日本の住宅にも合いやすい温かみのあるシンプルな佇まいが人気の北欧デザイン。ROOMIE読者の中にも、インテリアに北欧家具や雑貨を取り入れているという人も多いだろう。
そんな北欧好きなら要チェックの展覧会が、府中市美術館で開催中。フィンランド独立100周年を記念した、「フィンランド・デザイン展」を紹介する。
自然と人間の調和を大切にしたフィンランド・デザイン
©Visit Finland(フィンランド政府観光局)/ Juho Kuva
©Visit Finland(フィンランド政府観光局)/ Katja Hagelstam
「森と湖の国」といわれるフィンランド。美しい自然に囲まれて豊かに暮らすイメージだが、夏は夜になっても太陽が沈まない白夜、冬はかなりの極寒という、厳しい環境で生活を営んでいる。
外出がままならないほど冬が長く厳しいため、少しでも家での時間を楽しもうと、温かみのあるテキスタイルやクオリティの高い家具づくりが発展したともいわれる。
©Visit Finland(フィンランド政府観光局)
©Visit Finland(フィンランド政府観光局)/ Katja Hagelstam
©Visit Finland(フィンランド政府観光局)/ Katja Hagelstam
自然と共に生き、厳しい環境下でも楽しみを見出してきたフィンランド国民。フィンランドの多くのデザイナーたちの創造の源にも「自然と人間との調和」があり、永く愛される作品を生み出してきた。
フィンランド・デザインの100年の歩みを展示
©Visit Finland(フィンランド政府観光局)/ Aku Pöllänen
©Visit Finland(フィンランド政府観光局)/ Katja Hagelstam
「フィンランド・デザイン展」では、独立以前の装飾芸術から現代までのフィンランド・デザインを6つのセクションに分けて展示。各時代の主要なデザイナーに焦点をあて、デザイナーを支えた企業なども紹介している。
展示内容の概要を見てみよう。
1章 フィンランド独立以前の装飾芸術19世紀末から20世紀初頭の装飾芸術、伝統工芸品など。
2章 フィンランド・デザインの“礎”発展期としての礎となった3人と企業ブランド、マイヤ・イソラ(Marimekko)、アルヴァ・アアルト(Artek)、カイ・フランク(iittala)が登場。
3章 フィンランド・デザインの“完成”デザイン・ブランドの基礎を昇華させ、フィンランド・デザインの黄金期を支えたデザイナーたち。
4章 フィンランド・デザインの“異才たち”ムーミンの作家トーベ・ヤンソンなど、異才を放ち独自の道を歩んだ4人のデザイナー。
5章 フィンランド・デザインの“飛躍”iittalaのオイバ・トイッカなど、企業と密接な関わりを持ちながら飛躍し続けるデザイナーたち。
6章 フィンランド・デザインの“いま”新たなデザインに挑戦するハッリ・コスキネンとヘイニ・リータフフタ。
©Visit Finland(フィンランド政府観光局)
©Visit Finland(フィンランド政府観光局)
©Visit Finland(フィンランド政府観光局)
ひととおり鑑賞すると、美術館を出るころにはフィンランド・デザインへの理解が深まっているはず。歴史や背景を知ることで、家具や生活用品への愛着も増すだろう。
府中美術館での展示は10月22日(日)まで、その後10月28日(土)からは宮城県美術館でも同様の展示が開催される。
フィンランド独立100周年記念 フィンランド・デザイン展100th Anniversary of Finland’s Independence Finnish Design2017
会期:2017年9月9日(土)~10月22日(日)
※10月8日(日)は開館記念無料観覧日です。当日は混雑が予想されます。混雑時には入場制限を行いますので、あらかじめご了承ください。
休館日:月曜日 (9月18日、10月9日をのぞく)、9月19日、10月10日
開館時間:午前10時~午後5時(入場は午後4時30分まで)
会場:府中市美術館
〒183-0001 東京都府中市浅間町1-3
観覧券:一般 900円(720円)
高校生/大学生 450円(360円)
小学生/中学生 200円(160円)
※( )内は前売券・団体料金(20名以上)。
※未就学児および身体障害者手帳等をお持ちの方は無料。
※常設展もご覧いただけます。
※府中市内の小中学生は「府中っ子学びのパスポート」で無料
[フィンランド・デザイン展]
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