日頃からモノトーンの服装を好む伊藤さんは、自転車のパーツも黒にこだわって、ほぼ原型を留めていないカスタムを施しています。
生活の足として、仕事も遊びも自転車が欠かせないという、伊藤さんの自転車ライフとは?
名前(職業):伊藤 誉さん(会社員)年齢:35歳
愛車:SE BIKES
自転車歴:約13年
小雨も気にせず、毎日10kmの自転車通勤
伊藤さんが本格的に自転車に乗り始めたのは今から13年前、ちょうど社会人になったタイミングです。
満員電車が苦手だったため、自転車通勤に切り替えたのがきっかけだそう。
「運動にもなると思って、最初に買ったのはマウンテンバイク。それから、クロスバイク、ピストバイクと乗り継いできて、この自転車は8年前に購入しました」
東京都世田谷区の自宅から、原宿のオフィスまでは片道5km。約30分の道のりです。
「シングルギアなので坂道は少しきついのですが、平日は毎日自転車で通っています。多少の雨でも、上下GORETEX素材のウエアを着て、乗って出勤してますね。冬は毎朝寒いですけど、電車通勤よりもストレスは少ないです」
最近はハンドルを変えて、よりゆったりと走れる仕様に変えたという伊藤さんの愛車。
さて、ほぼ原型を留めていないという愛車ですが、カスタムのこだわりがすごいんです。
細かいパーツまで、徹底して黒に統一
伊藤さんの愛車はSE BIKESのシングルギアモデル。
ですが、もともとは赤いフレームで、今とはまったく異なる印象だったそう。それを、洋服のテイストに合わせて黒くセルフ塗装しています。
「シングルギアなので、ロードバイクなどのギア付き自転車と比べるとパーツ構成がすごくシンプル。ですので、メンテナンスは楽ちんですし、工具があれば分解したりするのも簡単です。フレームはマットブラックのスプレーを使って自分で塗装しました」
フレームを黒に変えたことで、ペダルやハンドル、サドル、タイヤと、すべてのパーツを黒に統一。よ~く見ると、チェーンまで黒に揃えています! さすが、ディテールへのこだわりも半端ありません。
「ハンドルは見た目も乗り心地も大きく変わるパーツ。このハンドルはNITTOのもので最近変えてみました。
幅がすごく広いモデルなので、のんびり乗るのにぴったり。昔は細いハンドルでスピード出したりしていましたが、もう歳なので(笑)。これからはのんびり安全運転で行きたいですね」
フロントには荷物を置けるようにキャリアを装着。
「バックパックを背負ったままだと汗をかきやすいので、移動のときはここに荷物をくくりつけています。キャリアがあるだけで、運転時のストレスが減るのでおすすめです」
自転車に乗る時は、機能的で安全はアイテムをチョイス
洋服も自転車も、とにかく黒が多い伊藤さんですが、それゆえに欠かせないのがリフレクター(反射材)。
「特に夜は闇に埋もれがち(笑)。ですので、手元や足元はリフレクター素材を使ったものを選んでいます」
グローブはHONNS(ホンズ)のリフレクター付きレザーグローブを愛用。モノトーンの着こなしのアクセントにもなっている幾何学模様が、暗闇で抜群の視認性を発揮してくれるそう。
「足元もリフレクター付きのニューバランス992に、モンベルのアンクルバンドを合わせることが多いです。ライトはもちろん付けていますが、より安全性を考えると欠かせないアイテムです」
また、洋服は防水性や撥水性のある、アウトドアやミリタリーものなど、機能素材を使ったものが中心だとか。
「自転車を漕いでいると、冬でもだんだん体が熱くなってきます。そんな時にいちいち脱いだりするのが面倒なので、アウターはベンチレーション付きのものを選んでいます。パンツは足さばきを考えるとストレッチ素材がマストですね。ただ、そのままの服装で仕事をするので、ガチアウトドアにならないように気をつけています」
もうひとつ、伊藤さんが自転車を乗る時に欠かせないアイテムがサングラス。
「目にゴミが入るのを避けるために、サングラスやメガネは必需品です。これもやっぱ黒フレームが多いですね」
自転車があるから、毎日の生活に発見がある
通勤はもちろん、普段の移動手段として自転車を活用している伊藤さん。長距離ツーリングはあまり興味がないそうで、あくまでも生活の足として欠かせない存在だそうです。
「自転車だと、気になるお店にフラッと立ち寄れるのが魅力。休みの日はちょっと離れたカフェやラーメン、カレーを食べに行ったりすることが多いですね。外の空気を吸いながらリフレッシュもできますし、ぼーっと考え事もできるので、自転車はなくてはならない存在です」
年齢とともに、自転車の乗り方や楽しみ方が変わってきたという伊藤さん。
「車やバイクもいいですが、やっぱり小回りの利く自転車のほうが僕の生活にはあっていますね。フットワーク軽く動けますし、街での発見も多い。いま欲しい自転車ですか? もっとのんびり、ゆっくりと走りたいので、タイヤが太いクルーザー系が気になりますね」
Photographed by Junmaru Sayama
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