岡田斗司夫プレミアムブロマガ

岡田斗司夫プレミアムブロマガ「次世代の映像産業から生まれるヒット作品は、どんなものになる?」

2019/06/12 07:00 投稿

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岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2019/06/12

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2019/05/26配信「【Q&A】海外のキャッシュレス事情について、ディズニーファンの嫁の話 などなど」の内容をご紹介します。
岡田斗司夫ゼミ・プレミアムでは、毎週火曜は夜8時から「アニメ・マンガ夜話」生放送+講義動画を配信します。毎週日曜は夜8時から「岡田斗司夫ゼミ」を生放送。ゼミ後の放課後雑談は「岡田斗司夫ゼミ・プレミアム」のみの配信になります。またプレミアム会員は、限定放送を含むニコ生ゼミの動画およびテキスト、Webコラムやインタビュー記事、過去のイベント動画などのコンテンツをアーカイブサイトで自由にご覧いただけます。
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2019/05/26の内容一覧


お便り 「面倒くさい質問」

 次です。世田谷区のハイゼンベルクさん。


岡田さんが『ブレイキング・バッド』にハマっていた頃から放送を追いかけるようになりました。
一番好きな放送はゴシック建築の回です。建築様式の変化と西洋の歴史の関係性を知れて非常に面白かったです。
これは今後の放送に関する個人的な希望ですが、日本のアニメとアメリカのアニメがいかに影響し合ってきたかを語って頂けると嬉しいです。

さて本題に移ります。
ここ最近、『アベンジャーズ』や『ゲーム・オブ・スローンズ』など世界中にファンを持つ、スケールの大きい作品が幕を閉じました。
ビッグバジェットの作品として、満足度も完成度も、1つの臨界点に達したように思われました。
そこで質問です。次の映像産業におけるヒットの流れはどのようなものになると予測されますか?


 まただよ! 持論を展開して、「そこで質問です。次はどういうふうになると思いますか?」っていう、学会でもよくある質問だ。畜生(笑)。
 でも、こういう質問も、頑張って考えてみると、やっぱり面白いことが出てくるだよね。

 ええと、僕は、基本的には、ここから先、ビッグバジェットの作品が一段落した後は、その逆の「バジェットがひたすら小さくて、見る側もお金が掛からないどころか、時間も掛からない作品になっていく」と思ってるんですね。
 『カメラを止めるな!』という去年のヒット作品があって、あれも低予算だったんですけど。まだまだ予算が掛かり過ぎている、と。
 これからは、アニメも実写もマンガも、全てYouTubeに近づいて行くと思うんですよね。
 つまり、プロが作る映像とか娯楽以外に、アマチュアというか、全世界のYouTube作家の人達が色んな作品を作って公開する。
 その中には、ものすごいお金を掛けて、例えば「1千万円掛けて〇〇を買い占めてみた」というような3分の動画を投稿する人もいれば、全くお金を掛けずに、近所を撮ったり自分が喋っているのを撮ったりするだけの、10分とか15分の動画を投稿する人もいる。
 「そんな中から、どんな人が出てくるのかわからない」。こういうのが、アニメとか実写とかマンガ全ての分野にやってくると思ってるんですね。

 実際、「全てがYouTubeに近づいていく」という意味では、例えば、2時間の映画でどんなにヒットを出したとしても、「ヒカキンの動画を毎日3分見る人が100万人いる」という現状の方が、動員数としてはすごいわけですよね。
 それを毎日見ているわけですから。

 僕は、この岡田斗司夫ゼミというのを、毎週90分から120分やってます。ガンダム講座も、前説後説を入れたら、だいたい毎週45分やっている。
 つまり、毎週165分。1年で137時間。僕は新作の動画を延々と提供してるんですね。
 この「1年間で137時間」というのは何かというと、アニメ1話を24分で換算すると343話分、僕は皆さんに動画を提供しているんですよ。これ、1クール12話のアニメとして換算したら、28シーズン分も提供しているんです。
 これは全盛期の『ガンダム』や『イデオン』をやっていた時の富野さんよりももちろん多いし、それどころか、現在のサンライズや東映動画より動画生産量が多いんですよ。「僕個人で」ですよ?
 さらに、そのうち半分以上を、無料のYouTubeで公開しています。

 同じように、毎日5分の動画をアップしているYouTuberたちも、1年続ければ年に30時間の動画を提供していることになる。
 テレビシリーズのアニメに換算したら76話分を、1人1人のYouTuberが、この世界に動画として生み出してるわけですね。
 これは「どのYouTuberも全盛期のジブリの映像生産量の10倍くらいをやっている」ということになるんですよ。
 こと娯楽産業に関して、この無料でどんどん提供するという流れは止まらない。
 大きな流れでは、そんな無料の中から「じゃあ、ここから先は有料です」という、今、僕がやっているような形になって行ってしまう。ビッグバジェットの映画というのは「そういうので成功してから持っていくようなもの」になると思うんですね。
 だから、ひょっとしたら僕も、5年後くらいの将来、いきなり予算3億を掛けた岡田斗司夫ゼミというのを、イタリアのチネチッタ辺りの映画撮影所でローマの街を再現した上でやるかもわかりません(笑)。

(続きはアーカイブサイトでご覧ください)

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