私たちはよく、過去の記憶を味で表現することがありますよね。
でも、もしバブルや大不況の時代を、チョコとして味わえるようになったとしたら……?
チョコレートファクトリーがA.Iを使う!?
さっそく、噂の源・蔵前のダンデライオン・チョコレートへ行ってみましょう!
すると、なぜか会場で解説をしているのは、ダンデライオン・チョコレートのスタッフと、大手IT企業、NECの社員。
え、なんでNEC……?
話を聞くと、なんとA.I(人工知能)がチョコ制作に関わっているそう! これは気になります……。
「絶望のバブル崩壊味」って一体……
そのチョコ、名前は「あの頃は チョコレート」。しかも気になるフレーバーはというと……。
「1969 人類初の月面着陸味」「1974 オイルショックの混迷味」
「1987 魅惑のバブル絶頂味」
「1991 絶望のバブル崩壊味」
「2017 イノベーションの夜明け味」
なんなんだこの並びは! とてもチョコの味とは思えないネーミングセンスです。一体どんな味がするんだ……。
いざ、実食!
百聞は一食にしかず! ということで、早速私も味見してみましょう。
まず初めは、人類初の月面着陸をテーマにした「1969 人類初の月面着陸味」。
パクッと食べると、まず酸味が強い! なのに、フルーティな甘み。そして苦味……。
チョコレートにはカカオニブが含まれており、口に運ぶやいなや少しざらっとした舌触りが。
う〜ん、食感といい、口の中で味覚がフワフワと落ち着かないこの感じ、確かに月面着陸……。
一番気になるのはお前だ!
しかし、ダントツで気になるのは「1991 絶望のバブル崩壊味」ですよね! いざ、パクリ……。
ッ……めちゃくちゃ苦い……! カカオ100%で、ブラックコーヒーも比較にならないほどの苦さです!
しかも追い打ちで、ピリリとするスパイシーな後味が。あぁ……これが崩壊の味……。
対する「バブル絶頂味」は、口いっぱいに広がる華やかな香りと甘さ。
そのギャップには驚きを隠せず、試食会場でひどい顔をしてしまいました……。
回復は甘く、低迷は苦いのね…
なにやら難しそうなプロセス…
ところでどこにA.Iが絡んでいたのでしょうか?
どうやら、約60年分の新聞記事から約13万8千の単語を抽出して分析、味覚のレーダーチャートに落とし込んだよう。
たとえば「回復」や「成長」なら甘み、「不安」や「低迷」なら苦味、といったふうに。
そのレシピを使って、ダンデライオン・チョコレートが5種類のチョコレートを開発したようです。
現代はどんな味?
それぞれの時代を味覚で追体験させてくれた、「あの頃は チョコレート」。
私はそのほとんどの時代を当事者として味わったことがありません。
でも、たった一口のチョコレートで、当時の人々の感情を味わった気分……特にバブル崩壊……。
さて、現代である「2017 イノベーションの夜明け味」は、甘いのか、苦いのか……その食感は……?
ぜひ味わいに行ってみてくださいませ。
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