彼女の名前はローラ・ベッティンソン。ステージではアフロビートやダンスロックの要素が融合されたエレクトロサウンドに乗せて、ドリーミーな歌声で日本の音楽ファンを魅了しました。ロンドンでクリエイティブな友人たちと「コラボレーションすることにはまっている」という彼女だけに、衣装もとてもユニークです。
まずはお花満開のヘッドピース。「これはとても仲の良い、才能豊かな友だちが作ったのよ。Fumbalina’sっていうの」とのことで、ルーミーで紹介したいと伝えたら、ヘッドピースがよく見える写真を送ってくれました。
そしてステージで着用していた不思議な質感のドレスは、「洗濯機で洗えるペーパードレス」なのだとか。「UEGっていうメーカーが作っているの。薄っぺらい封筒に入っていて、自分の好きな形に変形させて着られるのよ」とのこと。オフィシャルサイトでは、男性用のジャケットやベストも購入可能です。
3年前、美大に通いながら音楽活動をしていたローラは、知人の紹介でナイジェルとジョーイに出会い、ウルトライスタのシンガーに抜擢されたそう。
学生が大物2人に声をかけられるなんて夢のような話ですが、「失うものはなかったから、ビビることはなかったわ」と本人は至って冷静。特にレディオヘッドを聴いて育った世代ではないそうで、「私は私として参加することしかできないし、女版トム・ヨークにはなれないしね」と笑っていました。
「24歳の私はベッドルーム・プロダクションの世代。作曲はPCを使って独学で覚えたわ。一方のジョーイとナイジェルには素晴らしいスタジオがあって、いろんな機材を試すことができる。そんな世代のギャップも、このプロジェクトには役立ったんじゃないかな」とローラ。曲作りからビデオ制作まで、全て3人で行ったというアルバム『Ultraísta』は好評発売中です。
既にいろいろなアーティストにリミックスされている彼らですが、なんとデヴィッド・リンチ監督までリミックスを手掛けています。このサイケなビデオもリンチの作品だそうですよ。
Live Photos: Kazumichi Kokei[Ultraísta]