大通りから少し内側に入った静かな住宅街にあるのが、今回ご紹介する高橋さんご家族のお住まいです。
外観と同様に、こだわりと良い意味で”家らしくなさ”を感じるお住まいに伺ってみました。
萌さん(主婦 言語聴覚士)
湊くん、凪ちゃん
場所:静岡県榛原郡
面積とLDK:延べ床面積 126㎡(1階67㎡ 2階59㎡)、3LDK
建築費:非公開
築年数:1年6ヶ月 戸建
お気に入りの場所
欲しかった畳スペースと畳越しの眺め「家を建てる際に畳スペースが欲しいという想いがありました。
でも、空間として仕切ってしまうと狭くなってしまう。そこで、吹き抜けにしました。
おかげで窓際のワークスペースもよく見えてお気に入りのスペースです」
とは、旦那様の亮吾さん。
同じ場所では、奥様の萌さんが娘のおむつ変え。
「何だか両サイドの景色と異なる感じが異空間のように感じられて好きですね。」(萌さん)
経年変化も楽しめる、家らしくないモルタルのキッチン萌さんは元々、アイランドキッチンへの憧れがあったそう。ただ予算面で断念されたとのこと。
「キッチンについて考える中で、せめて壁を!と考えていたところ、モルタルキッチンをSNSで見つけて。
良い意味で家っぽくないカッコよさを感じて、私たちもお願いをしました。」
小さなヒビ割れなど雰囲気的に味もありますが、手元が隠れるので機能性としても良いそうです。
キッチンからも様子が分かる、2階のワークスペース2階には爽やかなワークスペースが。
「今は僕が使うことが多いですが、後々は子どもの勉強スペースの一つとしても使ってもらえたらなと思います。」(亮吾さん)
丁度、キッチンからも様子が見えるらしく、萌さんが料理をしながらでも声をかけられるのもよいのだとか。
この部屋に決めた理由
憧れの建築家さんに依頼できた「家を建てるにあたってどうしてもお願いしたい建築家さんがいて。
カフェ風の家、大きな吹き抜け、広い家……など、ざっくりとした要望と好きな雰囲気の画像を提供してお願いをしました。」(亮吾さん)
理想はアバウトな形でお伝えしたことも多かったそうですが、1回目で出てきたものがとても納得感が高かったそう。
「広くスッキリした空間でありながら、お家っぽくない感じが逆に良かったんですよね。」(萌さん)
残念なところ
仕切りを極力無くしたが故の、境界の曖昧さ仕切りがあまりない故に、開放感が出ていますが、逆に困ったこともあるそう。
「玄関の靴を脱ぐ場所もわかりにくくなってしまって……。お客さんが来た時、ついつい土足で上がってしまうことがあります。
ちなみに、建築家さんの最初のプランでは完全にフラットで境目がなくて。
それでは境界が分からないと2センチ程の段差は作ったのですが、それでも気づかれないです、家っぽくなくて好きですけどね…。」(亮吾さん)
「私は、モルタル床のシミが気になりますね。
当初は素材を生かして水を撒きながらの掃除ができるから良いと思ったんです。
ただ、いざ住んでみると家の中という感覚が強くて、なかなか水を撒く勇気は出ませんね……。」(萌さん)
子どものプライベート空間が気になる。吹き抜けが広く家のどこにいても子どもに声が届くため、今は様子が分かったり、声かけが出来たりと便利だそう。
しかし、子どもが大きくなった時の心配もあるようです。
「リビングでの声やテレビの音が聞こえて、勉強などひとりの時間の妨げにならないかは気になりますね。」(萌さん)
唯一カーテンをつけていない窓からの西日が強い「季節によりますが、キッチンにある窓からの夕日が強くて、テレビが見えなくなるほど眩しくなってしまいます……。位置的にソファーが日焼けしないかも不安ですね。
かといってフタをすることによって暗くなるのも嫌なので、簡単な布などをかけようかと検討中です。」(萌さん)
お気に入りのアイテム
玄関に飾っている思い出のウェルカムボード結婚式の時に描いてもらった似顔絵がお気に入りで玄関に飾られているそう。
萌さんが三重に住んでいた頃に行っていた美容院で見つけたアーティストさんにお願いして描いてもらったものなのだとか。
心を決めて購入した住まいの主役ソファー「引っ越した後に見つけてどうしても欲しいと思ったのが、このunicoのレザーソファーでした。」
「子どもの手によって傷が増えてきていますが上手くお手入れをしながら良い味に変わってくれたらなと思っています。」(亮吾さん)
写真を撮るときはどうしてもソファが主役になってしまうそうですが、家に合っていて萌さんもお気に入りなんだとか。
住まいにぴったり古材の姿見「ずっと欲しいと思っていたのが姿見だったのですが、家に合うような色合いや雰囲気のものはどれも高くて……。
必死に探していた中でネットで見つけたのがこの姿見でした。
置いてみると、思った以上に馴染んでくれて。とても気に入っています。」(萌さん)
アンティークのマガジンラック以前は三重に住んでいた高橋さんご家族。その頃に個人商店のアンティークショップでたまたま見つけたのがこのマガジンラックだったそう。
「色合いや使いこまれた感じに惹かれまして。ただ、これまでは賃貸だったので、あまり雰囲気を生かすことが出来ませんでした。
だけど、この家ならようやく空間にもゆとりが出たので、馴染んできましたね。」(萌さん)
暮らしのHow Toやティップス
家の雰囲気を邪魔しない住み分け家族だけの空間と、人を招ける空間は分けられるようになっているそう。
家族だけの空間は2階がメインで、人を招ける空間は1階に。
2階は吹き抜けを中心に、ぐるっと浴室・寝室・ウォークスルークローゼットが。
1周すれば準備が整うようになっているそう。便利!
「1階もスペース毎の空間を意識をしていて。照明のスイッチなんかも場所に合わせて少しずつ異なるものを付けています。」(萌さん)
物を飾りすぎない吹き抜けで広く見える空間だからこそ、逆にものが目立ってしまうという一面もあります。
ものが多く出ていると、見た目もごちゃつきがち。
収納スペースも上手く使いながら空間を広く使うようにしているそうです。
これからの暮らし
いつでも居心地の良い、いつでも人を呼べる、そんなお家を作っていきたい。実は、家にまだまだ使えていないスペースが多いと仰る高橋さんご夫婦。
「一回のカフェスペースやウッドデッキなど、人を招いて楽しめるようなスペースはもっと活かしていけたらなと思っています。」(亮吾さん)
子どもの成長に合わせて、アクティブな仕掛けを住まいにもインテリアも、子供の成長に合わせて徐々に改革していきたいそう。
「観葉植物を置いて雰囲気を変えたり、2階からロープを下げてアスレティックコーナーを作ったりも良いかな。
控えめな子どもがアクティブになれるような仕組みを住まいにも作っていけたらと思いますね。」(萌さん)
たくさんの想いを込めて作られたこの住まい。
お子さんの成長と合わせてどう変わっていくのか、これからが楽しみです。
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