ジャズ和声論まとめ

手っ取り早くジャズっぽい和音にする方法(超初級編)

2016/02/08 20:10 投稿

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誰にも求められていないにもかかわらず、ちょっと書いてみます…。
僕は、ジャズの和音が好きで、「どうやったらああいうふうになるのかなー(´・ω・`)ワカンネ」と、ずっと悩んでいたのです。
まぁ、センスの有る人なら見よう見まねでできるようになるのが音楽の怖いとこですが…、僕はセンスがなくてわかんないので、勉強しました。
もしもいるのならですが、僕のように困っている人の為に書きます。

ただ、僕はプロでもなんでもないトーシロー1号でしかないので、あくまで、「こいつなんかいってるな、どれどれちょっくら見てやろう」くらいの気構えで読んでいただけると助かります…。




[準備]

「どうやったらジャズっぽい和音になるのか?」の最初の一歩。

言いたいことはいっぱいあるけど、あんまり深入りしないでサラッと書いてみる。

モダンジャズは、基本的に四和音で考えます。
例えば、C-メジャーを設定して音階「ドレミファソラシド」を考えるとすると…。
一個飛ばしで音を拾っていくと、

 Ⅰ△7=C△7{ド;ミ,ソ,シ}
 Ⅱm7=Dm7{レ;ファ,ラ,ド}
  ︙
 Ⅶm7-5=Bm7-5{シ;レ,ファ,ラ}

みたいな感じで色んな和音が得られます。
この和音を、これからジャズっぽくしていきます。
ⅠとかⅡとかのローマ数字は、音階の何番目の音から作られたかで割り振られる番号です。
この辺の話は、過去に詳しく書いたので、気になる方は参照で[ジャズ和声論ミニマム 2]
ただ、あっちの記事は、カッチリ書こうとしたのでややこしいし読まなくていいです。




[基本の“き”、くらいの話]

ジャズのコード進行は、2番目(Ⅱm7)→5番目(Ⅴ)→1番目(Ⅰ△7 あるいはⅠ)の動きが基本です。

ジャズのボイシングは、各和音の3(4)度と7(6)度の音が一番大事です

基本的には3度と7度を使いますが、□sus コードでは3度の代わりに4度を、□コードでは7度の代わりに6度を使うので代替的なものとして括弧で書いてます。
はっきり言って、ルートとか5度とかどうでもいいです
なくてもいいくらいです。
なんでなくてもいいかは、乱暴に丸めると、コードの性格を決めるものではないからです。

さて、実際のコードで拾い上げてみると、

 Ⅱm7=Dm7{レ;ファ,ラ,ド}の3度と7度は「ファ」と「ド」
 Ⅴ=G{ソ;シ,レ,ファ}の3度と7度は「シ」と「ファ」
 Ⅰ=C{ド;ミ,ソ,ラ}の3度と6度は「ミ」と「ラ」

が得られます。

これらの音を“エッセンシャルコードトーン”とか、“クオリティートーン”とか、“ガイドトーン”とかいいます。
△7を使うと議論がややこしくなるのでここはⅠとしておきます。
一般的にはⅠと思って頂いて構いません。

これらを、センターCの上下を挟むように配置してやります。
センターCは、ヘ音記号とト音記号のちょうど真ん中のCのことです。
これもなんでか言い出すと長いけど、まぁ、この辺でつなぐと一番響きが豊かになるのです。
クオリティートーンは、低くてもヘ音記号の真ん中の線の上のミ、高くてもト音記号の真ん中の線の下のラまでに収めないといけません。
(それぞれの第三線の間の範囲と覚えれば良いと思います)

すると、

という感じなります。
ピアノが弾ける人は、上のスケールと下の3段or(一番下は略して)真ん中の2段の和音を弾いてみて下さい。
 {ファ,ド}→{ファ,シ}→{ミ,ラ}
と弾いとけば、立派な“トゥー・ファイブ・ワン”です。
この音のつながりを“ボイスリーディング”といいます。

センターCよりちょっと低いですが、まぁ、良いでしょう。
(ファ-ファ-ミのラインを1オクターブ上にあげても良いかもしれませんね)

因みに、もしベース音としてのルートも弾くなら、3度の10度下(直下でなく1オクターブ開けて)に置くと、倍音構造に倣った最も自然な配置となり、一番響きが良いです。
一番下の括弧で書いた音です。

ここまでわかれば、この記事の大事なこと80%くらい理解したようなものです。




[基本の“ほ”、くらいの話]

基本のきは、いわば和音の骨組みです。
因みに、クオリティートーンこそが骨組みなので、場合によってはベースなんて省略して弾かなくてもいいです。

(フレーズの途中に挟み込んだ、他調からの借用のⅡ-Ⅴなどのこと。フレーズの最初と最後はちゃんと原調のベース欲しいです)

とはいえ、これだけでは寂しいので、肉付けしていきます。
ルートと(正確には完全)5度の音はいらないと言いましたが、逆説的ですが、この2つはいくら重ねても邪魔にならない音でも有ります。
この話は、ジャズに限らずクラシックでもポップスでも成り立つと思います。

ということで、適当にルートや5度の音を足してやればよいのですが、典型的なやり方の一例として、3度の直上に5度かその変位したテンション、7度の直上にルート(=8度)かその変位したテンションを乗せてやればいいでしょう。

まず、コードの構成音を乗せたバージョン↓

となります。


次に、付加した構成音の内、テンションにできるものはテンションにしてやることもできます。
あんまりうるさいこと言わず、とりあえずテンションにしてみましょう。

可能な限りテンションに変化させたバージョン↓

となります。

どこが変わったか見比べてみてくださいね。

楽譜の一番上に書いている音階は、コードスケールとかアヴェイラヴルノートスケールというものです。
それぞれのコードのルートから準に、想定されている音全て書きだしたものです。

コードの構成音は普通の音符●で、テンションノートは白菱型◇で、アヴォイドノートは黒菱型◆で書いてます。
コードトーンが、スラー(山型実線)で繋がった音に変化してます。
点線スラーは、下のテンションを使った場合に更に付加できるテンション…といった感じでいいだすとややこしいから無視しましょう。

テンションノートは、メロディーに合わせる必要はありますが、基本的にはあたかも和音の構成音の一部であるかのように弾いて構いません。
(メロディーがコードトーンならコードトーン。メロディーがテンションならテンションに合わせる)
アヴォイドノートは、和音の構成音としては使えないし、メロディーとして使うなら作法に則って使わないといけない音、つまり気をつけて使わないといけない音です。
その辺の所作は、「非和声音」とか「和音外音」とかでググッて調べてみると幸せになれるかもしれません。




[基本の“ん”、くらいにするには…]

実は、ここまでで“考え方”については、ほとんど全てお伝えしたといっても過言ではないのです。

例えば、コードは同じままで、適用するスケールだけをちょちょいと変えてやれば、なんとビックリ、ジャズっぽいフレーバーになってきます(゚∀゚)

ピアノ弾ける人は、ちょっと弾き比べてみると良いでしょう。

こんな感じで使えるので、後は、アヴェイラヴルノートスケールをたくさん覚えるだけです。

それをつらつら書いても、皆さんもパニックになるし、僕もしんどいしで無意味っぽいので、ちょっとどんな感じになるのか、以下で具体的にやってみましょう。
「まぁまぁ良いじゃん」と思った人は、アヴェイラブルノートスケールの勉強をしてみると良いかも。
「なんだー、こんな程度の事しかできんのか、けっ」と思った人は…、ごめんなさい(´;ω;`)ウッ…

酒と薔薇の日々の、冒頭だけ、ちょっと上の考え方で和音つけてみます。
参考の楽譜は、ネットに落ちてたこれ↓

http://www.simon-harris-projects.com/advancedguitarplayer/es/jazz-standards/66-days-of-wine-and-roses/202-days-of-wine-and-roses-real-book-lead-sheet

ただし、いままでに述べた原則通りにつけたので、ピアノで同時に弾くのはちょっと無理のある和音になっています。
その時は、ベースと上部の構成音の弾くタイミングをちょっとずらしてやるとか、アルペジオにするとか、なんか弾けるように工夫してやれば良いでしょう。
ベースを遅らせて後から弾くのも、結構かっこよかったりします。

mp3

本当に本当の冒頭だけですみません(´;ω;`)ウッ…
(この楽譜作るの、めっちゃしんどいんです。主に記号打ち込むのが…)

読まなくてO.K.ですが、少しだけ補足解説します。
3小節目は、リンク先のリードシートではDですが、その前にDをⅤとしたときのⅡとして、Am7にしています。

5小節目のDですが、隙間開いてるし、なんか寂しいから7度の上に2個テンション乗っけてます。
7小節目は、暇なんでコードの一音を変えて(クリシェ)遊んでます。
8小節目は、前の小節からのつながりを良くするため、Bの7度の“下”に5度を入れています。
9小節目は、元々のEm7-5にすると、メロディーである♭レの上に7度の♮レを持ってくることになって、ちょっと困ったことになるので、違うことしてます。
そもそもEごとコードを変えるとか、メロディーの方を1オクターヴ上げてやるとか、もっと別の上手い対処もあるかと思います。
また、♮fは、スケールの外の音ですが、次の♮eの音への修飾として入れてます。
というわけでに、時にスケールから外れることもありです。

ま、こんな感じです。
ちょっとでも、読んでくださった人の参考になったら幸いです(*´ω`*)




[発展の“て”、くらいの話!?]

ちなみに、上で書いたボイスリーディングの手法は、基本的かつ強力ですが、当然、既に使い古されまくっていて、ジャズミュージシャンは敢えてこんな風に弾かなかったりするそうです(伝聞)。
ただ、そう言う発展的な話は、僕もまだまだわかりません。

ハービー・ハンコックさんは「3度と7度はバターノートだから弾くな」とマイルス・デイヴィスさんに言われて、そこから研究して全然違うボイシングを創案しちゃいました(チラ読み)。

是非理解したいと思っていますが、まだ勉強中です。
僕は勘が悪いのでなかなか身につかず、勉強やってもやっても大して上達しないのです…(´・ω・`)

因みに、発展の“は”くらいの話として、昔に記事を書きました。
Ⅱ-Ⅴ-Ⅰでどういうスケールを選ぶかをささっと書いてます→[V7のコードに使うスケール、使い分け方(Jazz)]
ご興味があれば、そちらもご一読下さい。

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