こちらを手がけるのは、蔵前にある「Nui.」や浅草にある「toco」、京都にある「Len」を手がけるBackpackers’ Japan。人気のゲストハウスを手がける会社が、新しいコンセプトで作ったということで、否が応でも期待は高まってしまう。
それでは、設備を見てみよう。
ホステルの顔とも言える1階部分には、「BERTH COFFEE(バースコーヒー)」というコーヒースタンドが。朝の8時から営業しているので、出発前においしいコーヒーを飲んでからエネルギーチャージができるのだ。
ラテはもちろん、ドリップコーヒーもあるのがコーヒー好きにはうれしいところ。世界から訪れるコーヒー好きを満足させてくれそうだ。
広々としたフロント部分は、木材を多用した温もりのあるつくりに、ガラス張りの窓からたっぷりと光が差し込んで心地よい空間が広がっている。ここでコーヒーを飲むことももちろんできるので、宿泊利用でなくても、この雰囲気を味わうことができる。
建物の2Fから7Fまではゲストハウスだ。8人用のドミトリーが3,000円、女性用のドミトリーは3,200円。頑丈な鉄製のオリジナルベッドが並び、貴重品を入れられるロッカーや、読書灯など、設備はもちろん文句なし。
ドミトリーが苦手という人には、クイーンダブルルーム(スタンダード8,000円~)やキングダブルルーム(スタンダード10,000円~)というデスクのある個室もある。2人で利用した場合は、ドミトリーとあまり変わらない金額で個室に宿泊することができるので、気軽に利用したいところだ。
シャワーやトイレなどの水まわりも清潔かつ十分な数が用意されている。ホテルに慣れた女性客や出張での利用でも、安心してくつろぐことができるはず。
アメニティには、「CITAN」と同じく東日本橋のオーガニックコスメブランドの「OSAJI」のシャンプーやリンス、ボディソープなどを完備しており、一日の疲れを癒してくれる。
「CITAN」の大きな特徴は、地下にあるラウンジスペース。
バーラウンジとしてお酒を楽しみつつ、いろいろな国からやってくる旅人と交流できるほか、ダイニングとしてしっかりと料理を食べることもできる。
このラウンジスペースでは、週末にDJイベントが開催される予定。いわゆるダンスイベントではなく、ラウンジに合うようなチルアウトミュージックが中心となる。地下にあるという特色を生かし、高性能な音響設備が用意されているので、コアな音楽ファンも満足間違いなし。
週末にふらりと音楽を聴きに「CITAN」に足を運び、大きなソファでくつろいだ時間を過ごしたいものだ。
広報を担当する石崎さんに、このホステルができた経緯についてお伺いしてみた。
まず、私たちの会社には、『あらゆる境界線を越えて人々が集える場所を』という理念があります。この理念には、宿泊者だけでなく、地域に暮らす人、街で働く人、その場自体に興味がある人すべてを巻き込みたいという思いが込められています。そのために、いろいろな人が訪れるきっかけとしてコーヒースタンドやバー、ダイニングを作りました。
しかし、誰でも自由に入っていいという空気は、宿泊者にとっては必ずしも居心地のいいものにはならない可能性もあります。なので、ホステル側では宿泊者を温かく迎え入れ、滞在中安心して過ごせるよう気を配ることに注力しています。
ホステル側で安心して過ごしてもらうのと同時に、その分バーやダイニングのあるラウンジでは、気軽に楽しく人々が混ざりあって過ごせるような空気を作りたいと、日頃から考えています。
ホステルの名前『CITAN』は日本語の『始端』に由来するものです。ひと続きのものの最初の地点を表すこの語は、五街道の起点である日本橋という土地にちなんだだけでなく、旅をする人にとっては幸先の良い旅路を予感するような、暮らす人にとっては今まで知らなかった景色に出会うような、僕たちにとっては未来を描く為の新たな点となるような、そんな場所にしたいという思いを込めました。今回四軒目の開業ですが、集約の場であると共に挑戦の場でもあります。自分たちも含め、訪れる人達にとって、なにか新しいストーリーが始まる、そんな場所にしたいと思っています。
オープンな空間でありながら、宿泊者にとっては「帰ってきた」という安心感のあるゲストハウス。予約が殺到することは間違いないので、ゴールデンウィークなどに東京来訪の計画がある人は、早めに予約するのがベター。
[CITAN]
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