店内には“古き良きモノ”が所狭しと並んでいます。
今回は、お店の真ん中に威風堂々と置かれた、フリッツ・ハンセンの「ダイニングテーブル」をご紹介!
選ばれた組み合わせのテーブル
フリッツ・ハンセンのテーブルと言えば、Bテーブルが広く知られていますが、こちらは、選べる組み合わせの中から、ブルーノマットソンの「スパンレッグ」と、ブラウンの「リノリウムラウンド天板」を組み合わせたテーブルになります。
経年変化から見るに、1960~70年代のアイテムですね。
スーパー楕円の天板は有名ですが、最初の持ち主はあくまでも正円の天板に憧れて、こだわり、あえてこちらを選択されたそうです。
人気のデザインよりも自分の望むカタチを選ぶ。
そんなこだわりも一緒に引き継がれていると思うと、何だかとっても味のあるテーブルに思えてくるから不思議なものです。
この大きさを楽しめるようになりたいな
こちらのダイニングテーブル、なんと幅120cmのジャンボサイズ! なかなか一般家庭では見かけないサイズです……!
丸形はインテリアをエレガントに演出するデザイン。
部屋の角に合わせて端に寄せるなどが出来ないので、贅沢の象徴とも言えます(笑)。
ぜひ、いやらしさのない贅沢感を、このテーブルを置くことで堪能してほしいです!
丸みのある胴体のような天板に、メリハリのある曲線美が美しい脚。
個人的には部屋の真ん中で、美しく豊かな女性が、のんびり寛いでいるような優雅な印象を受けました。
照明を柔らかく反射する天板
こちらの天板は、リノリウムという天然樹脂で出来ていて、北欧らしく、環境にやさしい作りです。
素材ならではの気持ちのいい手触りと、表面の漆器感が特徴ですね。
空間を広く見せてくれる「スパンレッグ」
大きな天板とは対照的な、細いパイプが寄り合わさったような脚のデザインにも目を奪われます!
脚は、天童木工の「マットソン・シリーズ」で知られるブルーノ・マットソンのデザインです。日本の生活に馴染み深い家具デザイナーの一人ですね。
4本のパイプを合わせて作られている脚は、曲線美が美しいだけでなく、重みを分散してくれる構造。脚先が小さく、床面積をとりません。
このデザインですので、この美しさを存分に魅せて、贅沢に使っていただきたいと思います。
また繊細で透け感があるため脚が気にならず、圧迫感を与えず空間を広く見せてくれますね。
存在感のあるリノリウム天板と、スリムで美しい「スパンレッグ」のデザインの組み合わせは、まさに絶妙の一言。
菅野さんの話を聞いていると、ヴィンテージというフィルターをはさまなくとも、十分に魅力的なテーブルだということが分かってきます。
通いたくなっちゃうな~
ナンセンスでは、対面にしろDMでのやり取りにしろ、必ず“接客”を挟まないと、アイテムの購入ができないような仕組みになっているとのこと。
菅野さんは、「せっかく気に入った古家具を買ってもらうなら、正しい知識をお伝えした上で、本当に欲しかったモノを購入してほしい」と、私の目を真っ直ぐ見ながらおっしゃいました。
きっとこれからもナンセンスでは、たくさんのヴィンテージアイテムと、そこに込められた歴史が、大切に引き継がれていくのでしょう。
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Photographed by Kenya Chiba
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