中古マンションを購入し、リビング、ダイニング部分を中心にリノベーション。きっかけは子どもの成長でしたが、賃貸では出来なかった部屋づくりを夫婦で楽しんでいる様子です。
今ではキャンプや旅行から帰ってくると、夫婦どちらからともなく「やっぱり家が一番だね」と声をかけ合うそう。そんな今井さんファミリーの部屋にお邪魔してきました。
名前:今井広一さん 佳那さん 文化くん職業:フォトグラファー
場所:東京都杉並区
面積:78㎡ 3LDK
物件購入額:4000万円台
築年数:築45年
お気に入りの場所
ホテルの一室みたいなリビングが好きインダストリアルやシャビーな要素を取り入れつつも、ごちゃごちゃし過ぎず、シンプルでモダンな部屋が好きという広一さん。
「もともと家具が好きで、インテリアショップ巡りが趣味なんです。リビングはホテルの一室のようなイメージを目指しています」
自分たちの好きな雑貨やインテリアを集めたら、どんどん部屋が居心地よくなっていくといいます。
「ただ、夫婦ともに雑貨などが好きなので……。物を増やし過ぎないように意識しています」
広一さんは、ひとつアイテムを増やしたら、なにかふたつ捨てるということを心がけています。
この部屋に決めた理由
子どもが歩くようになってワンルームが手狭に以前も同じ杉並区の賃貸物件に暮らしていた今井家。引っ越しの決め手はなんだったのでしょうか。
「夫婦で暮らしていた賃貸物件はワンルームでした。部屋自体は気に入っていて、子どもが生まれてからもしばらくは暮らせると思っていたんですが…。
実際に子どもが歩くようになると手狭に感じるようになったのがきっかけですね」
いずれは家の購入を予定していた今井家。息子さんが生まれる前にも物件探しをしていたことがあるそうですが、そのときは気に入る部屋に出会えませんでした。
「実は、いまの物件も100%気に入っているかと言えばそうではないんです。フルリノベーションはできなかったし、築年数が古いのも気になります」
それでも決めたのは、どうしてなのでしょうか?
「でも7階からの眺望は気に入っているし、広々としたリビングも好きです。結局、夫婦の感覚が一致して“なんかこの部屋いいね”となったのが一番の理由かも」
もともとの内装がシンプルで「いろいろと手を加えられそう」と思ったとも広一さんは教えてくれました。
残念なところ
キッチン用のガス給湯機が丸見え部屋の残念なところを聞くと、すぐに答えが。「ガス給湯機が丸見えになっているところですね」
「この部屋の残念なところって、あまり思いつかないんですが、ここだけは……。いまは、鏡を置いてごまかしています」
扉をつけることもできるそうですが、余計にガス給湯器の一角が目立ってしまうような気がしてそのままにしているそうです。
鉄鍋やイギリス製のティーポットなど、気に入っている調理器具は「見せる収納」に。
キッチンまわりは、以前のオーナーがリフォームをしたものをそのまま使っています。だから、収納の少なさや換気扇の位置など、細かい部分は気になるとのこと。
夫婦ともに料理が好きで、一緒にキッチンに立つことも多いそう。広一さんは最近、丸魚を買ってきて、さばくのにハマっています。
ただ、換気扇の位置が低すぎて、料理中に頭をぶつけることもしばしばなのだとか。
お気に入りのアイテム
オリエンタルなイメージのチェストとキャビネット中国をイメージしたブランド「CHOW(チャウ)」のチェストとキャビネットは、今井家が賃貸物件に住んでいたころに購入したアイテム。
「以前の家はワンルームだったので収納が少なくて、子どもが生まれる前にセットで買いました。とても気に入っていて、部屋の壁をブルーにしたのもこのキャビネットに合わせるためです」
古い家具のような風合いのダメージ加工も気に入っているそう。
同じブランドのものなので、部屋に並べると統一感があります。
「ただ、もうこのブランドはなくなっちゃったんです。ほかにも素敵なアイテムがあったんですけどね」と、少し寂しそうな広一さんでした。
赤地にBLUE! IKEAのコラボラグIKEA×ヴァージルアブローのコラボラグは、ネイビーを基調とした部屋でひときわ目をひくアイテムです。
「この部屋には、このラグしかないと夫婦の意見が一致しました。赤が映えてきれいだろうなって」
真っ赤な地にBLUEの文字が印象的なラグは、抽選に挑戦して手に入れました。手に入れた3枚の整理券のうち、息子さんに配られた番号が当たったそう。
「しっくりくるラグをずっと探していて。このラグを購入するまで半年くらいフローリングがむき出しの生活だったので、手に入ってよかったです」
暮らしのアイデア
テーブルが即席のミニ卓球台に白いテーブルは広一さんが一人暮らしをしていたころから使っているニトリのもの。
「買い替えたいと思いつつ、部屋のインテリアで一番の古株です」
しかし、今はテーブルを買い替えられない理由があるようです。
「妻が買ってきた卓球セットをつけてみたら、そのサイズ感がこのテーブルとぴったりだったんですよ」
まだ息子さんは上手にプレーできないものの、「卓球しよう」とせがむことがあるそうです。さらに、友人たちが集まって、卓球トーナメントが始まったことも。
「お酒を飲みつつ、わいわい卓球をするのは楽しいので、またやりたいですね」
思い立ったときに自分たちで壁を塗るリビングの一部の壁や天井は、自分たちでペイント。壁の塗装を依頼したPorter’s Paints(ポーターズペイント)のワークショップに参加して、やり方を学びました。
「漆喰の壁も検討していて、ワークショップに参加したこともあります。でも最終的にペイントがいいねと落ち着きました」
壁面は何回かにわけて塗っていったそうです。広間は日光に、夜は照明に照らされる刷毛後のニュアンスが味になっています。
友人の結婚式でもらった花束をドライフラワーに。ウォールライトは2WAYで、以前はベッドサイドに置いて使っていました。どんなインテリアを買うか夫婦で相談したり、どんな工夫をするか考えるのが楽しいのだそう。
こだわって選んだ照明との相性もばっちり。ちょっとずつ壁を塗るのも上達してきて、いまは最初に塗った部分が少し気になるそうですが、それもいい表情だと思います。
これからの暮らし
暮らしながら部屋に手を加えたい息子さんが大きくなったら、リビングの続き間になっている部屋か、玄関側に空いている部屋を個室として使えるように考えているとのこと。
「その前に、リビングの続き間の壁紙もはがして、ペイントしたいですね」
暮らしながら、そのときの好みや家族の変化に合わせて、部屋を作っていく喜びがあると広一さん。
「この部屋に一生住むとも思っていなくて。子どもが育ったり、なにか環境が変わったりして、引っ越すこともあるかもしれません」
壁紙の白い部屋に合わせて、収納をバンカーボックスで統一。子どもの服やおもちゃは、どうしてもカラフルなものが多くなるので、部屋に置いても違和感のない収納ボックスやインテリア性のあるものを選ぶようにしているそう。
ライフステージに合わせて、住まいを自分たちの手で変化させる。柔軟な考え方で、部屋も暮らし方ももっと楽しむことができそうです。
Photographed by Kenya Chiba
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