北島秀一・山路力也・山本剛志 共同責任編集
【目次】
□クロスレビュー「必食の一杯」
■連載コラム(第32回)
『ラーメンの憂鬱』〜1,000円の壁は心の中にある。(山路力也)
『教養としてのラーメン』〜戦後ラーメン史(7)~ラーメンを語るブームの到来~(山本剛志)
□告知/スケジュール
■編集後記
■巻頭コラム
『新年のご挨拶』山路力也
新年あけましておめでとうございます。2017年も「ラーマガ THE RAMEN MAGAZINE」をどうぞよろしくお願い致します 。
私と山本さんがラーメンの食べ歩きを始めて20年近くになりますが、二人ともインターネットがなければ世に出て来なかった人間です。その頃のインターネットはまだブログも存在せず、ホームページと呼ばれたウェブページが唯一の情報発信手段という時代で、情報発信者と受信者が完全に分かれていた時代でした。
しかし今ではスマートフォンでSNSという時代になり、若い人の中にはパソコンが使えないというスマートフォンネイティヴの人も増えていると聞きます。一億総情報発信者の時代、その情報の質が問われるようになってきました。
「ラーマガ」はその時代の中で、良質で精度の高いラーメン情報を発信しようと思っています。ラーメンの情報は世の中に溢れています。スピードにいたってはSNSに敵わないでしょう。私たちに求められているのは、長年ラーメンを食べて来た私たちの知見や経験というフィルターを通したキュレーションスキルであり、かつ私たちラーメン評論家という立場からの視点ではないかと思っています。
雑誌やテレビ、ラジオなどでも情報発信をしている私たちですが、インターネットが私たちの生みの親です。この「ラーマガ」を主戦場として、これからも日々情報発信して参ります。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
□クロスレビュー「必食の一杯」
一杯のラーメンを三人が食べて語る。北島、山路、山本の三人が、今最も注目しているラーメン店の同じ一杯をクロスレビュー。それぞれの経験、それぞれの舌、それぞれの視点から浮かび上がる立体的なラーメンの姿。今回は日本橋なな蓮の2号店「神田とりそば なな蓮」の「鶏そば塩」を、山路と山本が食べて、語ります。