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お金をかけずに欠点を楽しむ。手作り感いっぱいのフリーランス・カップルの暮らし(吉祥寺)|みんなの部屋

2019/06/14 14:30 投稿

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住みたい街ランキングで上位にランクインする、人気の吉祥寺。

おしゃれで個性的なお店や、風情あふれる飲食店が集まる横丁、緑豊かな井の頭公園など、たくさんの人を惹きつける魅力に溢れています。

そんな吉祥寺の駅から徒歩10分ほどにある物件で1年前に同棲を始めた、矢島さんと森野さん。

フリーランスとして歩み始めたばかりのおふたりの住まいには、お金をかけずに楽しく・心地よく生活する知恵と工夫がたくさんありました。

名前:矢島竜太さん、森野日菜子さん
職業:フリーウェブデザイナー・プログラマー(矢島さん)、フリーライター・編集者(森野さん)
場所:東京都武蔵野市吉祥寺
面積:37.32㎡
家賃:10万円(管理費込み)
築年数:46年



お気に入りの場所

日当たりの良いギャラリー部屋

森野さんお気に入りの場所は、「ギャラリー」と名付けられたこの窓際の部屋。

ベランダに面した掃き出し窓からは、部屋いっぱいに光が降り注いで、開放感たっぷり。

南向きというだけあって日当たりが良い上に、風通しも抜群で快適です。

「明るいので気持ちが上がるんです。この部屋で仕事をしたり、プロジェクターで映画を見たり。

気分によって食事をする場所を変えているのですが、ゆっくりしたいときはこの部屋で過ごしています」(森野さん)

ギャラリーというだけあって、部屋のあちこちには矢島さんが描いた絵や、ピアノなどの楽器が。

「ピアノを置いている棚は、中野の島忠・HOME’Sで材料を買ってきて手作りしました。材料費は1万円くらいです」(矢島さん)

スケートボードの収納棚。1番上にはランプを置いて、サイドテーブルの役割も。

他にも、部屋の中には手作り感あふれる家具がちらほら……。

「テーブルはコンテナに板を載せただけ。コンテナの中にはキャンプ用の椅子を収納して、友達が遊びに来た時にはここから出して使っています」(矢島さん)

バーカウンターのあるキッチン

週に2、3回はカクテルを作るという矢島さんのお気に入りの場所は、手作りのバーカウンターがあるキッチン。

「ふたりで使うにはキッチンが狭いのと、お酒も作りたいので、調理スペースを自分たちで拡張してカウンターキッチンっぽくしました。

ひとり暮らし時代に使っていたOSB合板を什器に乗せているだけなんですが、すごく使いやすいんです」(矢島さん)

安いし、引越しも楽だし便利だという什器は、キッチン収納だけでなく家の中のいろいろなスペースで活用しているのだそう。

ラバーのシートを貼った板には、写真や手紙、思い出の写真が

自宅でイベントを開催することもあるというおふたり。そのときもこのバーカウンターが活躍するんだとか。

「先日も彼のオリジナルカクテルと、それに合うおつまみを提供しました」(森野さん)

この部屋に決めた理由

この部屋で同棲を始める前、矢島さんは下北沢で一人暮らし、森野さんは実家住まいでした。

「社会人になったタイミングで下北沢に住み始めたんですが、その家は日当たりが悪くて、環七にも近かったので圧迫感があったんです。だから次に住むなら公園があるところがいいなぁと思っていました。

この家を探し始めた当時は会社員だったので、職場のあった新宿に30分以内で出られることも条件でした」(矢島さん)

「彼が住んでいた下北沢の家は、1Kの小さい和室で……。ふたりで住むのは難しかったので、同棲するタイミングで家を探し始めました。

その当時、私は渋谷の会社に勤めていたので、出勤しやすい中央線沿いか井の頭線沿いの家を探していました」(森野さん)

家賃は10万円以内、日当たりの良い南向きの部屋、公園が近くにあって、新宿にも渋谷にも出やすい場所。

これらの条件を満たす物件が、この吉祥寺の部屋でした。

「内見して1軒目で即決したので、不動産屋さんがびっくりしていました。

うちは2階なんですが1階に飲食店があって、中にはカラオケパブもあるから夜の騒音を確かめたほうがいいと不動産屋さんに言われて……。

それで内見した夜に彼が建物の前に立って確認してくれて、『大丈夫だよ』ってことでここに決めました」(森野さん)

「もう慣れましたけど、思ったよりカラオケの音は聞こえます。寝ていると下で何を歌っているかわかるくらい。でも、うちも楽器を弾くことがあるのでお互い様かなと。

それに、この家賃で、この立地は他になかなかないので気に入っています」(矢島さん)

残念なところ

お湯を出すと給湯器から大きな音がする

「お湯を出そうとすると『ピーッ』と音がします。お湯の出し始めなど、給湯器ががんばっているときに音がなるんですよ(笑)。

隣の家でも給湯器を使うと音が聞こえるくらいなので、これはうちだけじゃないみたいです」(矢島さん)

「シャワーが突然冷たくなることもあります」(森野さん)

リノベーションはされているものの、築年数が古い分我慢しなければいけないこともあるようです。

お気に入りのアイテム

Jeff Canhamのシルクスクリーン

部屋に彩りを添えていたこの作品は、サンフランシスコ在住のアーティスト・Jeff Canham氏によるもの。

「サーフィン好きな父とふたりで、カリフォルニアにロードトリップしたときに出会ったものです。この家に馴染みそうだと思って買ってきました」(森野さん)

手作りのドライフラワー

色鮮やかなドライフラワーは、全て森野さんの手作り。

「生花をしばらく飾ったら、ドライフラワーにしています。湿気の少ない場所で早く乾燥させると、鮮やかな色が残るらしいですよ。

シリカゲルなども使っていないのですが、この家は風通しが良いので湿気も少なく、発色が良くなっているのかもしれないです」(森野さん)

「彼女がドライフラワーを作っていることを知ったお客さんが、家に来るときにいつもお花を買ってきてくれるので、少しづつ増えていっています」(矢島さん)

照明は、森野さんのお母様が引っ越しするときにプレゼントしてくれたんだとか。

寝室のホイアンで買ったランタン

寝室の壁には、ポップでカラフルなガーランドライトが。

「ベトナム旅行のお土産で買ったランタンです。ホイアンの雰囲気を家の中に持ってきたみたいで気に入ってます。寝る前にゆっくりできるときに灯りを点けています」(森野さん)

レトロなパタパタ時計

レトロなものが好きだという矢島さんのお気に入りは、この赤いパタパタ時計。

数字の板が回転して時刻を知らせてくれます。

「電池式のパタパタ時計をずっと探していたのですが、去年、蚤の市で見つけて買いました。この古い感じがめっちゃかわいいんですよ」(矢島さん)

鳥のモビール

「母がプレゼントしてくれました。ゆったりしていて、雨の日でも鳥が飛んでいるのが好きです」(森野さん)

LEPLUSのラジオ付きワイヤレススピーカー

去年から使っているという、「LEPLUS」のラジオ兼Bluetoothスピーカー。

テレビは置いていないらしく、朝のニュースや天気予報は、このスピーカーから聞こえるラジオでチェックしているそうです。

「ごついスピーカーが多い中、これはナチュラル感のある木目調で、テーブルの上に置いてもインテリアの邪魔にならないところが気に入っています」(森野さん)

「彼女は植物系というか、呼吸していそうなものが好きなんです。花、木、麻のバッグとか。

このスピーカーも木目調なので、ラジオに出ている人の呼吸が聞こえてくるような気がします」(矢島さん)

カクテルを作るためのお酒

「週2〜3回は家でカクテルを作るので、酒屋さんで買ったお酒をベース系、甘みが強め、変わり種、ラムゾーンとジャンルごとに並べています」(矢島さん)

棚の上には、クリスマスに買ったドライハーブや森野さんお気に入りの犬の置物も。

火山灰が練りこまれたタンブラー

「桜島の火山灰を釉薬に混ぜ込んで作っているタンブラーなんですが、錆びたような質感が好きです。

櫻井焙煎研究所でバー用品に陶器を使っていて、僕もバー用品に好きな陶器を使おうと思いました。

カクテルを作るときにバースプーンを入れたり、ビールを飲んだりしています」(矢島さん)

暮らしのアイデア

照明スイッチがない部屋でも、リモコン照明で問題解決

築年数が古いと、壁に照明スイッチがついていない部屋もあるもの。矢島さん、森野さんの部屋もそうでした。

そこで、照明スイッチのないギャラリー部屋には、コピス吉祥寺で買ったリモコン式の照明を。明るさの調整もできて便利なんだとか。

寝室には、コンセント式のスタンドライトを置いています。

「この部屋は欠点もあるけど、それを嫌がるだけじゃなくて、どうにかして楽しめないかなあと工夫する暮らしが好きです。

リノベーションとか、新築から家を建てたら私たち好みの家ができるとは思うのですが、今の私たちには、工夫を楽しむ暮らしが合っているのかなと思っています」(森野)

コーヒーは家で焙煎する

おふたりの部屋に入った瞬間、コーヒーの良い香りが漂っていました。

その理由は、コーヒーの生豆をキッチンで焙煎しているから。半年くらい前からコーヒーの生豆を通販で買って、家で焙煎しているのだそう。

「生豆を銀杏用の手網に入れて、20分くらい火をつけたままずっと振るんです。浅めにできたり、深めにできたり、自分好みに焙煎できますよ」(矢島さん)

「カフェでバイトしていたこともあって、私が最初にコーヒーの焙煎を始めました。

ドリップはみんなやってるけど、それだけじゃ面白くないと思ったので。最近は彼が焙煎担当です」(森野さん)

今回は「生豆本舗」で、ブレンドコーヒーを4kg5,000円で購入したのだそう。

「市販のコーヒーより安くていい豆が使えるので、同じようなクオリティのものでも半額くらいで飲めますよ」(矢島さん)

ご自分たちで焙煎したコーヒーは、毎朝飲むのが日課。

ミルやドリッパーなどのコーヒーグッズもたくさんお持ちでした。

ハーブを家で育てる

「ハーブ類は高いので、ベランダでローズマリー、ミントを育てています。ミントは飲み水に入れたり、彼がカクテルに使ったりしています」(森野さん)

「この前、ローズマリーを使ってチキンを焼きましたが、美味しかったですよ!」(矢島さん)

キッチンのシンクを少しでも広く使う

料理も好きだというおふたりのキッチンスペースには、なるほど、と思う工夫が。

「シンクの横に置いている洗濯機に吸盤型のフックをつけて、水切りかごを設置するスペースを増設しているんです」(矢島さん)

これも、キッチンスペースを最大限に活用するための、おふたりならではの暮らしのアイデアです。

これからの暮らし

最後に、フリーランスとしての働き方を選んだおふたりの、これからの暮らしについて聞きました。

「ふたつあって、ひとつはキャンピングカーに住むこと。

もうひとつは彼女とふたりでシェアハウスを月5万円くらいで借りること。都内でも、湘南とか海の近くでもいいので、拠点をいくつか作りたいなと思っています」(矢島さん)

「あと2〜3万円プラスして家賃15万円くらいの家を借りることもできるけど、仕事が軌道にのって経済的に余裕ができたら、私も拠点を増やしたいです。海、山があるところでもいいかな」(森野さん)

ふたりともまだフリーランスになったばかりで、拠点を増やして自由に暮らすにはもう少し時間が必要だと考えているのだそう。

「今後はいろいろなサービスを始めたいのですが、まずは、お手紙セットが毎月定期便で丁寧にお送られてくるサービスを始めようと思っています。

僕の両親や彼女が手紙を書いてくれていて、そんなあたたかい人とのつながりが紡がれるといいなと思います」(矢島さん)

「あと、いつも家に人を呼んでイベントを開催していますが、いつかお店をやりたいです。私がコーヒーを淹れて、彼がお酒を出して、ということをしたいですね」(森野さん)

コーヒーとお酒。ナチュラルな風合いと、ごつくて無骨なデザイン。

森野さんと矢島さんの住まいは、まるで昼と夜のような対照的なテイストが共存し、おふたりにしか作ることができない空間になっていました。

欠点を楽しみながら生活する工夫は、私たちも真似したいですね。

いつかおふたりのお店ができたらぜひ遊びに伺いたいと思います。

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