人気連載「みんなの部屋」vol.80。部屋づくりのアイデア、お気に入りの家具やアイテムなどの紹介を通して、リアルでさまざまな「暮らしの在り方」にフォーカスする。

渋谷から田園都市線に乗って約20分、多摩川を越えると梶が谷駅に到着する。自分らしいDIYスタイルを追求するプラットフォーム・DIYer(s)のアートディレクター
場所:神奈川県川崎市
面積:約28㎡
家賃:84,000円
築年数:築10年


お気に入りの場所

パレットを使ったDIYベッド


DIY材料として人気のパレットを使って、ベッドフレームにアレンジしている。パレットは大阪の専門業者から取り寄せたもの。



ベッドフレームの周辺には、壁掛けテレビ、スケートボードを加工したプランター、アートのように飾られたTシャツが。ちなみに、これらのDIYのHow toや、賃貸流DIYの楽しみ方はDIYer(s)の記事にもなっている。

「賃貸では壁に穴を開けられないので、ツーバイ材の柱をPACIFIC FURNITURE SERVICEで購入したPILLAR BRACKET(ピラーブラケット)で立てて、壁材を貼っています。ベッドでフレンチブルドッグのライノが寝ているので、壁が倒れてこないかはたまにチェックが必要ですね。

僕はDIYer(s)に関わって2年ほどなのですが、それまでDIYはやったことがありませんでした。パレットのベッドも、壁にテレビを掛けるのも、一度やってみたくて。総制作時間は5〜6時間くらいで、DIY初心者でも工具があれば簡単にできますよ。ホームセンターで工具の使い方を聞いたり、DIYに詳しい人と一緒に作るのがベストです」

PACIFIC FURNITURE SERVICEのアイテムを使ったワークスペース



テーブルの天板と脚は、PACIFIC FURNITURE SERVICEで購入。デスク正面の有孔ボードもPILLAR BRACKETで固定していて、鍵や帽子、小物を引っ掛けることができてとても便利そう。

この部屋に決めた理由



学生の頃、親戚の家がある梶が谷で暮らし、その後三軒茶屋、二子新地など田園都市線沿線に住んできた高原さん。現在住んで1年のこの部屋に決めた理由は、ペットOKなことと、愛車を建物内の地下駐車場に停められること。

「ライノがいるので、ペット可は絶対条件になってきます。それに、フォルクスワーゲンのゴルフカブリオはサンルーフ付きで布製のホロなので、雨に弱くて……。ここは地下駐車場もあったので、学生ぶりにこの街に戻ってくることを決めました。部屋は狭めですが、仕事柄夜遅くて家では寝るだけなので、作業スペースがあって、ちょっと空間に余裕があればいいかなと思ってました」

「入居してからわかったことですが、この部屋は植物がものすごく育ちます。以前住んでた、日当たりも風通しもいいマンションではよく枯れてたのに……」

高原さんの言葉通り、部屋にあるコウモリランは鮮やかで元気そうだ。

残念なところ

パレットでDIYしたベッドの下に、埃がたまりやすい

不満は特にないそうだが、強いて挙げるなら、パレットベッドの下に埃がたまること。見た目はいいが、隙間の掃除が大変らしい。また、やはり狭さがちょっと気になり、同じ建物内の広い部屋が空いたらそちらに移りたいそう。

「もうちょっと広く、1LDKくらいあってもいいなーと思ってます」

お気に入りのアイテム

ポートランドで購入した、本物の鹿のツノ

「去年、取材で行ったポートランドの市場で買ってきました」

イギリス軍のフォールディングチェア


ヴィンテージショップで購入した、イギリス軍払下品のチェア。気に入ってずっと使っているものだという。

スケートシューズを使ったプランター

履かなくなったスケートシューズは、プランターに。中に植物を入れるだけなので、簡単に真似できそうだ。

アレキサンダー・リー・チャンのプランター

プロスケーターとして名を馳せるアレキサンダー・リー・チャン氏による、スケートボードのデザインをかたどったプランター「LEEPSAW SKATEPLANTER」。インテリアのアクセントになっていて、取材陣も興味津々だった。

バリで買ってきたティッシュケース

全面に模様が施されたシルバーのティッシュケースは、オリエンタルな雰囲気がありつつ、木が基調の部屋になじんでいる。

暮らしのアイディア

キッチン用品は、キャンプ道具を利用


自宅ではほとんど料理をしない高原さん。キッチンは物が少ない上に、置いてあるのはすべてキャンプ用品のみで、スッキリと片付いていた。

「物をあまり増やしたくないんです。フライパンもポットもキャンプ用品で、アウトドアにはこれを持って出かけますね」

何も描いてないキャンバスを飾る


印象的だったのは、部屋の数カ所に飾られていた真っ白なキャンバス。あえて何も描かれていないキャンバスは、それだけで作品のようにも見える。

「画材屋で買ってきたまま飾っています。アートを飾るのはハードルが高いし、値段も高いので、これは簡単で雰囲気も出ておすすめですよ」

これからの暮らし



「今後は、ベランダに植物を増やしていきたいですね。宮前平にあるガーデニングショップ・SOLSO FARMが好きで、よく行きます。あと、手をつけられていない水周りもDIYで工夫していきたいですね」

植物が元気に育つ日当たりのよさで、ライノと暮らす部屋はとても快適そうだった。木や植物の飾り方、パレットベッド、履かなくなったスケートシューズの活用、真っ白なキャンバスなど……部屋のDIYアイデアに溢れた高原さんの住まい。DIYが進化した頃に、またお話をうかがってみたい。

飼って6年の相棒・ライノについては「ペットのススメ」でも取り上げさせてもいただいた。

Photographed by Kenya Chiba

RSS情報:https://www.roomie.jp/2017/07/391800/