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インダストリアルな空間を暖かく彩る、猫と緑と音楽。駒沢に魅せられた夫婦の暮らし。(駒沢大学)|みんなの部屋

2019/04/07 22:00 投稿

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渋谷から田園都市線で8分の駒沢大学駅。

駅周辺にはスーパーやドラッグストア、カフェなどの飲食店が並び、15分ほど歩けば大きな公園もあるという、都会と自然が共存する生活しやすいエリアです。

そんな駒沢大学駅から徒歩数分の場所に、巧さん、萌さんご夫妻が2匹の猫と暮らす家があります。

築30年以上の中古マンションをリノベーションした部屋は、インダストリアルで無骨な雰囲気を残しつつも、植物と猫、心地よい音楽が流れる温かみのある空間でした。

名前:巧さん、萌さんご夫妻
猫の大福と大吉
職業:会社員
場所:東京都世田谷区
面積:53㎡(1LDK)
改築費用:約800万円
築年数:30年以上

お気に入りの場所

屋根裏部屋みたいな寝室

「狭くて、屋根裏感があって落ち着くんです」(巧さん)、「こじんまりしているのが気に入っています」(萌さん)と、意見が一致した寝室。

ダブルベッドがぴったり納まっているこの部屋は、もともと遊び部屋にする予定だったそう。

その名残からか、本やカメラ、おふたりが好きなヒップホップのレコードなど、好きなものが整然と並べられています。

2方向に窓があり、日当たりの良い寝室では、猫の大吉もウトウト

この部屋に決めた理由

もともと駒沢大学で一人暮らしをしていたという巧さんですが、萌さんとの結婚を機に一度横浜へ引っ越されたのだとか。

ところが、三軒茶屋などの遅くまで遊べる場所へのアクセスも良い駒沢大学の魅力が忘れられなかったのだそうです。

「また駒沢に戻りたいと思っていました。猫と暮らしているのですが、駒沢にはペットOKの手頃な賃貸物件がほとんどなくて、『だったら、家を買おうか』って話になったんです」(巧さん)

「最初は東京全域で探して、でもピンとくる家がなくて。『やっぱり駒沢じゃない!?』ってことで、去年の夏頃からエリアを絞って、すぐにこの部屋が見つかりました。若干狭いかなとは思いますが、エリアを重視したので広さは妥協しました」(萌さん)

剥き出しの無骨さが味になる部屋

駒沢大学、猫と暮らせる物件と、2つの条件をクリアした念願の物件を見つけたおふたりは、物件購入後にもともと2LDKだった部屋を1LDKにするリノベーションをスタート。

不動産から工事まで一括してリノベる。に依頼したそう。

「インダストリアルな雰囲気にしたかったので、天井など残せるところは残しました。床の板は傷ついても気にならない感じにしたくて、建築現場の足場などに使う板にしました。

目の前が高速道路なのですが、外の騒音がうるさい分、大きな音で音楽をかけても周りの住人に気づかれないので逆にメリットだと思っています」(巧さん)

「彼は昔からインテリアが好きだったので、ほぼお任せです。

私の希望は猫と暮らせて、家全体にスピーカーをおきたいというくらい。その希望は両方叶いました」(萌さん)

残念なところ

収納が少ない上に、ブラインドの開け閉めが面倒

ブラインドを開けていると猫が入ってしまうことも……

普段着る洋服は、リビングの脇にあるブラインドをかけたスペースと、玄関を入ってすぐのラック、寝室の3ヶ所に収納しているそうです。

「洋服を出し入れするときに、毎回ブラインドを開け閉めしないといけなくて面倒なんです。洋服が引っかかることもあるし。最初はオシャレでいいと思ったんですけどね」(萌さん)

「実は、同じフロアにトランクルームがあって、普段着ない洋服はそこにしまっています。そのトランクルームがないと収納が成り立ちません」(巧さん)

おふたり分にしては、洋服が少ないなぁと思っていたら部屋以外の場所に収納していたんですね。

洗濯物が外に干せない

「首都高沿いなので、洗濯物も布団も干せないんです。飛んでいってしまったら困るので、浴室乾燥機を使っています」(萌さん)

お気に入りのアイテム

アメリカンスイッチ&コンセント

「アメリカンスイッチとコンセントはtoolboxで買いました。全てこれで統一しています」(巧さん)

すっきりとしたスクエアデザインのスイッチ&コンセントは、インダストリアル感のある部屋にぴったり。

猫が自由に出入りできるペットドア

「洗面所に猫のトイレが置いてあるので、そこに行くための小さな出入り口を作りました。洗面所のドアを開けていても、大吉と大福はこの出入り口を使っています」(巧さん)

スクエアデザインの洗面台

「最後まで悩んで決めた洗面台はTOTOの『SK7』。雑誌を見ていて、インテリアが好みの家に多くあったのでこれにしました」(巧さん)

蛇口も洗面台に合わせて、リノベーション会社に提案してもらったそう。

寝室のエジソン電球

「エジソン電球は、なかのフィラメントがいいんですよ!」(巧さん)

温かみのある灯りは寝室のおこもり感を増幅させていて、屋根裏のような雰囲気づくりに役立っていますね。

やちむん、ボウル、KINTOのケトル


食器も巧さんのこだわりが。

「普段一番使うのは、イタリア製のSaturnia(サタルニア)iittala(イッタラ)の食器で、ベーシックなデザインのものが多いです。

あとは、沖縄のやちむんや恵比寿のお店で買った深いボウルなど、日本っぽいデザインの皿も好きなので、もっと増やしていきたいです」(巧さん)

「コーヒーも好きでよく飲みます。ドリッパーを私が1個割ってしまったので、新しいのを買いたいです。彼が独身の頃から使っているケトルでお湯を沸かして、ハンドドリップで淹れてくれています」(萌さん)

落ち着いた佇まいのメタリックなケトルは、KINTO

パシフィックファニチャーのTV台


「TV台は最近買いました。ミリタリーやインダストリアルなデザインが好きで、TV台の横に置いてある椅子も軍モノです。無駄のないデザインが気に入っています」(巧さん)

カメラ、写真

本棚には、猫の本などの他に、一眼レフカメラやポラロイドカメラが並びます。

「撮るのがうまいかどうかは別として、日常の写真を撮るのが好きなんです。最近は猫しか撮っていないですが……。

インスタグラムにも大福と大吉の写真をあげています」(萌さん)

少し探してみれば、お部屋のいたるところに、写真が飾ってありました。

ステンレスユニットシェルフ・キッチンと、色を合わせたタイル

ステンレスのシステムキッチンは、サンワカンパニーと無印良品のコラボアイテム。ガス台と一体化しているデザインがスタイリッシュです。

「システムキッチンにしたくて、それに色を合わせたタイルを『toolbox』で買いました。キッチンが大きくないと料理をしたくないので広くしたんです(笑)。

ステンレスのキッチンは掃除がしやすくて、使いやすい。ただ、扉がないのでキッチンの下の棚に入れた食器などに猫の毛が入ってしまうのが難点です。ふた付の収納BOXがもっと必要ですね」(萌さん)

暮らしのアイデア

音楽と共に暮らす

ヒップホップが大好きという巧さんと萌さん。取材中、お部屋には常に心地よいBGMが流れていました。

「夫はいい感じのBGMを選ぶのが上手。カフェかよって思います(笑)」(萌さん)

巧さんはカホンを自作するほどの音楽好きとのことで、最近部屋でもよくかけているというオススメを教えてもらいましたよ。

HoSoNoVa / 細野晴臣

夜のすべて/思い出野郎Aチーム

BADUIZM/Erykah Baduなど

Low End Theory/A Tribe Called Quest

ちなみに、この取材の後もライブに行く予定があるというほどの筋金入りのおふたりです。

愛猫たちの存在


「猫たちは絶対に必要。犬のグワッ~!っと近づいてくる感じよりも、静かで、気ままに過ごしている猫の方が私には合っているんです」(萌さん)

トイレへの出入口や立派な猫タワー、玄関の近くにつけられた柵など、猫のための工夫が各所に施されたこの部屋。

とても気持ちよさそうな2匹の様子から、こめられた愛情の深さが伝わってきます。

外に出しておいてもカッコ悪くないものを選ぶ

「ボックスティッシュはグレーを買うのがこだわりです。花柄とか、カラフルなものはこの部屋に合わないので。

このグレーのボックスティッシュを売っている松陰神社のお店まで買いに行っています。これが生産中止になったらどうしよう(笑)」(巧さん)

これからの暮らし

猫中心の生活の巧さんと萌さん。今の部屋は、おふたりの今のライフスタイルの理想に近いそう。

「すごく気に入っているので、なるべく家で過ごしたいですし、しばらくは駒沢からも離れないと思います。強いて言うなら、これからはもっと人が来れる部屋にしたいですね。

そのためにダイニングテーブルを置きたいと思っています。ソファもNOCEで買ったのですが、すでに猫にかじられてしまったので、そのうち買い換えたいです」(萌さん)

「今後、もしも子供ができたら、もう一つ部屋を作らないといけないですね。寝室のベッドをリビングに持っていって、ドアをつけるかもしれないです。

ライフスタイルに合わせて暮らし変えていくと思います。あとは、寝室にエアコンがついていないので、夏になる前に買わないと……」(巧さん)。

理想は、時間やライフスタイルとともに変わっていくもの。

ブレずにこだわりたいところと、柔軟に変えていくところ、その両方があって理想の暮らしが決まっていくのかもしれません。

今後おふたりに家族が増えたとき、どのような暮らしや住まいになっているのでしょう?

その変化を編集部も心から楽しみにしています。

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Photographed by Kenya Chiba

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