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【しおーる雑記04】音源レビュー ZYKLON/World Ov Worms

2020/11/01 23:51 投稿

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今回は色あせることのない名盤レビューシリーズ。

ZYKLON/World Ov Worms


EMPERORのサモス(Samoth/ここではZamothと名乗っている)が結成したサイバーファストブラックメタルの1stアルバム。

まず初めにこの豪華なメンバーに触れておきたいと思います。核となるのは
Zamoth - Guitar & Bass(EMPEROR)
Trym - Drums(EMPEROR)
Destrcuthor - Guitar & Bass(MYRKSKOG)
の3名で、本作ではLIMBONIC ARTのDaemonやULVERのGarmことTrickster.Gなどがセッションヴォーカリストとして参加しています(Garmは最後の曲のクリーンVoのみで実質リードヴォーカルのほとんどはディーモン)。さらに歌詞は全編に渡ってこちらも元EMPERORのBård Faustが書いており、ブラックメタル界のそうそうたるメンバーが関わっていることがわかります。まだ音源を聴いたことがない方もこの時点ですでに惹かれていることでしょう。
「まさに、ノルウェーブラックメタルの宝石箱やあ~~~」

ここではEMPERORにおけるブルータル担当のサモスの手腕が遺憾なく発揮されており、ブラックメタルを基調にスラッシュメタル/デスメタルの要素やインダストリアル調のSEを挟みつつエクストリームでありながらドラマティックなサウンドを聴かせてくれます。

歯切れの良いざっくりとしたリフは主にミドルパートで多く見られ時にはスラッシーとも言える質感を楽曲に与え、不穏でデスメタリックなハモりやピッキングハーモニクスでのフックの付け方はデスメタルを思わせます。殊ブラックメタルにおいて重要視されるトレモロ一辺倒の奏法ではなく、各リフがしっかり色付けられていて曲ごとの個性が際立っています。そこにタリムによる鬼気迫るブラストビート、多彩なリズムとフィルを叩き分けるドラミングが合わさってスムーズに展開していく辺りは、さすがEMPERORで培われた技なのかな~と。曲によってはスウィープを使った速弾きソロも用意されており多彩なギターワークが楽しめます。

ディーモンは非常に表現の幅が広く、喚き呻きがなり、神に見捨てられし者が助けを乞うが如く悲痛な叫びをたっぷりと聴かせてくれます。極めてEvilです。MAYHEMのアッティラシハー(Attila Csihar)やMARDUK/FUNERAL MISTのモルトゥース(Mortuus)などと同様、アイデンティティの確立されたヴォーカリストですね。彼が気に入った人はLIMBONIC ARTも要チェック。

個人的にはこの世の終わりの始まりのような混沌とした1曲目から本当に世界が終焉を迎えたかのように終わるラストまで一切の無駄がないように感じます。後に残るのは緊張感漂う映画を観終わった時の疲れに似ているかな…?

2001年リリース当初は『近未来/次世代型ブラックメタル』などと評された本作、それから20年近く経っている今日に同様の表現をもって評価することは滑稽であるようにも思われます。しかしながら"World Ov Worms"はエクストリームミュージックはどうすればエクストリーム足り得るのかという本質的な問いを追求した作品であり、そういった意味で常にメタルの未来、一歩先を見据えているのではないかと私個人は考えています。

というわけで今回はこれでおしまい。

Stay Heavy!
2020/11/01

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