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古道具好きのイラストレーターは、植物みたいに暮らしたい(八王子)|みんなの部屋

2018/10/22 11:00 投稿

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人気連載「みんなの部屋」vol.125。部屋づくりのアイディア、お気に入りの家具やアイテムなどの紹介を通して、リアルでさまざまな「暮らしの在り方」にフォーカスします。

三重県生まれのイラストレーター・hama158cmさん。

158cmは「身長」とのことで、ユニークないい名前!

あざやかな色合いと、思わず笑ってしまう愉快なおじさんを描いたイラストは、一度見たら忘れられないインパクトを持っています。

扉がステッカーだらけだったりする個性的なアパートの部屋たちを横目にたどり着いた、hamaさんの部屋。

広くて明るくて、アンティークと個性にあふれていて……DIYでここまでつくりあげているというから、取材陣は驚きです。

名前:hama158さん
職業:イラストレーター(アトリエ158
場所:東京都八王子市
面積:約6畳
家賃:約3万円
築年数:築45年

間取り図

お気に入りの場所

友人にもらった椅子でくつろぐ窓辺

三面に窓があり、心地よい風が吹き抜ける部屋。

特に大きなこの窓は、周辺の景色が見わたせるお気に入りの場所です。

机がわりに使っている樽も、友人からもらったもの。

「部屋にいるときは、この椅子に座って過ごすことが多いです。

好きなラジオとレコードを聴きながら、ただただ無言で過ごします」

その時間に創作のアイデアを思いつくことが、ほとんどなのだとか。

hamaさんが淹れてくれたコーヒーとともに、取材陣もこの場所でホッとひと息……。

イラストを描くための机


知り合いにもらったレトロな雰囲気の机。

ここが、hamaさんのイラストが生まれる場所です。

お気に入りのペンは「ぺんてる筆ペン 軟筆(細字)」

取材中も、ノートにサラサラとイラストを描くhamaさん。

スライド式の引き出しには、ペンがたくさん入っています。

この部屋に決めた理由

だいたいどこも1年で引っ越してきた

自らの性格を「飽きっぽい」と評するhamaさんは、大阪、名古屋、東京などなど引越しを重ねてきました。

東京に来たのは10年ほど前。

東京だけでも7〜8回は引っ越しを繰り返し、たどり着いたのが八王子のこの部屋でした。

「八王子には5年くらい住んでますが、ほどよく変な人がいておもしろいんです。

もともとこのマンションの別の部屋に住んでいて、角部屋のこの部屋が空いたので移りました」

この部屋のいいところは、川が近い、光が入る、屋上がある、自由にDIYしていいところ。

「僕は川の近くで生まれたので、川が好きなのかもしれませんね」

DIYレベルによって、家賃が変わる賃貸

住みはじめてそろそろ1年経つhamaさんの部屋は、少しずつDIYをしながら今の形になったそう。

壁もすべて自分で塗っています。

壁に何気なく描かれたイラストや、年代物の小物たちが、驚くほどセンスがいい!

「この物件は、DIYレベルによって家賃が変わるんです。

ボロボロの状態からDIYしてきれいになると、次に借りる人は家賃が上がるという……。

僕は1ヶ月くらいで、この状態にしましたね」

「このアパートは、住民同士の交流がわりとあって。

行きつけの飲み屋がカブっててそこで交流することもあるし、どの階に住んでる人が引っ越したらしいなんて話が、すぐまわるんです」

お風呂もレトロ!

まるで村のように住人同士の距離が近いところも、魅力のひとつかもしれません。

残念なところ

ちょっと波打っている床

「この部屋、本当は畳敷きなんですけど、前の住人が上にフローリングを敷いていて。

ただ、ところどころ波打っていて、風が吹くとベローンとめくれるんです!

いつかやり直したいなと思ってます」

お気に入りのアイテム

ヒゲが汚れないコーヒーカップ

「まったく使わないけど、いつもある」という、ヒゲ顔がインパクト大のコーヒーカップ。

ヒゲを汚さずに飲める一品。

シルクスクリーンなど、愛する作品たち


「シルクスクリーンは一時期めっちゃハマって、文化服装学院の工房を借りてつくりました。

風呂敷とかつくってたんですが、なにぶん飽き性なんで……

片方の版はきれいなままなんです」

同じ版でも、これだけの色の差が!

西八王子のカレー屋・奈央屋でイラスト展を控えていたhamaさん。

「今回展示するのは最近の作品20点くらい」とのことで、押入れからはそこで展示する作品がたくさん出てきました。

色使いが印象的なステッカーは、イラスト展で販売するもの。

また、スケボーの板には、新作をこれから描きます。

「スケボーは乗るのも好きなんです。板はAmazonで2,000円くらいで買いました」

古道具屋で買った、紙芝居のための道具

高円寺の古道具屋で購入した紙芝居の枠は、日本紙芝居協会(!)の公式モデル。

中の紙芝居はhamaさんのオリジナルです。

「大阪で子ども向けのイベントをやったときに、紙芝居を披露したんですけど……紙の量や順番を間違えて、わけわかんなくなって。

子どもがぽかーんとしちゃって、めちゃめちゃすべりました(笑)」

気になるストーリーは、hamaさん曰く桃太郎をオマージュした「挨拶って大事だね」というストーリー。

隣村の人同士が挨拶を通して仲よくなるハッピーエンド作品です。

「静岡の寸又峡(すまたきょう)で、新作の紙芝居をやる仕事が控えているので……また新作をつくります」

角ばったデザインのアイテム

部屋にはレトロなラジカセがたくさん。

古道具は、自分で購入したものもあれば、友人による古道具店・ガレージ・セール IN 仙川のものが一時的に置かれている(!?)こともあるそう。

「角ばったデザインの工業製品とか、昭和のものが好きで集めてます」

特に目を引く真っ赤なレコードプレイヤーは、知り合いからもらったもの。

「部屋ではレコードを聴きながら過ごすことが多いですね。

聞いた話によると、レコードを聴くと認知症になりにくいらしいですよ!」

取材中にかけてくれたレコードは、デジタルとは違うあたたかみのある音が心地よかったです。

大道芸人として活躍できそうな、プロ向けフリスビー

ドンキホーテで買った黄色いフリスビー。

「近所の川でひとりで遊ぶ」と聞いて、びっくりした取材陣でしたが……

フリースタイル用の「トリックスピン フリスビー」でした。

河原で練習していると「プロですか?」と聞かれるほどの腕前。

大道芸人としても活躍できそうな技を、次々に披露するhamaさんでした。

そして、最後は決めポーズ。

暮らしのアイデア

ムダなものを部屋に置かない

hamaさんの部屋に入ってまず感じたのが“スッキリしている&荷物が少ない”こと。

実際、洋服は押入れの上段に入っているだけで全部。

下段は布団や寝袋が3組入っているそうです。

「もともとはゴチャゴチャしているのが好きで、子どもの頃はおもちゃも好きだったんですが……

18歳のときに実家でおばあちゃんに怒られてから、荷物が減ってきました。

引っ越しを繰り返してるのもあって、今ではものすごく荷物が少ないんですよ」


ムダなものを置かないhamaさんのキッチンには、冷蔵庫もありません。

そのぶん、鍋やバーベキューグッズをゆったり収納するなど、限られたスペースを有効活用していました。

業務スーパーがすぐ近くにあるので、食べるときに買って使い切るようにしているそう。

「もらいもののデカイ冷蔵庫があったんですけど、気づけば中に何も入ってなかったんですよ。

で、冷蔵庫いらんわと思って、1ヶ月くらい前に処分しました。

常温でどこまでいけるかチャレンジしてたら、結果ツナばっか食ってます」

インテリアに統一感を持たせる工夫

ドラッグストアやスーパーで売っている生活感のあるパッケージ製品が一切ない、hamaさんの部屋。

お菓子はパッケージから出して、PYREXのメジャーカップに入れ替えるこだわりようです。


トイレもかわいらしい&スッキリ。

「生活感のあるものは見えないように棚の中にしまって、部屋に統一感を出すようにしています。

そうすると、違和感のあるものが入ったときにすぐにおかしいとわかるんですよ」

アドバイスとしては「部屋のテーマを先に決めるといい」そうです。

「僕は映画を観るのがが好きなんですけど、ヨーロッパ映画に出てくる部屋をテーマにしました。

ものが適当に置いてあるけど、なんとなくまとまっている……そんなイメージです」

これからの暮らし

「おととい思いついたんですが、映画好きなので、押入れを改造したスペースを劇場っぽくしたくて。

ここにプロジェクターを導入しようと思ってます」

「しばらくはここに住みながら、いろんなところに行きたいですね。

うちの親父は、酔っ払うと電話してくるんですが『スペインに行け』ってよく言うんですよ。

高校生くらいの頃からずっと言われ続けているんで、そろそろスペインに行こうかなあと。

12月頃かなぁ。うーん、いつ行くんやろ」

飽きっぽい性格だから同じところに2年住んだことがないと言っていたhamaさんですが、どうやらこの部屋は特に気に入っている模様。

いろいろなところを旅しながら、もしかしたら長く住むことになるかもしれませんね。

Photographed by Yutaro Yamaguchi

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