膨大な写真と作品の保管・保存に頭を悩ますこともある人は、こんな方法はいかがだろうか? アートディレクター、プランナーの佐藤ねじさんがご自身のお子さんの作品をちょっと変わった見せ方で保存できないかと考えたのが「5歳児が値段を決める美術館」だ。
「プテラノドン」1,000円そらをとぶまぁまぁおおきめのよくりゅうでおおきさわ6メートルほどでにくしょくのよくりゅう。よくりゅうのそせんにわむしをたべるよくりゅうもいたのだがこのよくりゅうわちがってにくしょくのむしわたべないよくりゅうなのだ。
「5歳児が値段を決める美術館」は、ねじさんのお子さんが4〜5歳の間に作った作品を、お子さんが決めた値段で販売するECショップ。もちろん作品の説明もお子さんが考えている。
「メガキンガニア」18325万円ウンコ。ウンコ。キン。ウンコキンマツリ×
すべて5歳児の言うとおりにつけた値段は、152円から1億円、無量大数円まで、個性的な値段がついている。ネットショップを作るサービス「BASE」でショップを作っているので、フェイクではなく、1億円までなら実際に購入できる。
作品を眺めたり、ついている値段を見るだけで、アートの価値や見方はひとそれぞれであることを実感したり、なんでこの値段をつけたのか5歳児たちにいろいろと聞いてみたくなる。この美術館を訪れれば、思わず笑顔になってしまうのだ。
「イトヨリ」7千円
「ティラノサウルス」9億7万8千円
「ザードッ」無限対数円
「コロちゃん」175円
「ぼくがのっているジジイのティラノサウルス」3千ジジイ円
絵を鑑賞しながら、作品に想いを馳せる。手元に置きたいと思ったら、実際に購入もできる。ねじさんが「5歳児が値段を決める美術館」を作った想いをちょっと教えてくれた。
作業は膨大でした。
作品を保存し、撮影し、値段つけて売るっていうのは、ほとんどやってることは美術館みたいです。
「ギャラリーや美術館の手法」×「家の在庫どうする問題」の組み合わせにすることで、工作をポジティブな形で残せるし、売れたら誰かの家で残るし、処分してもアーカイブできるし、ちょっと変わった「工作の保存方法」だと定義しています(ねじさん)
「タコがスミをはいているところ」6千円
捨てられず貯めてしまう子どもの作品、どこかのタイミングで処分してしなくてはいけない場面がきっと出てくる。だからこそ、こんな風に作品を撮影、保存して、実際の作品がなくなった後も、美術館でいつでも作品を観ることができるというのは、とてもいい。
これは子どもの成長の素敵な保存アイデアのひとつだと感じる。
[5歳児が値段を決める美術館]