木から作られる酒器は、耐水性や耐久性の観点から塗装が施されることが多く、一切のコーティングが施されていないものは枡くらいしかないのだそうだ。さらに、高さがあり口径が小さいものは製作しにくいということも、木製シャンパングラスのような酒器が一般的でない理由のひとつかもしれない。
そんな難しさを乗り越えて作られたヒノキのシャンパングラスは、使い込むうちに酒の香りが木地に移ってヒノキの香りと混ざり合うので、香りの豊かさを体験できそうだ。
酒器は分離型と一体型の2種類あり、ケースに入れて持ち運ぶことができるので、酒の席ではこのグラスをマイグラスとして持参するのもいいかも。
使ったら、汚れは水やぬるま湯で洗浄し、汚れが落ちにくい場合は目の細かいサンドペーパーで落とす。また使い込んでも、削ることで香りが戻ってくるという。
香りを大切にするために無塗装となっているが、その分、傷がつきやすい。末ながく使うために、ヒノキの香りや肌触りを十分楽しんだ後は、好みの漆塗りを施してもよいそうだ。
ただ酒を飲むだけでなく、酒器にもこだわる。そんな時にヒノキのシャンパングラスは、乙な逸品といえるのではないだろうか。
スタイリッシュな檜の酒器 -自然な香りが楽しめる無塗装仕上げー [minne]写真提供:西岡大