今年のIPO市場には11月28日の霞が関キャピタルまで71銘柄が登場する予定ですが、全体相場の波乱の中で11月のIPO銘柄は2銘柄に留まってしまいました。
12月は例年なら20銘柄程度がIPOすることになりますが、実際には果たしてどの程度になるでしょうか。
株式指数の中でも多くのIPO銘柄が関係するマザーズ市場の指数は1月の高値から4割もの下落を演じている中ですので、致し方ないところではありますが、おまけに今年は携帯キャリア会社、ソフトバンクの再上場が予定されており、市場の関心がそこに集中している状況が見られます。
さて、2018年10月までの69のIPO銘柄の中には公開価格に対して初値が10倍にもなったAI関連のHEROZ(4382・M)のほか、4倍以上になったテクノロジー系のジェイテック(3446・M)、RPAホールディングス(6572・M)、アジャイルメディアネットワーク(6573・M)、ビープラッツ(4381・M)など公開株数が比較的少なく需給面とテーマ性で一気に人気化したマザーズ銘柄が見出せます。
これら異常人気を集めた5銘柄の株価も上場直後についた株価に対して調整を余儀なくされているのが現状のようです。
例えば、4月20日IPOのHEROZはIPO後の高値49650円から10月30日の安値13800円まで72%調整。2月28日IPOのジェイテックもIPO後の高値13490円から8月16日の安値3725円へと、これも72%の調整が見られました。
これに対して定型業務のロボット化を推進するRPAホールディングスは上場後も初値14280円から高値19990円まで上昇。その後7月末の安値11000円まで売られましたが、好業績を背景にその後の株価は堅調なようです。
アジャイルについては公開価格の5倍以上で初値がつき、その後10%近い上昇を見せましたがその後、調整が続き3分割実施前の8月21日には1850円(3分割逆算)の安値をつけています。これは高値から67%調整した水準です。
ビジネス内容が継続従量課金向けプラットフォームを展開するビープラッツは初値が公開価格の4.5倍となりましたが、その後一旦4月17日の安値5090円まで調整しましたが、6月20日には高値13300円まで買われるなど人気化。その後もマザーズ銘柄特有の大きな変動が続いています。
IPO時に公開価格の4倍以上で初値がついたこれらの銘柄は年前半にIPOした銘柄ですが、全体相場が調整する中ではさすがに年後半においてはそうした人気銘柄は出ていないようです。
「山高ければ谷深し」と言うべき株価推移ではありますが、多くの投資家が選好しやすいテーマに沿った銘柄は折に触れて人気化する要素があり今後も注目の的と言えそうです。
(炎)
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