20世紀を代表する建築家、アルヴァ・アールトの名作スツール「Stool60」が発表されて80年。そのアニバーサリーを記念してArtekから制作されたのが、こちらの「rings」。スツール誕生から80周年ということで、座面には樹齢80年の年輪が印刷されています。何とも感慨深い発想ではありませんか!
制作したのはデザイナーのNao Tamura氏。以前roomieで紹介した「オーブンも使える葉っぱのお皿」もデザインされている方です。
樹木の断面に表れる年輪は1年に1本ずつ増えていきます。春の成長が盛んなときに幹は太くなり、夏から秋にともないその成長が小さくなり、冬には休眠状態に入ります。そのような細胞の疎密の結果が、あのような輪っかの模様として表れるわけですね。
つまり、樹齢80年ということは年輪も80本あり、その数をたどっていけば「自分の生まれた年」や「東京オリンピックの年」の年輪を確認することもできます。
80年間変わらない幾何学的なデザインのスツールと、80年間かけて自然が生み出したオーガニックなグラフィック。詩的でありながら絶妙にマッチしています。さらに、もし今年80歳を迎える人がここに座っていたら…。ときの重みを感じることができる素敵なスツールです。
rins [nao tamura] [Spoon & Tamago]
コメント
コメントを書く