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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「『風立ちぬ』解説:宮崎駿も味わった「メガネ差別」とは?」

2019/04/29 07:00 投稿

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岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2019/04/29

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2019/04/14配信「『風立ちぬ』作品内で宮崎駿がカミングアウト!「自分は、きれいな女の子がいたら必ずチラチラ見てしまうような男だ!」」の内容をご紹介します。
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2019/04/14の内容一覧


眼鏡差別

 二郎は、学校に行って、優しい先生から海外の飛行機の雑誌を貸してもらいます。それがこのシーンなんですけど。ここでの細かい演技に着目してください。
(パネルを見せる)
 職員室のドアに入っていく先生います。この先生は眼鏡をかけていません。男らしい体格で、背が高いです。
 それに対して、二郎に本を持って来てくれた先生は、背が低くて眼鏡をかけてます。この先生が、唯一の眼鏡をかけている先生なんですね。

 皆さんも、後で録画した金曜ロードショーの映像を再生してもらえばわかるんですけども……もちろん、ジブリが公式で販売しているDVDでも大丈夫ですけど(笑)。
 この背の高い先生が職員室の中に入って行く時、彼はまったく遠慮せずズカズカと入って行くんですね。
 ところが、この眼鏡の先生は、そんな彼に対して、ちょっと場所を譲って、おまけに自分が道を譲った先生に対して軽く会釈します。それに対して、この背の高い先生の方は、まったく会釈しないんですね。挨拶をしない。
 これが、この時代の眼鏡をかけている人間への差別……ってほどでもないんですけども、やっぱり「格付け」なんですよ。
 このシーンね、皆さんも実際に見たらビックリしますよ? 本当に、同じ教師であるにもかかわらず、背の高い先生は何も挨拶せずにズカズカと真ん中を通って行くし、わざわざ道を譲っている眼鏡の先生の方は、頭まで下げているんですよね。
 なんでこんな身分差みたいなものがあるのかというと、まあ、いわゆる「パリピ」とでも言いましょうか。「学校の1軍とオタク層の身分差みたいなもんだ」と、よくわかる例としては、思っておいてください。
 「眼鏡かけているかどうか?」、「体格が良いかどうか?」ということで、男子の価値が決まってしまう時代です。

 これが、宮崎駿が実際に子供の頃に見ていた世界と、格差なんですね。
 「宮崎駿さんって、あんなアニメを作っているんだから、子供の頃から外で遊ぶのがよっぽど好きだったんでしょう?」と、宮崎駿のお兄さんとか弟に対して取材したインタビューが残っているんですけども。
 そこで、弟やお兄さんは、笑いながら「いやあ、あいつはもう、本当に運動がダメで、ずっと家の中にいて絵ばっかり描いてました。そういう意味では、あんなアニメを作ってるのはビックリですよ。全然、野山で遊んだりなんてしてませんでしたよ」って言ってるんですよ。
 やっぱり、それが「眼鏡かけている貧弱な体格の人の世界」なんですね。だから、こっちの1軍の方には入れない。

 二郎が眼鏡の先生と話している後ろには、女の先生も描かれています。女性教師というのも、すでにいる時代なんですね。そんなふうに、女の先生がいて、他の先生方も映ってるんですけど、その中には、やっぱり眼鏡をかけている先生なんて1人もいないんです。
 この描写からは「学校の先生というのは、子供に対して威圧的で尊敬されるべき人間だから、眼鏡をかけているような人は、この当時はほとんどいなかった」というのがわかります。宮崎駿は、そういうふうに描いてるんですね。
 実際には、眼鏡かけた人も、ある程度はいたんでしょうけども、NHKの朝ドラなんかでやっているように、いっぱいいたわけではなくて、もう本当に「身体が弱い」という象徴として、眼鏡をかけさせられていた。
 そういうふうな世界でもあります。

(続きはアーカイブサイトでご覧ください)

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