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久々にカカオ系製品のお勧めをアップデートしておきましょう。部族の方であれば「チョコは健康にいい!」って話はご存じでしょうが、重金属に汚染されていたり、フラバノールが少なかったりするケースもあるんで、良い商品を選ぶのは割と難しいんですよね。

 

では、どんな商品を選べばいいのか?ってことで、いつもどおりお勧めのプロダクトをチェックしていくわけですが、その前に近年のココアフラバノールには、どのような効果が認められているのかをチェックしときましょう。

 

 

 

そもそもフラバノールとはなんなのか?

まずはフラバノールの説明からしときましょう。カカオ豆から脂肪分(カカオバター)を取り除いて作られるのがココアパウダーで、この中に含まれるポリフェノールの一種がフラバノールで、抗酸化力や血管機能改善などの効果が高いとされております。

 

ちなみに、名前が似ている「フラボノール(例:ケルセチン)」とは別物なのでお気をつけください。ちょっとややこしいですな。

 

でもって、スーパーなどでは「カカオ70%」とか「85%」と銘打ったチョコをよく見かけまして、思わず「ポリフェノールたっぷりだ!健康に良い!」と勘違いしがちですが、実はそう単純じゃないので注意してくださいませ。

 

と申しますのも、カカオ分ってのは「ココアパウダー+カカオバター」の組み合わせでできてるんですが、フラバノールが豊富なのは主にココアパウダー部分でして、その点で、たいていのメーカーは粉とバターの比率を公開していないんですよね。つまり「カカオ85%」でも、必ずしもフラバノールが多いとは限らないってところがあるわけです。

 

さらにFDA(米食品医薬品局)の調査(R)では、ダークチョコに“こっそり牛乳”が混入していたケースもありまして、さらに事態をややこしくしてたりします。安心できない世界ですねぇ。

 

 

 

カカオフラバノールは何に効くのか?

では、本題。カカオフラバノールについて、科学者たちが最も注目しているのは心血管系への効果であります。

 

この点で、近年もっとも有名なのは21,442人(平均72歳、心疾患歴なし)を対象にした試験(R)で、カカオ抽出物(1日500mgフラバノール+エピカテキン80mg)を3.5年間ほど飲んでもらって様子をチェックしてみたら、フラバノールグループは心血管死リスクが27%も低下したんだそうな。

 

一方で「心筋梗塞・脳卒中・総死亡」は有意差がなかったんですけど、炎症マーカーのCRPは下がったみたいなんで、フラバノールが炎症を抑えたおかげで心臓が保護されたのかもしれません。

 

また、短期的な効果としては、

 

  • 血管拡張機能の改善

  • LDLコレステロールの軽減

  • HDLコレステロールの増加

 

といった結果がいくつかの研究(R)で確認されてるのもうれしいところですね。いずれも数週間〜数か月程度の短期試験が多めなので、長期の効果はわからんですけども、これまたかなり有望な結果だと申せましょう。

 

ちなみに、血圧への効果に関しては微妙報告が出てまして、健康な人への影響はほぼないとの報告が大目であります。高血圧患者であれば限定的な効果はあるようなんですけど、「血圧の特効薬にはならない」というのが今のところの結論っすね。

 

フラバノールの効果は心臓だけにとどまらず、以下のような報告も出てたりします。

 

  • 血糖コントロール
    適量(200〜600mg/日)なら血糖やインスリン抵抗性が改善する可能性(R)。ただし糖尿病が薬でコントロールされている人には追加効果なし。

  • 脳・認知機能
    短期的に集中力や疲労感が改善する報告あり(R)。ただし3年以上の大規模試験(COSMOS)では認知症予防効果は見られていない。「仕事前に高フラバノールココアを飲むと頭が冴えるかも」くらいが現実的かも。

  • 運動パフォーマンス
    若い男性にダークチョコを2週間食べさせたら自転車のパフォーマンスが17%向上…なんて報告もある(R)。ただし規模が小さく、再現性は未知数。

  • 気分・ストレス
    高カカオチョコで「ネガティブ気分が軽減」「唾液コルチゾール減少」といったデータあり(R)。ただし結果はバラバラ。腸内細菌の変化が関与しているかもしれない。

  • 美容効果
    小ジワの深さが0.01mm改善、肌の水分量アップなどの報告がある(R)。数字は小さいけど「食べるスキンケア」としては悪くない……かも。

 

ということで、ここらへんのメリットは割と良い感じですんで、まだまだデータの積み重ねが足りないとは言いつつも、やはりココア製品は摂取する価値ありと言えそうっすね。