日韓問題(初心者向け)

あいちトリエンナーレと表現の自由

2019/08/08 00:14 投稿

コメント:113

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  • 津田大介

さて、本日は一連の騒動に関連し、展示物とイベント開催の是非ばかりが注目され、誰も触れていない問題について手短に書きます。

初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。

ブロマガ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由

注意
・このブロマガは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています

・当ブロマガのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです

・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらど
う思うか」という客観性を常に持ちましょう

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください


※一部を除き、引用記事が日本語の場合には文中にリンク用アドレスとタイトルのみ表記、韓国語のものやリンク切れで参照不能な記事のみ文末にまとめて本文を引用します。
※本文中のリンクは引用の元記事、或いはインターネットアーカイブやウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。


1:あいちトリエンナーレを巡る不可解


まずはこちらの記事から

表現の不自由展、中止に実行委が抗議「戦後最大の検閲」
朝日新聞 2019年8月3日
https://www.asahi.com/articles/ASM837HV0M83OIPE034.html

 愛知県内で開かれている国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で、3日、企画展「表現の不自由展・その後」の中止が発表された。企画展の実行委員会メンバーが3日に発表した抗議文は以下の通り。
「表現の不自由展・その後」の一方的中止に抗議する

 あいちトリエンナーレ2019実行委員会会長の大村秀章知事と津田大介芸術監督が、「表現の不自由展・その後」を本日8月3日で展示中止と発表したことに対して、私たち「表現の不自由展・その後」実行委員会一同は強く反対し、抗議します。

 本展は、ジャーナリストである津田大介芸術監督が2015年に私たちが開催した「表現の不自由展」を見て、あいちトリエンナーレ2019でぜひ「その後」したいという意欲的な呼びかけに共感し、企画・キュレーションを担ってきました。

 今回、電話などでの攻撃やハラスメントがあり、トリエンナーレ事務局が苦悩されたことに、私たちも心を痛め、ともに打開策を模索してきました。しかし、開始からわずか3日で中止するとは到底信じられません。16組の参加作家のみなさん、そして企画趣旨に理解を示してくださる観客のみなさんに対する責任を、どのように考えての判断なのでしょうか。

 今回の中止決定は、私たちに向けて一方的に通告されたものです。疑義があれば誠実に協議して解決を図るという契約書の趣旨にも反する行為です。

 何より、圧力によって人々の目の前から消された表現を集めて現代日本の表現の不自由状況を考えるという企画を、その主催者が自ら弾圧するということは、歴史的暴挙と言わざるを得ません。戦後日本最大の検閲事件となるでしょう。

 私たちは、あくまで本展を会期末まで継続することを強く希望します。一方的な中止決定に対しては、法的対抗手段も検討していることを申し添えます。

 2019年8月3日

「表現の不自由展・その後」実行委員会

 アライ=ヒロユキ、岩崎貞明、岡本有佳、小倉利丸、永田浩三


一連の「あいちトリエンナーレ」での展示物の問題に関連し、このイベントが実質的に取り消された件に関して、「圧力があった」として抗議している記事なのですが、そもそも中止になったのは「脅迫電話があったから」であり、脅迫に対してちゃんと被害届が出ているのにななぜ「圧力で中止」という話になっているのかなど、いろいろと突っ込み所があります。


そしてそのうえで、なぜか圧力で中止という前提で様々な団体が抗議声明を発表しています。


展示中止でマスコミ労組が声明 共同通信 2019/8/4

SHAME ON #JAPAN オランダ放送協会 2019年8月3日

「あいちトリエンナーレ2019」に展示されている「平和の少女像」に関連して 日本共産党愛知県委員会 2019年8月3日

日本漫画家協会、「表現の不自由展」中止めぐり声明 表現の自由から「手を離すわけにはいかない」 BIGLOBEニュース 2019年8月6日

「展示再開を」と声明=「表現の不自由展」中止で-出版協 時事通信 2019年08月07日


要するに、脅迫がありイベントが中止となり、その中止の決定をしたのはイベント主催者であるにも関わらず、様々な団体が「圧力があって中止した」という前提で抗議声明を発表する、もはや何が何だかわからない状態であり、突っ込みどころしかありません。


「表現の不自由展」への脅迫ファクス、愛知県が被害届 朝日新聞 2019年8月6日


問題の所在がどこにあるのか、なぜ中止されたのか、それが「行方不明」としか言いようのない状態なのです。


ただし、今回の本題はここではありません、そもそもここでは開催の有無自体を問題にしません。
ただ気になったので最初に書いただけです。


2:「表現の自由」はどこまで保証されるのか


では何を問題にするかといえば、そもそも「表現の自由」とはどの範囲まで保証されるのかという問題です。
ただし、これも世間で言われているように「慰安婦像以外がむしろ問題」といったことではなく、ここでは慰安婦像とそれを取り巻く問題について、誰も言及していないので言及していきます。


まず最初に、過去に何度も言及しているためここではざっと解説するだけにしますが、そもそも現在日韓の間で問題になっている慰安婦問題とは、日韓双方で慰安婦の定義が異なっており、それを認める認めないという問題であることです。


関連記事・動画
慰安婦像問題の原因と日本のマスコミの不可解


youtube版
https://youtu.be/095qK7m6P0Y


過去記事や動画で詳しく解説していますが、韓国側は慰安婦の定義を「軍や政府の命令で、軍人や官憲の行った直接的な奴隷狩り」として、その法的責任を認めるよう日本政府に要求しており、だからこそ日本の態度に納得していないという背景があります。


しかし、これを客観的に証明する資料は一切存在しないうえに、韓国側は「慰安婦の証言がある」という事と、以下のような資料の提示をしていますが、そもそもこれら資料には一切の客観性がありません。


[コラム]「慰安婦」強制連行と強制性 ハンギョレ新聞 2017-07-07


また慰安婦の証言に至っては証言するたびに内容が変わり一貫性すらないため、中央大学の吉見義明教授なども「軍や国の命令により軍人や官憲の行った組織的奴隷狩り」の存在は否定しています。


こうした「問題の根本的原因」が解決されないまま、その原因すら伝えず韓国側の言い分をそのまま「表現」しているのが今回のイベントとなります。


そして重要なのはここからです。
慰安婦問題における日韓の対立点は上記のように「慰安婦の定義」にあり、韓国側が「客観的に証明できていないことの法的責任を日本に認めるよう要求している」からこそ、現在対立しているわけですが、実は韓国内にもこの韓国側の態度に異論を持つ人々が存在します。


例えばソウル大学の安秉直名誉教授や同じくソウル大学の李栄薫名誉教授、世宗大学の朴裕河教授などで、この人たちも「奴隷狩りなどなかった」と主張しています。


しかし、これを韓国内で主張した結果、この人たちがどうなったかといえば、安秉直は脅迫を受け主張を事実上撤回、李栄薫教授は恫喝と暴行を受けた挙句、慰安婦の前で土下座を強要され、朴裕河教授は「慰安婦の名誉棄損」の罪で起訴され有罪判決を受けました。


「慰安婦発言で物議」 李栄薫教授がナヌムの家を謝罪訪問 朝鮮日報 2004/09/06

【コラム】無知な「ネット世論」を恐れる朴裕河教授擁護派たち 朝鮮日報 2017/08/13 (1/2ページ) (2/2ページ


つまり、この韓国側の慰安婦の定義は、暴力と恫喝と政府による弾圧によって、韓国内のマイノリティーの意見を封じることで成り立っている主張という事になるわけです。


これだけでも大問題なのですが、まだ問題があります。
それは慰安婦合意に関連した問題です。


現在韓国では2015年末の日韓慰安婦合意を一方的に反故にし、この時設立された「和解癒し財団」を解散に追い込んでしまっているわけですが、これはただ「反故にした」というだけではなく、以下のような問題を引き起こしています。


「慰安婦問題、事実上放置…支援金、慰安婦など15人に行き渡らず」 中央日報 2019年06月10日

スマートフォン版
https://s.japanese.joins.com/article/j_article.php?aid=254250


実は韓国政府が慰安婦と認定した人物のうち、慰安婦認定者36人と死亡者71人の遺族が、日本政府が提供した資金を和解・支援金として受け取ることに同意していたわけですが、韓国政府が強引に「和解癒し財団」を解散に追い込んだ結果、慰安婦2人と遺族13人に支援金が支払われない状態になったそうです。


またこれに関連し、和解癒し財団の金兌玄理事長は脅迫や物理的な嫌がらせを何度も受けており、実際にこんな被害にあっています。


慰安婦財団の金兌玄理事長にカプサイシンテロ 中央日報 2016年07月28日

スマートフォン版
https://s.japanese.joins.com/article/j_article.php?aid=218799


さらには、以下の文春の記事によると


慰安婦財団解散 「最終的かつ不可逆的な解決」を踏みにじった韓国政府の「不実」 週刊文春 2019/07/08 (1/3ページ) (2/3ページ) (3/3ページ


正義記憶連帯(旧挺対協)のメンバーが嘘交じりの扇動で、和解金の受け取りを拒否するよう、慰安婦や遺族に対し妨害活動を行っていたようなのです。
また和解癒し財団の金兌玄理事長に至っては、本人が襲撃を受けただけではなく、家族まで脅迫を受けていたそうなのです。


結果、韓国政府が認定した慰安婦と遺族の7割がこの合意に賛同し、和解金を受け取ることに同意していたにも関わらず、その声が韓国内で無視され現在に至るわけです。
韓国政府は慰安婦合意を「慰安婦の意見が反映されていない」と主張していますが、実態は韓国政府こそ「慰安婦の意見を反映していない」のです。


このことから、韓国における現在の慰安婦問題とは、暴力と恫喝と司法からの圧力により、社社会的マイノリティーの意見を弾圧することで成立していることになります。


3:表現の自由が成立しない


ここで重要となるのが、この「あいちトリエンナーレ」の慰安婦像は、現在の韓国政府と韓国の「多数派世論」が賛同する形で成立していることです。


韓国政府「日本の少女像展示中止は極めて遺憾…正常化を望む」 中央日報 2019年08月05日

スマートフォン版


記事では、韓国の文化体育観光部のキム・ジンゴン報道官が政府の公式見解として、「愛知県で我々の『平和の少女像』展示を中止した残念な状況が生じている、極めて遺憾」と発言していることからもそれは確実です。


ここで問題が生じます。
このイベントにおいて、いくら芸術とはいえ、韓国内で政治的な弾圧が行われることで成立する、しかも客観的に証明できない主張を、その問題を両論併記せずに「表現」することは、果たして表現の自由なのでしょうか。


また、慰安婦合意に賛同する慰安婦7割の意見を無視して財団を解散に追い込んだ韓国政府が賛同していることも大問題です。
韓国政府が慰安婦問題の解決を妨害したも同然だからです。


これは、「他者の権利や言論・思想信条の自由を侵害することで成り立つ表現の自由は成立するのか」という問題なのです。


これはあくまで私見ではありますが、暴力や恫喝により他者の権利や自由を侵害して成り立つ「自由」や「権利」など存在し得ず、そもそもこのイベント自体が「表現の自由を名乗る資格がない」これが私の考えです。


また、他者の権利や自由を侵害することで成り立つ表現を芸術といって肯定すること自体、現在韓国で行われている言論の自由の侵害と弾圧の片棒を担ぐに等しい行為であると私は考えます。


そしてまた、この件で「中止は表現の自由の侵害である」と訴えた団体も、「知らなかった」では済まされず、間接的にこの韓国内での弾圧に加担していることになるのです。


無責任に問題を煽る人々は、この「責任」をどうとるつもりなのでしょうか。


もう一度書きますが、この件は「知らなかった」では済まされません。


慰安婦像をめぐるこうした一連の思想信条や個人の権利を侵害する問題が存在することをイベントで明示していれば、本来なんの問題なかったのですが。

2019年8月8日23時22分修正
「表現の自由」をコンセプトとするならば、最低限慰安婦像をめぐるこうした一連の言論の自由や個人の権利を侵害する問題が存在することを、イベントで明示するべきでしょう。


2019年8月9日21時30分追記
コメントでもご指摘のように、「他者の表現の自由を侵害する行為に表現の自由があるか」という問題は、「表現の自由は誰にでも存在する」という前提がある以上、認める認めないを「誰が判断するのか」という問題があるため、非常に難しい問題です。

そのため、「暴力や恫喝により他者の言論の自由を奪う前提で成り立つ表現の自由」にその権利があるかどうかという問題に対し、「成立しない」という意見は断定できない部分があります。


ただし、このイベントに賛同、あるいは中止に抗議声明を行った人々は、「韓国の行っている暴力や恫喝を伴う言論の自由への侵害」に直接的、間接的に協力しているという事実にかわりはありません。



8月の更新予定について
8月のスケジュールなのですが、「暇つぶしのどうぞ」のほうは8月12日をお休みし19日再開、日韓問題(初心者向け)のほうは、14日をお休みし21日再開、動画は17日をお休みし24日再開となります。



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コメント

b_hunter
No.122 (2019/08/17 01:32)


誰も読んでくれないかもしれませんが、せっかくあいちトリエンナーレに自ら行ったので感想を書きます。

■展示会の特徴

基本的に「意味が無いもの」を展示するのがこの展示会の特徴です。

現代アートというと、マルセル・デュシャンの「泉」が有名です。
市販の便器をそこにおいて、タイトルを「泉」とするだけの作品です。
これの亜流が展示されまくっているのが、この「あいちトリエンナーレ」という展示会です。

展示されているものは、

「手足を縛って楽器を演奏する映像」
「グーグル翻訳の機能説明を字幕で流し、その裏で全く無関係な料理シーンを流す映像」
「自分の部屋を撮影してタイトルだけ特別な意味のものをつけた写真」

みたいなものばかりでした。

県民の税金を10億円以上使ってこんなことをやるのが、県政の在り方として正しいかどうかは愛知県民さんに委ねたいですね(私は県民じゃないので何とも言いませんが


■「表現の不自由展 ... 全文表示
Mackey4444
No.123 (2019/08/19 20:01)
>>122
気になっててたまに見てます。笑
訳の分からないアートと、政治的要素のあるのが多かったってことですかね。貴重な報告ありがとうございます。
b_hunter
No.124 (2019/08/20 01:17)
>>123
読んでくれてありがとうございます。

>訳の分からないアートと、政治的要素のあるのが多かった

私の書き方が悪くて伝わらなかったっぽいので補足です。

9割以上が訳が分からない系アートです。強烈な政治臭がする展示は、中止となった例のやつと、それが中止になることになって勝手に辞退した2つだけです。一部LGBTの人権主張っぽいのも有りましたが、特にそこまで政治臭は強くなかったです。

私が言いたかったのは、政治系って展示会全体で見るとごくわずかな勢力だったということでした。
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