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植物や鉱物の美しさを堪能。昭和初期の京町屋を改装した「ウサギノネドコ」

2017/02/23 22:00 投稿

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木が大地に根を張り、花が咲き、風が吹く。小石はそこに無造作に存在している。日常の暮らしの中では、何気ない風景だ。

普段は気に留めないこの自然の存在を、その美しさに注目し、堪能できる場所がある。京都市中京区、二条城にほど近いところにある「ウサギノネドコ」だ。

©ウサギノネドコ

昭和初期に建てられた京町家を改築した建物にある「ウサギノネドコ」は、「ミセ」「ヤド」「カフェ」から成り立っている。

世界中から収集された標本を展示販売する「ミセ」

©ウサギノネドコ
©ウサギノネドコ

「ミセ」は植物、鉱物、動物など、世界中から収集された標本を展示販売しているお店だ。1歩、店内に足を進めれば、そこはまるで博物館。

なぜ、植物、鉱物、そして標本などに魅せられたのか、「ウサギノネドコ」をはじめようと思ったきっかけを代表の吉村さんに聞いてみた。

もともとのきっかけは2006年に開発した植物の造形美をテーマにしたプロダクト、「Sola cube」の直営のお店を作ろうと思ったことでした。

はじめは植物の美しさが私の興味領域だったのですが、鉱物や、動物など、自然の中には美しいものがたくさんあるなと興味が広がりまして、「自然の造形美を伝える」ことをコンセプトに標本を扱う店を作ることにしました。

「Sola cube」を作った当時は東京の広告会社で働いていましたが、2011年に退社し生まれ故郷の京都へ移住し、2012年の8月にお店をオープンしています。1939年(昭和14年)に宮大工であった私の先祖が建てた町家が空き家として残っていまして、それを改装してお店を作っています。

©ウサギノネドコ

こちらは、2014年に開催された「ウニ展」のディスプレイ。

©ウサギノネドコ

そして2015年に開催された「ホネ展」のディスプレイ。ちなみに2017年3月29日(水)までは「おいしい石展」が開催されている。

©ウサギノネドコ

さまざまな標本が並び、テーマのあるディスプレイなど、きっと世界中を探してもここしかない空間であるに違いない。

1日1組限定、和風の落ち着いた「ヤド」

©ウサギノネドコ
©ウサギノネドコ

「ミセ」の2階は「ヤド」になっている。1日1組限定の素泊まりの宿で、和風の落ち着いた部屋でのんびりすることができそうだ。

©ウサギノネドコ

ミニキッチン、電子レンジ、冷蔵庫はあり、京都で暮らすように過ごすことができる。朝食をオーダーすると「ウサギノネドコ カフェ」のスタッフがサンドイッチを届けてくれる。

©ウサギノネドコ
©ウサギノネドコ

庭にある離れの風呂も、自分だけののんびりとした時間を過ごすことができそうだ。

「隕石カレー」などを提供する「カフェ」

©ウサギノネドコ

「カフェ」は2015年9月、気軽に自然の造形美を楽しむことができるようにとオープンした。さまざまな標本などに囲まれながら、食材本来の美しい色、形、味を活かしたフード、スイーツ、ドリンクをいただくことができるのだ。

©ウサギノネドコ
©ウサギノネドコ
©ウサギノネドコ

ガラステーブルは展示台でもあり、飲食をすることもできる。

ほかには洞窟のような空間や座敷席も。「カフェ」で食べられるメニューの一部をご紹介しよう。

ウサギノネドコの「隕石カレー」(ランチセット) ©ウサギノネドコ
赤と緑と鯖サンド(ランチセット) ©ウサギノネドコ
バナナの地層トライフル ©ウサギノネドコ
ダーウィン夫人の焼き林檎プディング ©ウサギノネドコ

料理の名前も楽しいものばかりだ。植物や鉱物に囲まれながら、こだわりの料理やスイーツを心ゆくまで堪能できそう。

「ウサギノネドコ」は、二条駅から徒歩8分のところにあり、観光地へのアクセスがよいので京都散策の拠点となる。

それはもちろんなのだが「ウサギノネドコ」のヤド、ミセ、カフェ自体、居心地がよすぎて、外に出られなくなってしまうかもしれない……というのが、ちょっと心配だ。

ウサギノネドコ

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