ちょっと前、2011年のお話なのですが、風力発電だけでオーストラリア大陸横断の約4800kmを走破した電気自動車があります。その名は、「Wind Explorer」。
風力とリチウムイオン・バッテリーで動く車で大陸横断に初めて成功し、記録上、風力を利用して走行する陸上車としては、全走行距離が最も長く、36時間で走行した距離も最も長いものだったということで、風力発電車の世界記録を3つも達成したことになるんですって。
「Wind Explorer」は、重量が220キログラムと軽く、2人がちょうど乗れるくらいの大きさで、ボンネットの下に、8キロワットのリチウムイオンバッテリーパックが装着されています。そして、車の最上部に風力タービンを取り付けて、約6メートルのマストを使用し、充電をしました。
風さえあれば、充電できるので、夜眠っている間に充電できるのも利点。風が強い日や平原では、パラセール式の凧を使うことで電気の節約もできたのだとか。
最高で1日あたり約362km走行できる電気を作ることができたので、旅の全行程における使用電力は15ドル程とのこと。
実際に走行している動画はコチラ。
ある程度の風が必要なので、場所は選びそうですが、今までの方法でガソリンや電力を確保するのが難しい国や地域では、ガソリン車、電気自動車以外の選択として、風力自動車も視野に入れることができるようになるのかもしれません。
環境に依存する部分も多いけれど、みんなが満足できなくても、誰かのために役立つかもしれない。この風力自動車でのオーストラリア大陸横断は、そんな新しい可能性を試す挑戦だったのではないでしょうか。
Wind Explorer [WIRED.jp]
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