北島秀一・山路力也・山本剛志 共同責任編集
【目次】
□クロスレビュー「必食の一杯」
【北島秀一】
角中中華そば店@神保町「中華そば」
中華料理 宝華@東小金井「宝ソバ」
七志とんこつ編 大倉山店@大倉山「七志らーめん+茎ワカメ」
家系ラーメン とらきち家@東白楽「ラーメン(野菜)+海苔増し」
麺屋 和光@洋光台「味噌らーめん+味玉」
つばめ@中目黒「香油雲呑中華そば〜生玉子つけ麺〜」
大漁まこと@渋谷「牡蠣油そば」
麺屋 図南@蒲田「ラーメン(醤油)」
中華そば 四つ葉@川島町「蛤そば」
中華そば 政次郎@豊橋「塩らーめん」
□拉麺人インタビュー
■クロスコラム
□異論激論!
■告知/スケジュール
□編集後記
■巻頭コラム
「大雪の日のラーメン」山本剛志
この2月、関東最大のニュースは2回も降った大雪。雪国の皆さんには笑われるかもしれないが、除雪車も融雪スプリンクラーも全くなく、例年10cmも積もることもない関東地方の特殊事情をご理解いただきたい。
特に14日の昼から夜にかけて降った大雪は山梨や埼玉などで孤立集落を発生させるほどだったが、関東を中心にラーメン店にも大きな爪痕を残した。店舗周りや駐車場の除雪が追いつかなかったり、店主やスタッフが店にたどり着けずに臨時休業する店が続出したが、他にも様々な影響が出た。その一つが食材の遅配。複数店舗を構えるあるラーメン店では、製麺所から麺を届けてもらっている店だけに麺の遅配があったという。その店の自家製麺を使う支店では問題なく届けられたというので、その製麺所の配送体制に不備があった事は否めない。
首都圏以外の製麺所から首都圏の店舗へ、首都圏の製麺所から首都圏以外の店舗への配送するケースも最近は増加している。そんなケースでは今回の大雪が直撃する事になった。高速道の長期間の通行止で、関東圏以外の店舗でも臨時休業する店が相次いだ。物流が網の目のように覆うこの国の弱点も浮き彫りにしたこの雪だった。
一方で、お客さんの為に頑張るラーメン店の姿もあった。山梨県内のとあるラーメン店は豪雪の翌日、ラーメンを無料で振る舞ったという。東京では「饗くろ㐂」が、行列待ちの方に早く食べてもらおうと、開店時刻を30分早めた。やはり寒かった大阪では、「カドヤ食堂」が通常よりスープを少しだけ熱くして提供し、麺茹での時間も微妙に調整したという。それぞれの立場でなされた、プロの心遣いに感謝したい。
□クロスレビュー「必食の一杯」
一杯のラーメンを三人が食べて語る。北島、山路、山本の三人が、今最も注目しているラーメン店の同じ一杯をクロスレビュー。それぞれの経験、それぞれの舌、それぞれの視点から浮かび上がる立体的なラーメンの姿。今回は今年2月にオープンしたばかりの『町田汁場 しおらーめん進化 町田駅前店@町田』の「鯵煮干しの塩そば」を三人が食べて、語ります。
「鯵煮干しの塩そば」750円
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