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一体これはどこに向かっているのか

藤子・F・不二雄大全集未収録の作品(仮)

2019/01/27 19:47 投稿

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  • 漫画
  • 藤子関連
  • 藤子・F・不二雄
  • 作品概説
  • 藤子不二雄Ⓐ
  • オバケのQ太郎
  • ドラえもん

はじめに
藤子・F・不二雄大全集は藤子F先生が生涯執筆した作品をほぼ網羅した書籍ですが、少ないながらもいくつか収録されていない作品があります。
今回、そんな未収録の作品の中から、いくつか自分が目を通したものを適当に紹介していこうといった記事です。解説も作品の選定も(『名犬タンタン』や『宝島(マンガニカの)』とか入っていなかったり)かなりガバガバですがお許しください。

(収録漏れをどうこう言うつもりではなく、あくまで「こんなのもあるよ」的な紹介記事です。また自分のチェック漏れで、全集や全集特典の類いに収録されているものがあるかもしれないことを先に断っておきます。)
あとネタバレ注意。そのほか人名等は基本的に敬称略。



おそ松・オバQのクイズ絵はがき
初出:週刊少年サンデー 1965年8月1日夏休み増刊号(カット)

『おそ松くん』と『オバケのQ太郎』のそれぞれ4枚セットの付録絵はがき。
「クイズ」と入っているように、はがきの絵が別ページにあるクロスワードクイズのヒントになっていて、解いた答えをこのはがきに書いて応募すると、抽選で豪華賞品が当たる!…といったもの。③の絵はがきは4コマ漫画になっています。
あとすごくどうでもいいツッコミとしては、主人公が犬嫌いなのに目玉賞品が柴犬という…(しかも本人が上機嫌で散歩させている挿絵付き)
確認できた限りでは、次の年の1966年夏休み増刊号でも同様の企画が行われています。
Neo Utopia Vol.51 裏表紙にカラーで再録あり。


オバQの軟着陸
初出:朝日新聞(夕刊) 1966年2月4日付(1コマカット)

ソ連の月ロケット「月9号」軟着陸のニュースに関連して、朝日新聞で掲載された『この月に手が届いた』という記事に寄せられたイラスト。他にも星新一(小説家)、村山定男(国立天文博物館 天文主任)、原田光夫(日本宇宙協会会長)、真野毅(国際空法協会日本委員 元最高判事)も文章を寄稿。(※いずれも当時)
内容はいわゆる時事ネタに被せた風刺画的なもので、ボーイズライフで掲載されていた『オバQのオトボケ戯評』と似ています。



オバQの郵便屋さん
初出:郵政 1966年7月 臨時増刊 若い郵政(絵と文 全1頁)

一日郵便屋さんになったQちゃんの様子を描く短い絵物語風の作品。アニメ第1作主題歌の歌詞がセルフパロディ的に使われてるのも面白いところでしょうか。
また同時期に発行された郵政 1966年7月夏季増大号にも、『手紙と人生』のコーナーに「かけ橋」という題の寄稿をしています。こちらも絵と文の構成なものの、内容は子供達から来るファンレターに関する藤子先生のエッセイ。
Neo Utopia Vol.52 「NUライブラリー・ナウ! 第8回」に紹介あり。


藤子不二雄ヘン集 世界めい作全集
初出:少年ブック 1966年9月号(全15頁 各話2頁 )

名作童話をパロディ化した7編(7巻)からなる短編作品群で、うち「ガリバー旅行記」「アラビアン・ナイト」「ロビンソン漂流記」の3作が藤本先生の筆です。
特に「ガリバー旅行記」については、後の『超兵器ガ壱號』のオチが先行して使われていて、なかなか興味深いです。そのほか「アラビアン・ナイト」にはどこかQちゃんと正ちゃんっぽいランプの精とアラジンが登場、「宇宙戦争」には本物のQちゃん(とウ○トラマン)もちょろっと登場します。
         
何度か再録されたことがあり、自分が確認できたなかでは以下の再録歴があります。

  • COM 1968年1月号(『マンガニカ(第5回)』で「白鯨」を引用)
  • 別冊少年キング 1970年4月号(『藤子ギャグフェスティバル』として『マンガ株式会社』と一緒に再録。表紙・総扉用に新規描き下ろしとタイトルロゴの改変有)
  • マンガ奇想天外 No.5 1981 MARCH(初出誌複写)
  • 藤子不二雄ファンクラブQ 付録Vol.2(現物未確認、マンガ奇想天外の複写?)

そのほか、『タカモリが走る』に劇中作として「ヘン訳 世界メイ作漫画」の題で、安孫子先生のパートのみ再録されているらしいものの未確認。


週刊パーマン(第1号)
初出:週刊少年サンデー 1967年5月14日(20)号(全9頁)

リストに載ってなかったり作画も大体が他者のものですが、「え 藤子不二雄」の表記と一部は実際に藤子先生の筆っぽいので扱います。
内容は企画ページ的なもので、藤子両先生の頭の中(趣味趣向)を覗く「パーマン大探検」、バードマンが潜む基地を図解した「パーマン本部基地」、タイトルそのまま「Qちゃん パーマンになる!!」、パーマン達の珍ニュースを集めた「パーマンタイムズ」の4部構成。
特に「Qちゃん パーマンになる!!」はQちゃんがパーマンになるものの、カバオとサブに正体をバラしたため頭がパーになってしまう(しかも突然)という衝撃の漫画。
ちなみにこのページの柱には「パーマンのひみつをもらすと、パーになっちゃうんだよ、Qちゃん!! こんどからは、気をつけてね!!」という一文が添えられています。もう手遅れなのでは…。

←一応この辺りの作画に関しては藤子先生によるものと思われます。


8㍉で時代劇をとるぞ!!
初出:週刊少年サンデー 1968年1月1日(1)号(全1頁)

『お正月特別プレゼント 1968年まんが家の頭』という企画より。1968年当時の藤子両氏のプロフィールと夢、そして藤子両氏が出会うまでの生い立ちが軽く描かれています。


およびでナイ子
初出:美しい十代 1968年1月号(全2頁)

ガン子似の少女ナイ子が様々な人物に対して、ちょっとブラックだったり皮肉的なイタズラを仕掛けていく様子を描いた全6編の1コマ漫画。
また同年3月号では安孫子先生による『忍者くの一子』という作品も掲載されています。
Neo Utopia Vol.38 裏表紙にカラーで再録あり。


殺し屋のお正月
初出:週刊少年サンデー 1970年1月11日(3)号(全2頁)

『ゲバゲバ大正月』という競作企画のなかの一編。
殺し屋の親分と正月の年賀に来た子分との生死を掛けた攻防を描く。正月の挨拶が、何故か殺るか殺られるか殺し合いに発展してしまうという不条理なギャグ短編。
Neo Utopia Vol.54 裏表紙にカラーで再録あり。



まん博・童話パビリオン&第2会場 藤子不二雄館
初出:別冊マーガレット 1970年4月号(変型2頁×2)


『'70まんが大博覧会』という競作企画のなかの一編。
国内外の名作童話をパロディ化した漫景形式の「まん博・童話パビリオン」と、怪しいレストランに迷い込んだ少女を描いたミニ漫画ほか2編「第2会場 藤子不二雄館」の二部構成。後者のミニ漫画は人喰い人種などのカニバリズムネタが登場します。
Neo Utopia Vol.51 「NUライブラリー・ナウ! 第7回」に紹介あり。


天国と地獄
初出:週刊ぼくらマガジン 1970年8月11日(33)号(全2頁)

『異色ギャグ三人衆! 天国と地獄』という永井豪、桑田次郎との競作企画のなかの一編。
(「三人衆…?」と思ったものの、安孫子先生はノータッチっぽいので、まあ…。)
高速で漫画が描けるようになる「はやがきインク」を手に入れた売れっ子漫画家(天国)と売れない漫画家(地獄)の顛末を描く。
ついでに書いておくと、永井豪は「女湯にまぎれこんだ男(天国)」と「男湯にまぎれこんだ女(地獄)」、桑田次郎はタクシーに撥ねられて死に天国に行くも、寝てたため地獄(現世?)に落とされた睡眠不足の漫画家(おそらく桑田自身)の漫画を描いています。


事前運動
初出:東奥日報 1972年1月1日付(カット)

『まんがスター7』という競作企画のなかの一編、『新オバケのQ太郎』の面々が登場。
将来代議士に立候補するからと、みんなにガムを配る木佐くんの1コマ漫画。
この競作企画は風刺がテーマらしく、他にはちばてつやが札幌五輪のスケートリンクで釣りをしようとする国松を、赤塚不二夫は核家族化するバカボン一家を、川崎のぼるは「黒い霧(賄賂)」を使って消える大リーグボール2号を、谷岡ヤスジは沖縄に上陸して戦闘機を追い返すムジ鳥、ジョージ秋山はチリ紙交換ならぬドル紙交換をする風太郎、水木しげるは地上が”公害都市”として地獄の管轄になったと鬼太郎に報告する鬼のイラストをそれぞれ寄稿しています。
この企画の中だとこれが一番衝撃的な気がする…(「黒い霧事件」が元ネタの模様)
Neo Utopia Vol.54 ReMIXにも再録あり。


オバQ縁日横丁
初出:中日新聞 1975年1月1日付(カット)

『マンガ昭和50年まつり』という競作企画のなかの一編。
お祭りを舞台に、当時の藤子両氏のキャラクターがほぼ総出演の愉快な漫景。フータくんや変太夫なんかがいるのもポイントが高いです。
こちらはお祭りがテーマ。田河水泡は「のらくろ演奏会」、園山俊二は「不況おみこし」、萩原賢次は「戦後意外史行列」といった作品を寄稿しています。
Neo Utopia Vol.54 ReMIXにも縮刷で一応再録あり。


のらくろよ永遠に
初出:丸 1984年9月号(全4頁)

合作という扱いですが藤本先生はドラえもん、パーマンといった一部キャラクターの作画を担当しているのみで、漫画自体は安孫子先生が執筆しています。
内容は藤子両氏が『のらくろ上等兵』と『新寶島』に出会ったときの衝撃と、1981年に行われた”のらくろ50年完結を祝う会”の回想。『まんが道』を若干彷彿とさせます。


ゴンスケ
初出:東京タイムズ&北海道新聞 1970年9月06日付~9月27日付
(毎週日曜掲載 1話1頁 全4回)

分類的には安孫子先生の作品なもののついでに紹介。F作品の迷脇役であるゴンスケを主役に据えた連載漫画(…といっても1話1ページで全4回しかないのですごく短い)
内容は掲載当時直近の時事ネタを漫画にしたもので、大阪万博(①万国博の巻)、公害(②公害の巻)、藤圭子の『命預けます』(③歌手志望の巻)、ドッキリカメラ(④ガールフレンドの巻)といったネタが扱われています。
ある程度当時の時事を分かっていると楽しめる作品です。

そのコーガイとかいうやつ、ぶんなぐってやりたい!



最後に
今回、主に60年代後半から70年代くらいものを確認しましたが、大体はどの巻に収録するか困りそうな短い短編・漫景・カットのようなもの、あとは安孫子先生など他者の描いてる割合がそこそこ高めの作品がほとんどいった感じがしました。また全集刊行後(もしくは刊行中)に発見されたものもあるようで、いずれも未収録にはそれなりの理由がありそうです。

というわけで読んでみて、そこそこ面白かったものを選んでいくつか紹介してみました。
今後、何らかの単行本や、F全集の補巻やA全集のようなものに収録されたら良いですね。
今のとこ、そういったものが出そうな気配はほぼないけど!


参考文献
・米沢嘉博(2014)『藤子不二雄論』河出文庫
・藤子不二雄ファンサークル ネオ・ユートピア(1986-)『藤子不二雄ファンサークルマガジン Neo Utopia』
そのほかネット上の情報など


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