●大日本絵画 どろぼうひげ(著) 『電飾しましょっ!2 PIC編』
表題の本を入手したので簡単にレビュー。
想像していたのとはだいぶ異なる構成で、カラーページは巻頭の数ページのみ。 あとはひたすらテキストで、模型の書籍というよりPC関連の参考書という内容になっています。
類書を貶してこの本を持ち上げるという幼稚な褒め方をしたくありませんが、マイコン関係の参考書は、どれもこれもLEDがチカチカしたり温度や湿度を測る程度、せいぜいやってもリモコン戦車を動かすくらいで、モデラー視点からするとまったく「痒いところに手が届かない」内容ばかりでした。
温度は温度計があればいいんだし、わざわざマイコンやセンサーを使って何が楽しいのか? LEDの数が増えたり負荷が増えた時にどうやって対応すればいいのか?
要は「これを応用すれば無限の可能性があります」的な投げっぱなしではなく、模型の組み込みに特化した記事を読みたかったのであり、本書はまさにそのための唯一の参考書となっています。
もちろん、ハードルはかなり高めで、ハンダ付けもプログラミングもしたことがない人がこの本を読んで両方できるようになるのかというと、努力次第としか言えません。
私もプログラミングなどやったことはないので、自信はまったくありませんが、ハード的にはわずか数千円程度の出費で、憧れの電飾満載の宇宙船模型を作れるなら、老体に鞭打って頑張りたいと言う気持ちにさせてくれる素晴らしい本です。
一つ残念な点は、具体的な組み込み手順を示した作例が無いことでしょうか。 もっとも、この点はおそらく前書やモデルグラフィックスの当該記事を読めば補完できることと思います。
このような本を執筆してくれた筆者には最大の感謝と労いの言葉を捧げるとともに、大日本絵画には「ボッタクリ乙!」の言葉を捧げましょう。
他のとこだとガンプラ以外が高いことが多いし。