しやすいところが気に入っています。

パーツの引き出しや仕切りを組み合わせれば、しまいたい物に合わせてすっきり収納することも可能なので、『とにかく簡単に整う収納といえばこれ』といえるアイテムですね」

大好きな料理の幅が広がったハンドブレンダー

キッチンスペースから、「最近購入してとてもよかった」と紹介してくれたのは、BRAUNのハンドブレンダー

「料理上手な友達から勧められて、大活躍してくれているキッチン用品です。これを使うと野菜のポタージュスープやソースがすごく簡単に作れるので、料理の幅が広がりました」

休みの日は友人を家に呼んで、一緒に食事をすることが多いという斎藤さん。万能なキッチンアイテムは料理の時間もより楽しいものにしてくれそうです。

暮らしのアイデア

“自分にとっての心地よさ”にアンテナを張る

「新しいものと古いものを組み合わせたり、木とガラス、コンクリートとファブリックなどの異素材同士を組み合わせたりすることが好きなんです。その方がお互いの質感が引き立つので、部屋の各所に取り入れてます」

お気に入りのアイテムであった「Tivoli audio」とセットのスツールは、鎌倉の「R antiques」さんで購入されたそう。

木の色合いはもちろん、サイズ感もピッタリですね。

ダイニングテーブルの照明は「後藤照明」さん。透明なガラスに外からの光が透き通って、思わず見惚れてしまう美しさ。

「自分にとってどういう時間が心地いいか、どんなものが好きかにアンテナをはることを大事にしています。

インテリアのお店はもちろん、飲食店などでも、目に止まった『いいな』と思うものだけを生活に取り入れてきたら、自然と部屋が居心地のいい場所になりました」

見せる収納と隠す収納のメリハリ

お部屋の中は一見、小物などが散らかっていないシンプルな空間に見えますが、そこは収納を考えられて実践されているのだそう。

「収納は、“見せる”と“隠す”のメリハリが大事かなと思っています。

雑多なものや生活感の出過ぎるものは隠してしまっていますが、お気に入りのものはすべてオープン収納。いつも眺めていられるようにしています。好きなものに囲まれた空間は居心地がいいです」

無印良品のスタッキングシェルフがここでも大活躍。

お気に入りの器類は見せる収納に、小物は引き出しパーツを使って見えないようにと、斎藤さんが大切にしている収納のメリハリを象徴するインテリアになっていました。

これからの暮らし

部屋に彩りを与えていきたい

インテリアは今の空間に対して十分に集まったと話す斎藤さん。部屋を楽しむために今後さらに加えていきたいのは、“彩り”だそう。

「窓際にはアートやグリーンを飾ることで、より気持ちよく過ごせる空間にしました。いまの住まいになって光がたっぷり入る空間が増えた分、植物も増やせたのはよかったですね」

「何も置かないとコンクリートやアルミ(ブラインド)が主張して無機質な空間になってしまうので、今後も植物やアートを使って彩りを与えていけたらと考えています」

あちこちに取り入れられた観葉植物やお花の色合いがアクセントとなっていた斎藤さんの部屋。季節によってそれらを変えるだけでも、部屋の印象は変わっていきそうですね。

自分自身もやってみたいリノベーション

「家での時間の癒しに」とカメラマンの友人に贈ってもらったというポスター

仕事柄、たくさんの住まいを見てインテリアの提案をされている斎藤さん。

お客さんの部屋の可能性を広げていく中で、ご自身の住まいの夢も広がっているのだとか。

「インテリアのコーディネートだけでなく、最近はリフォームやリノベーションにも携わっています。多くのお客さんと住まいの話をする中で、いつか自分も、自宅のリノベーションをしたいなと思うようになりました。

ラフな質感の床壁で仕上げてヴィンテージの家具を置いたり、植物をたくさん取り入れたりした空間にしたいですね」

そんな斎藤さんに、顧客にインテリアの提案をする上で大切にしていることを伺うと、すぐにその答えは返ってきました。

「インテリアだとどうしてもモノの提案になりがちなのですが、相談を受ける方の暮らし方やどう過ごしたいかを伺うことを何よりも大切にしています。そのイメージを、家具を使って再現するという考え方です」

ダイニングテーブル1つ取っても、食事するためだけなのか、仕事をする時間も含まれるのか、また、誰とどんな風に過ごしたいのかで大きさや素材も変わってくる。

在り方を問うことで住み手の本当の気持ちが現れるのだとか。

確かにこうした考え方は、私たちが部屋づくりを考える上でも持っていると、使うインテリアの条件がクリアになっていきそうです。

仕事の中で、また、自らの住まいの中で暮らし方とインテリアを考え、実際にアウトプットをされている斎藤さん。

ご自身の理想の住まいのイメージが膨らむ中で、今後この部屋がどのような空間として花開くのか。これからも目が離せません。

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