■「ラーマガ」本誌に載せきれなかったレビューを掲載する「ラーメンレビュー増刊号」です
「ラーマガ」本誌では、各号で7件の個別レビューを掲載しています。遠征や連食などで、そこに収まらない私のレビューを、随時「ら~マニア共和国」で掲載します。
今回は盛岡じゃじゃ麺と新横浜ラーメン博物館、そして1軒で2杯のレビューをあわせて、12軒17杯のレビューを掲載します。ラーマガ本誌と合わせてお楽しみください。
□目次
1.盛岡じゃじゃ麺レビューを無料公開!
・ホットジャジャ@盛岡
・白龍桜山店@盛岡
・白龍カワトク店@盛岡
・香醤@盛岡
・不来方じゃじゃ麺@盛岡
3.一軒で二杯ずつレビュー!
・バリオ・ニボ@中野<朝ラー限定の店で2杯セット>
・チラナイサクラ@御徒町<つけ麺&王様中華そば>
・六感堂@池袋<グリーン麺&ゆずみつば>
・鶏そば 壽@池袋<レモンラーメン&酸辣湯麺>
・雨ニモマケズ@十条<醤油&蟹鶏白湯>
1.盛岡じゃじゃ麺レビューを無料公開!
【ホットジャジャ@盛岡】
「盛岡じゃじゃ麺小盛」486円+「チータンタン」108円
盛岡遠征初日2軒目。ホテルに向かう途中で店舗を見かけ、荷物を持ったまま入店。こちらは盛岡冷麺の「ぴょんぴょん舎」のグループ店舗。チャーハンや餃子とのセットメニューや、つまみ各種やお酒も豊富で、飲んでいるお客さんもいて、単品で注文するのが躊躇われる雰囲気もあるのだけど、じゃじゃ麺小盛だけで注文。そこで店員さんに聞かれたのが「茹で時間が12分かかる」事と「スパイシーな味付けでよいか」との事。茹で置きしない太麺なので茹で時間は理解。「スパイシーな味付け」は、初めての人にオススメしているスタイルだそうで、味噌だけにする事もできますが、おまかせの味を確認したいので、スパイシーな味付けで注文。
茹でたてで熱いうどんの上には、胡椒とラー油を加えた味噌に、おろし生姜とニンニク一升漬が乗せられている。これを一気にかき混ぜれば、味噌の甘さや味の濃さを辛味がピッと仕切ってくれる。キュウリや紅生姜でリフレッシュさせながら、卓上の味噌や各種の調味料を加えながら一気に食べられる。
麺を食べ終わったら、卓上の生卵を入れてかき混ぜ、店員さんに茹で湯を入れてもらう「チータンタン」で締め。茹で湯の温かさに味噌の味付けと玉子のまろやかさを楽しんで完食。じゃじゃ麺の味噌を入れたという「じゃじゃ味噌丼」も気になった。
駅前で じゃじゃ麺ホッと 味わって
盛岡じゃじゃ麺 HOT JaJa
岩手県盛岡市盛岡駅前通9-5
各線「盛岡」駅から徒歩3分
【白龍 桜山店@盛岡】
「じゃじゃ麺小」450円+「チータンタン」50円
盛岡遠征2日目2軒目。県庁前の交差点から盛岡城址に入り、桜山神社の参道で商店が広がっている一角。盛岡じゃじゃ麺発祥の「白龍(パイロン)」は9年前に訪問しているが、市内に「分店」が2軒ある。こちらは本店の2軒隣にある分店で、朝9時から営業している。本店もネット情報だと9時からやっているはずだけどやっていない(現在は11時開店なのかも)。メニューは「じゃじゃめん」「ろうすうめん」「ぎょうざ」で、夏は「冷やしじゃじゃめん」なんていうのもあるらしい。注文はじゃじゃ麺の小。
ちょうど麺を茹でていた所らしく、数分で出てきたじゃじゃ麺。アツアツの麺の上にはたっぷりのキュウリと肉味噌が乗り、かき混ぜて食べる事で、味噌の塩分もほどよく拡散される。卓上にあるラー油や酢などを、皿の縁についた生姜などと一緒に混ぜて、一気に啜れば味のついた麺が、喉の奥でも舌の先でも味わえる。更に調味料を加えて徐々に味変していくのが楽しいが、こちらでは厨房とテーブルを仕切る棚の上にも、卓上とは別の調味料が置いてある。入れてみたら酸味がさっぱりと広がり、レモン酢のようだった。
麺を食べ終わってからは、生卵を入れてかき混ぜ「チータンタン」を注文。ここにまた肉味噌や調味料を加えて、温まって完食。盛岡市名物のご当地麺、しっかり楽しんだ。
麺と雪 白く染め上げ 北の龍
白龍 桜山分店
岩手県盛岡市内丸5-14
各線「盛岡」駅からバス「県庁・市役所前」下車徒歩2分
【白龍 カワトク店@盛岡】
「じゃじゃ麺小」450円+「チータンタン」50円
盛岡遠征2日目3軒目。白龍桜山分店から歩いて、もう一つの「白龍」、カワトク分店へ。カワトクというのは盛岡市内随一の百貨店で、地下の飲食店コーナーに白龍が出店している。横に広く並んだカウンター席は、平日昼前でもほぼ埋まる人気ぶりで、店員さんも多い。こちらはメニューが「じゃじゃ麺」のみ。なのでじゃじゃ麺小を注文。茹で時間が12分かかる事が店員さんから告知される。
実際にそれくらいの時間がかかって出てきたじゃじゃ麺。見た目の構成は桜山分店と同じ。肉味噌の量がやや少なく見えるけど、卓上の肉味噌で追加できるのでそれも有意な差とは見られない。そもそも、麺は同じ中野製麺の麺箱から出されるうどんで、茹で時間も一緒なので同じ麺になるのは確定している。
違いを探すとすれば、メニューと同様に、卓上の調味料の種類が少なくなっている事。とはいえ、肉味噌やラー油や酢といった、じゃじゃ麺に必須と言われる調味料は揃っているので、やはり印象は同じになる。店舗の大きさや店員の数による印象の違いはあるかもしれないが、基本的には同じものだと思う。もちろん、チータンタンも一緒かな。
とはいえ、百貨店の売場の一角で、後を向けば買い物客がすれ違っているという場所で、ちゃんとしたじゃじゃ麺が食べられるのは、盛岡のソウルフードだなぁと実感する。
北の地下 麺を引っ張る 龍がいる
白龍 カワトク分店
岩手県盛岡市菜園1-10-1 パルクアベニューカワトク B1F
各線「盛岡」駅からバス「菜園川徳前」下車徒歩1分
【香醤@盛岡】
「じゃじゃ麺小」450円
盛岡遠征2日目7軒目。じゃじゃ麺の老舗として「白龍」に並び称される店。飲み屋街の中にあって深夜まで営業。間口が狭い事もあって見落としやすいが、奥に細長く女性店員が一人で切り盛りしていた。こちらもメニューはじゃじゃ麺のみなので、小で注文。注文してから麺を茹ではじめるので、こちらも12分ほどかかる。ちなみに、飲み物はビールとハイボールに焼酎もあるので、飲んだ後の締めでじゃじゃ麺を食べに来た人も、その間に軽く飲んでいく人が多いもよう。
麺は高級うどん粉「金すずらん」を使っているそうで、白龍よりも少し平べったいもの。なので麺を啜った時にするすると食べられ、胃にもあまり残らない印象。キュウリの量が多く、肉味噌の味付けが濃くてやや柔いので、すぐに麺に絡まってくる。なので、麺を食べ終わった頃には肉味噌がほとんど残らず、チータンタンまで至らず。もちろん、肉味噌を足してチータンタンを注文する事は可能なんですが、何せ7軒目という事もあるので今回は自重した。
盛岡の 香りを見せる じゃじゃ麺を
香醤
岩手県盛岡市大通2-4-18
各線「盛岡」駅からバス「中央通一丁目」下車徒歩3分
【不来方じゃじゃ麺@盛岡】
「じゃじゃ麺」450円
盛岡遠征2日目8軒目。駅から繁華街に向かう道沿いにあるビルの地下に飲食店が数軒入居している。その中にあるじゃじゃ麺専門店。「不来方」と書いて「こずかた」と読むのは、石川啄木の短歌でおなじみ。じゃじゃ麺専門店としては珍しく、トッピングにキムチやチャーシューなどを用意している他、食券機を導入している。しかも、「じゃじゃ麺」と「じゃじゃ麺(チータンタン付)」で違うメニューになっているので、最初にチータンタンの有無を決めないといけない。連食なので「無し」の方で注文。厨房も客席も広いが、ご主人らしき男性が一人で切り盛りしていた。
麺は「香醤」よりも更に平たく、まるできしめんのようなもの。肉味噌が柔らかく、やや灰色がかっている所が、他のじゃじゃ麺とは大きく異なる。食べてみると胡麻を強く感じて、それが肉味噌を灰色に見せている要因と思われる。丸く切った紅生姜、キュウリの他にネギが乗っているのも個性的。キムチのトッピングはマッチするかもしれない。
不来方の 麺に寝転ぶ 胡麻の味
不来方じゃじゃ麺
岩手県盛岡市大通3-1-23 クリエイトビルB1
各線「盛岡」駅から徒歩10分
2.新横浜ラーメン博物館レビュー
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