このところ低PBR銘柄なら何でも良いという潮流がありましたが、そうした潮流が先週はやや一服したように思える相場展開が見られました。
主力株の一角も含めピーク感が出る中で、何でもかんでも低PBRだから物色されるという潮流に反省気運が出たということですが、東証の低PBR是正要請に企業側の対応が本当になされているのかが問われているものと推察されます。
投資家は投資対象となりそうなテーマとして今回はまず機械的に低PBR銘柄をピックアップして一定のポートフォリオを構築して取り組まれたものと推察されますが、余り企業の中身が良くない銘柄など一定水準まで株価が上昇した段階で売ろうと考えるでしょう。
なぜこの会社はこんなに低PBRで評価されているのかが問われている中で企業からの是正の具体的施策が打ち出されない銘柄には疑問が出てきて当然です。経営者は単に単年度の業績を上げれば良いというだけでなく、中長期な業績の拡大に向けた施策と株価の上昇、企業価値向上に向けた様々な施策を積極的に打ち出していく必要があります。
あのトヨタでさえ、PBR1倍を割れていた時期がありましたが、その是正のために若い新社長の抜擢、自己株買いや株式分割などのほかEV対応策など様々な施策を打ち出し、ようやく高い評価が得られるに至った訳です。日本最大の時価総額企業、日本最大の業績を上げてきた上場企業がここまでやってようやくPBR1倍超えを果たしたのですから、これに続く企業がもっと出て来ないとならない訳ですが、現実にはなって来ない。
取り敢えず0.5倍以下の銘柄を選んで投資して10%程度の成果が出ても、企業努力が見出せないのであれば売ろうということになります。
ここは企業にとっては踏ん張りどころ。もっともっと低PBR是正に向けた施策を打ち出していくしかありません。あちこちで奮起した企業から前向きなメッセージが打ち出されると低迷状態が続く個別低PBR銘柄の株価の上昇傾向に繋がると期待されます。
[参考 奮起を期待したい低PBRスタンダード5銘柄]
1.アオイ電子6832
2.光村印刷7916
3.東京ソワール8040
4.カナレ電気5819
5.日本山村硝子5210
(炎)
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