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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「『ガンダム』の再放送が地方局では少なかった理由」

2019/05/24 07:00 投稿

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岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2019/05/24

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 今日はニコ生「アニメ・マンガ夜話」から、4月30日放送分のハイライトをお届けします。


製作者側がやる気に燃えた作品は、地方局で再放送しにくい

『機動戦士ガンダム』講座も、今回で5回目になりました。
ようやっと第2話「ガンダム破壊命令」に入ります。
第1話に続いて、登場キャラの紹介と後は設定お話、どういうふうなお話が展開されるのかという紹介になっています。

多分第1話と第2話は、続けて作られたものだと思います。
というのも、特番のような1時間のアニメを作って、それを前編後編に分けたような作りになっているからです。

第1話に続いて第2話でも、登場キャラの紹介が続きます。

これまで出てきたアムロ、フラウという幼馴染みの2人、あとはブライトさん、後に艦長になる人ですけども、まだ18歳19歳の生意気な青年です。それに、パオロ艦長。ホワイトベースの元々艦長だった人。
セイラさん、カイ・シデンも出てきます。

ジオン側では、シャア少佐とドレン少尉。それ以外にも、ドズル中将というジオンの偉いさんが、無線を介してですけど、現れることになります。

実は第2話のサブタイトル「ガンダム破壊命令」は、テレビ放送の時についたタイトルです。『機動戦士ガンダム』の台本の全記録には、元々の台本がこういうふうな形で残っております。
第2話は「赤い彗星」というタイトルです。
第1話が原題が「モビルスーツ」、第2話が「赤い彗星」。

第1話は、アムロ・レイという14歳の少年の主観を、ひたすら追いかけた話です。彼の主観では、周りがどういうふうに見えているのか。戦争は見えているのか。ジオンは見えているのか。自分の父親はどう見えているのか。これらのことを、ずーっと追いかけていって、30分で構成されています。

第2話の冒頭シーンは、サイド7に向かって飛んで行くミサイルから始まります。
第1話のラストと完全に繋がっています。
せっかくボードがあるから描いちゃうんですけども、これがミサイルが飛んで行く煙です。この先端部分にミサイルがついています。
こういうふうに、第1話の数秒後から始めるお話というのは、大変珍しいんですね。
僕もあまり見たことがないですね。

ロボットアニメというのは、大体、話数を入れ替えてオンエアしても大丈夫なように作られていました。

例えば東京や大阪みたいなキー局では、全26話オンエアするんだけども、地方局だと、その地方特有のイベントとか、いろんなことがあるから、26話全話オンエアできるとは限らない。
だから23話しかオンエアされないとか、12話しかオンエアされないというのが、昔はよくあったんですよ。

『機動戦士ガンダム』は1970年代のTVアニメですので、そういう地方局とかにも配慮して、話数が多少入れ替わっても、成立する作りにしなきゃいけないんですよね。本来言えば。
例えば。第1話第2話の次に、いきなり第5話をやったり、第7話をやったりしても大丈夫な作りにするべきなんです。

ところがもう第1話の終わりの数秒後のシーンから初めてしまうという、製作者側がやる気に燃えてるんですが、逆に言えばあとで扱いにくいものにもなるんです。

『機動戦士ガンダム』は後に、いっぱい再放送されるんですけど、地方局では再放送されにくかった理由の1つでもありました。
全話続けてオンエアするつもりでなかったら、中々出来ないんですね。

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