「もっと業界の裏話を聞きたい!」と言ってくれる方もわりといらっしゃって、ありがたいと思う反面、「話したいけど話せないことが山盛りなんだよー!」とボヤきたい次郎なのですが、お話できること……かどうかはわかりませんが、話していこうかなと。
まず、メーカーでもっとも厳しいメーカーはどこかと言われたら……皆さんはどこだと思いますかね?
次郎はS社と答えます。いやー、この業界S社が多くて助かりますね、このイニシャル制。
今でこそコンプライアンス重視の社会、落ち着いてきたと言えますが、台が稼働しなければ反省文の提出、反省文の内容が悪ければ即刻クビなんてこともあったとか。
明日から来なくていいよ、なんてのは都市伝説かと思ってましたが、本当にあったみたいですね。体育会系のノリ。
ようは、開発者も命がけで台を作っているってことですね。もちろん、そうでないメーカーもあるわけですが。
記憶に新しいところだと、ユニバーサルの開発陣が「SLOT魔法少女まどか☆マギカ2」を販売するにあたって、神田明神にヒット祈願の絵馬を掲げていたことは有名ですね。
これは前述のウワサとは違う話ですが、なんだかとってもいい話ですよね。
2年以上かけて開発をするわけですから、台に愛着がわかないわけがありませんし、我が子のように市場での動向は気になるわけです。このあたりは、打ち手にはなかなか伝わらない部分かもしれません。
ちなみに、開発部と営業部ってのはきっぱりと分かれているところが多くて、意外と仲が悪かったりします。
開発からすれば、営業が売らないから設置台数が少ない! という言い分だし、営業からすれば面白い台を作らないから営業文句がない! という言い分だったり。
ほとんどの営業部は開発には携わらないわけで、機械が出来上がってからようやく打つ、というスタイルなんですよね。営業が謳い文句としてホールに売り込みできるように、「この台は辛いですよ」とか、「潜伏があるから抜けますよ」っていう部分も入れておかなければいけない。
開発からすると、お客さんが楽しく打ってくれるのが一番なのに、勝ちづらく作らなければいけない……というのも難しいジレンマみたいです。
さて、次の裏話ですが、パチンコ業界の将来的なお話を少し。
今後の規制が入るにあたり、ミドルタイプがなくなるんじゃないか、というお話は以前させてもらったような気がしなくもないのですが、もっと大きな括りで言うと、4円ぱちんこ・20円スロットの存在もなくなる可能性もあるんじゃないかと。
規制内での出玉をいくら限界まで攻めようが、スペックは当然今より辛くなります。
にも関わらず、お店側が今と変わらない釘だったり、設定だったり、そういった使い方をするので、お客さんの負けはどんどん増えていきます。この悪いループは止められそうにありません。
その中で射幸性を下げるとなると、低貸にシフトしていくのが一番の近道なのかな、ということです。
お店も利益が減るので淘汰されるでしょう。そうなれば、メーカーも淘汰されていくでしょう。供給過多な現状、そうなるしか未来はないんじゃないかと思います。
4円が3円になるのか、20円が15円になるのか、そこらへんはわかりませんが、その中でも楽しい機械が出てきてくれれば、未来がどうなれ次郎は相も変わらず楽しんでいくつもりですけどね。
そんな将来も、考えられなくはない業界の現状であります。
というわけで今週はこの辺で。
それではまた来週お会いしましょう。
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