テクノロジーの発達により、スマホなしでの生活は考えられないという現代人は多いと思う。だからこそ、スマホ依存症には気をつけなければならない。実際のところ、ちょっと時間ができたら無意識のうちにスマホを触っていたという人も少なくはない。

そんなスマホ依存症を解決するために考案された、斬新なアイテムがある。「Substitute Phone」は、転がせる丸いボールがついた、スマホサイズのプレート。このプレートはプレートを持ち表面のボールを動かす動作が、スマホでよく使う指の動作と同じになるように設計されている。

スマホの普及により、ズーム、スクロールなどの日常で何度も使う指の動作。そんな指の動きをするだけ、のプレートがSubstitute Phonesである。いくつかのパターンの指の動きをするために、数種類のプレートが製作された。もちろんスマホとしての機能はなく、指を動かすというシンプルな動作をするためだけのアイテムとなっている。

このアイテムを製作したデザイナーのKlemens Schillinger氏は、スマホ依存の原因のひとつとして、画面上の操作が癖になっている人が多いことを指摘し、それを解消するためにこのプレートを製作した。シンプルで洗練されたデザインは持ち歩きやすく、どこででも触れるのでまさにスマホ依存気味の人に最適なアイテムである。

ただのプレートであることから、つまらないと思う人も多いかもしれない。だが、毎日スマホに触れて何気なく指を動かしているという人はとても多い。特にスマホを利用する理由もないのに、だらだらとSNSを見てしまう……そんな人はとりあえず、指をスマホに触れるように動かすことでスマホのない生活に慣れるところから始めてみるのが大切である。

そこでSubstitute Phonesは、ズーム、スワイプ、スクロールの3種類の指の動きをするようにボールが配置されたプレートを展開している。Schillinger氏の調査によると、スマホを日常的に使用する人がこの3種類の指の動作をするのは一日に平均100回だという。だからこそ指の動きからスマホ依存を解消するというのは、必要なアプローチだと考えられる。

今までにない斬新なアイディアが形となった、Substitute Phones。スマホ依存は現代人にとって深刻な悩みになりかねない。スマホを手放せずつい見てしまうという人に、是非使ってもらいたいプレートである。

Substitute Phonesは残念ながら現在商品化はされていないが、今後されることを期待したい。特に、プレートとしてだけでなく、スマホのケースになれば日常的に活用する人も増えていいのではないかと個人的に思う。

Substitute Phones

Photographed by Leonhard Hilzensauer

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