ひとり暮らしであったり、独立して自分の家族を持つと仏壇自体を持っている人も少ないかもしれない。
故人を偲ぶ文化を残したい、そして、仏壇という伝統工芸を後世に残したいという想いを形にした、デザイン事務所「スタジオスルメ」のデザイナー、菊池光義さんの「旅する仏壇」をご紹介。
菊池さんご自身の経験から発想が生まれたという「旅する仏壇」は、故人へのさまざまな想いに合わせ、オーダーメイドで作ることができる、持ち運べる小さな仏壇だ。
大きくて置き場所に困る仏壇を、位牌・お鈴・りん棒・香炉など、必要な要素を最小限に絞り、すべて箱におさめて持ち運べるよう500mlのペットボトルくらいの大きさに設計されている。
小さい仏壇ながら、戒名の名入れも可能。釘などは一切使わずに、灰がなくてもお香を立てることのできる仏壇なのだ。
どこへでも持ち運ぶことができ、家でもコンパクトにしまっておくことができる。故人と一緒に旅することだってできるのだ。
このプロジェクトでは、仏壇を置く家も減り衰退を辿る一方の仏壇業界の職人さんの技術を継承するため、若い人にも職人を目指してもらえるように、身近なイメージで、コンパクトでスタイリッシュ、なおかつ確かな技術が施された仏壇を作ることも目的のひとつとなっている。
「東京唐木仏壇」の職人さんによって、ひとつひとつ手作業で作られている「旅する仏壇」。細かな部材も、職人技で完璧に仕上げている。
現在「旅する仏壇」は、クラウドファンディングにて資金を調達中だ。私たちの先祖が代々守ってきた文化を、心と技術の面で、未来に残そうという魅力的なプロジェクト。
気になる方は、ぜひ、Readyforのプロジェクトページを覗いてみてはいかがだろうか。
旅する仏壇 [Readyfor]
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