P機はやれない、CR機が恋しい……
 そんなことを言ってた時代もありましたが、いまやP機がCR機の性能を上回ってるんじゃないか? なんてことも思えるくらいの時代になってきましたな。
 高継続率に出玉スピード、そして遊タイムの搭載。
 もちろん2400発の出玉が恋しくなったりはしますけども、夢のある台がどんどん出てきてくれてワクワクしますな。
 
 業界では、「P牙狼 月虹ノ旅人」のスペックがスゴいというウワサで持ち切りであります。
 
 ミドル1種2種で突入50%、継続率は81%でオール1500発。
 初代牙狼を彷彿とさせる出玉力を備え、そして出玉スピードは初代牙狼を大きく上回る。
 サンセイお得意の10カウントチャージならぬ3カウントチャージで、源さん韋駄天を意識した3.2.1で大当たりからの1500発。
 
 これを聞くだけで、現行のどの機種よりも爆発力とドル箱を積む速さってのが想像できます。
 
 次郎も初代牙狼をよく打ってた世代なので、牙狼がどんだけスゴかったのかっていうのは十分承知しとります。
 ただね、思い出を美化してる人も多いんじゃないかなって思うんですわ。
 
 次郎はヒキが弱かったこともあって、魔戒チャンスに入っても5連とか7連くらいで終わることが多かったですわ。2連目にレギュレイスとか魔界竜とか出てきて絶望したりとかね。
 しかも、初代ってアタッカーが下にあって、出玉もかなり削られていることが多かった。16ラウンド取り切っても1600~1700発なんてことも普通だった気がします。
 アタッカーになかなか入らないモンだから、ラウンド消化スピードも遅くって、画面が止まったまま「どうなるのどうなるの、お助け来い、来い!」なんて願ってたっけ。
 
 魔戒チャンスも、キュインキュイン! でV入賞する気持ちよさは最高でしたが、玉増やしする人がいたこともあって、なかなかベロが拾ってくれなかったりとか、出玉スピードの点で言えば今のP機と比べるとたいしたことなかったんじゃないかなーって思います。
 
 それでも、82%継続のオール16ラウンドってのは大きくて、7連もしちゃえばすぐに万発ですからね。
 10連以上なんて珍しくなくて、無限に夢の詰まった魔戒チャンスに夢を見て、金シャンタイトルGAROに胸を躍らせ、いざ当ててみて大魔獣陣に絶望する。そんな20代を送ってた気がします。
 
 その後1種2種に規制が入り、牙狼は姿を変えロングSTとなってもパチンカーに爆発の夢を見させてくれていましたが、いつの日か「また牙狼か…」とため息をつかれる存在に成り下がってしまいました。
 
 真牙狼はなかなか良かったものの、初当たり単発の50回転時短が打ち気を削いでいたり、他にも優秀な高継続台があったせいもあって、牙狼らしい存在感ってのはなかったように思います。
 
 しかし、今回の牙狼は型式名も「牙狼MAXX」と攻めていることから、本気度が伺えますよね。ちなみにこれ、マックスじゃなくてエムエーダブルエックスと読みます。マックスって言っちゃうと射幸性うんぬんで文句を言われるからとかなんとか。
 
 それでもこの名前にしたってこと、演出も初代を踏襲した流れにしているという話ですし、サンセイが牙狼を復活させようとしている感がひしひしと伝わってきて、あの頃の記憶を呼び起こしてくれますな。
 
 個人的には、頭上に出るフェイスも、牙狼剣ギミックもいりません。3つ並びゲートの安心感、お助け登場の喜び、そして危機回避。シャキーンの扇型エンブレムだけで十分なんですわ。
 また牙狼で夢を見させてください。お願いします。
 
 
 
■次郎の色んな意味で注目の一台
・京楽「P GANTZ極」
 
 平均出玉で言えばこの牙狼を上回るほどの出玉力を持っているとか。
 小当たりラッシュの出玉規則が緩和されたこともあって、小当たりラッシュ機唯一のヒット機であるGANTZの本気が見られるかも。
 
 
 では、今週はこの辺で。
 また来週お会いしましょう。