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北島秀一・山路力也・山本剛志 共同責任編集
「ラーマガ」THE RAMEN MAGAZINE
#077

・北島秀一・山路力也・山本剛志 共同責任編集
・2015年11月20日発行(月3回)11月第2号(通刊 第78号)

【目次】

■巻頭コラム
 「餃子が先かラーメンが先か?」(山本剛志)

□クロスレビュー「必食の一杯」
 居酒屋りょう次@新横浜「通堂うま塩ラーメン おんな味」

■ラーメン実食レビュー
【北島秀一】
  らーめん無垢 ツヴァイテ@新横浜「無垢ツヴァイテラーメン」

【山路力也】
  博多一風堂 恵比寿店@恵比寿「赤丸新味」
  らー麺専科 海空土@都賀「らー麺」
  手打中華とら食堂 松戸分店@松飛台「手打中華そば」
  Q@大通「清湯」
  BAR BOND@すすきの「台湾ラーメン」
  味仙 今池本店@今池「台湾ラーメン」
  麺処 極み@赤坂「焼きあごだしらーめん並」

【山本剛志】
  つけ麺一燈@新小岩「伊勢海老つけ麺」
  うさぎ食堂@中目黒「鶏しろラーメン」
  梨の花@東千葉「牡蠣醤油まぜそば」
  成龍@加茂「中華そば(脂多め)」
  お~や@新潟「らあめん」
  三吉屋@新潟「中華そば」
  ぐゎらん洞@東新潟「支那そば」

□拉麺人インタビュー 
 阪田博昭 <麺や七彩 店主>②
 『二人でやるのが自然な流れだった』(聞き手:山路力也)

■侃々諤々!
 『チャーハンVSチャーシュー飯』

□告知/スケジュール

■編集後記

■巻頭コラム
「餃子が先かラーメンが先か?」(山本剛志)

 先日「餃子よりラーメンを先に出された事に腹を立てて店とトラブルになった客が逮捕」というニュースが流れ、ネットでも話題になっている。この事件では、容疑者が先に餃子を出すことを主張していたそうで、店側の非は否めないが、延々と抗議して警察沙汰になった酔客の方にも問題はあったと思う。

 この事件そのものよりも、ラーメン店で「餃子」が持つ役割について気になった。ラーメン専門店であっても、サイドメニューに餃子を置いている店は圧倒的に多い。しかし、中国では「水餃子」「蒸餃子」が一般的で、前日茹でて余った水餃子を、翌日に焼いて食べる程度。ラーメン店でお馴染みの「焼餃子」は茹でていない。

 戦後、満洲(中国東北部)から引き揚げてきた人達が「焼餃子」のスタイルを持ち込んできたと言われる。中国では主食であった餃子は、日本ではニンニクを入れてラー油をつけて食べるなど、米にあうおかずとしての「焼餃子」が独特に進化していったと言える。

 中国発祥ながら日本で独特の進化をした者同士として、「ラーメン」と「焼餃子」が日本人の定番としてカップリングされていった。その一方で最大の問題は調理時間の違い。ラーメンは麺を茹でて仕上げればせいぜい5分程度だが、餃子を焼くのにはもう少しかかる。同時に作り始めればラーメンが先にできてしまうので、先日のニュースのような事も起きる。

 それを回避する為に「ラーメンと餃子を同時に出す為に、餃子が焼き上げるタイミングまでラーメンを作らずに待っている」という店もある。以前食べに行ったお店でラーメンだけを注文したが、直前に注文した客が「ラーメンと餃子」だったため、彼のラーメンを作り始めるまで、店主は厨房で立って待っていた。結局、私のラーメンも前の客と同じタイミングまで待たされたので、しばらく待たされる事になった。これはこれで納得がいかなかった。そもそも、ラーメン店のサイドメニュー候補は焼餃子だけではない。戦前の中華屋では「焼売」が一般的だった。もっとも、当時は規模が大きい店が主流で、ずっと蒸している焼売を注文に応じて取り出していたので、現在のラーメン店でそのまま出すには難しい面もあるのだが。


□クロスレビュー「必食の一杯」

 一杯のラーメンを三人が食べて語る。北島、山路、山本の三人が、今最も注目しているラーメン店の同じ一杯をクロスレビュー。それぞれの経験、それぞれの舌、それぞれの視点から浮かび上がる立体的なラーメンの姿。今回は新横浜ラーメン博物館に13年振りに復活した「居酒屋りょう次」の「通堂うま塩ラーメン おんな味」を山路と山本が食べて、語ります。

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居酒屋りょう次@新横浜
「通堂うま塩ラーメン おんな味(玉子入り)」880円