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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「セブンイレブンの無人コンビニから見えてくる、「中間がなくなる世界」とは?」

2018/12/10 07:00 投稿

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岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/12/10

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2018/12/02配信「AI時代の『経済と正義』〜1.セブンイレブンの「無人コンビニ」戦略、2.無限に飛べる無人機、3.AIの法律、4.ソーシャルロボットの未来」の内容をご紹介します。
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2018/12/02の内容一覧


セブンイレブンの「無人コンビニ」戦略

 これは日経新聞の電子版の記事なんですけど。11月30日の記事ですね。『顔認証で「無人コンビニ」セブン、NECと実験店』と。

(中略)

商品のバーコードを読み取ってから、顔認証をしたり専用端末に社員証を掲げたりすると会計が終わる。
支払いは給料天引きとして、現金や電子マネーなどで決済する手間を省く。

 ここが僕、すごいと思ったんです。これがなければ、やってることは最近の地下鉄でよくある「無人レジ」とそんなに変わらないんですよね。
 地下鉄とかで僕が大阪に行った時に乗る、地下鉄御堂筋線の難波駅にあるファミリーマートはそうなんですけど。売店のおばさんが忙しそうな時には、横にある無人レジを使って、自分でPOSでおにぎりとかドリンクを読み取って、勝手に会計して持っていくという仕組みになっているんですけどね。
 それとどこが違うのかというと、SuicaとかPASMOとかICOCAとかを出す代わりに顔認証とか社員証で確認が出来るというところ。ただ、すごいのは、日本円という通貨を介さずに「給料天引き」となるところなんです。

(中略)

 セブン-イレブンのこのアプローチの新しいところは「NEC関係の社員のみ」という割り切りなんですね。
 たぶん、これがうまく動き出すとなると、次に来るのは「大学構内のコンビニ」ですね。「大学構内の売店で学生証を提示すると~」ということになるはずなんですよ。
 ただ、NECの社内コンビニでは「社員の給料からの天引き」ということができたんですけど、学校は、まさか学生証と個人の預金残高のヒモ付けというのが行われていないはずなんですよね。
 だから、2019年、2020年あたりには、こういった個人ナンバー……いろんな人が学生証というのを持ってたり、社員証というのを持っていたり、保険証というのを持っていたりするじゃないですか。そういった個人ナンバーと、預金またはデポジット金額をヒモ付けるのが当たり前になるでしょう。
 今、僕らは、例えばSuicaとかPASMOという形でデポジットしてるわけですね。他にも、Amazonポイントもそうですね。「あらかじめ自分で1万円とか2万円と、お金を入れておいて、そこから払う」ということにすれば、最終的な個人情報や預金情報とヒモ付けずに電子決済が可能になるというふうになってるんですけど。それがもう、どんどん面倒くさくなってきてるわけですね。
 なので、そういった個人ナンバーと預金口座もしくはデポジット専用口座とのヒモ付けになってくるでしょう。
 なかなか普及していないマイナンバー制度も、これとリンクさせると、一気に普及するんだろうなと僕は思います。

 例えば、自分のマイナンバーに自分の預金口座をヒモ付けするとどうなるのかというと、SuicaとかPASMOを「経由」はするんでしょうけども、マイナンバーカードを使って電車に乗って、コンビニで支払いをして、映画を予約して、Amazonで買い物をする。
 これが現実化すればどうなるのかというと「クレジットカード」というものが、この世の中に存在しなくてよくなっちゃうんですね。

 僕らにとって必要だったのは、ただ単に「信用が置かれている自分専用の番号」と、「預金口座とのヒモ付け」だけなんです。
 実は、世間の半分くらいの人は、クレジットカードの「クレジットたる部分」、いわゆる「お金を借りたり、分割払いという部分」を使ってないんですね。
 残り半分の人達にとっては、クレジットというのは「給料日が来るまでにお金が使えるもの」であったり、もしくは「リボ払いをするもの」なんですけど。ちょうど今、それをやっている人とやっていない人が半分半分くらいに分かれているそうです。
 ある人にとっては、クレジットカードの月ごとの利用上限額は、もう無駄でしょうがないんです。アメックスみたいに限度額がない方が気にせずに買い物ができる。「俺の預金口座には何千万とあるのに、なんで月々120万とか60万とかってふうに限度額を決められなきゃいけないんだ!」という人にとっては、もう他のデビッドカードとかの方が便利になってきてるわけですね。
 そういう人にとっては、自分のマイナンバーと預金残高をリンクさせてくれた方が、便利なわけです。

 初期のうちは、さっきも言ったように、SuicaとかPASMO等のバイバスを通らなきゃいけないんでしょうけど、中間業者であるクレジットカード会社というのは、あっという間に淘汰されることになると思います。
 日本は、これからオリンピックを迎えて、その後、大阪万博もあるわけですね。そういうのが来るにあたって、たぶん、これからはクレジットカード支払いが中心になって、マネー、現金、キャッシュレスになると言われてるんですけど。
 その向こうに見えているのは「なんでクレジットカードの会社なんてものが必要なんだ?」という「中間がなくなる世界」が待ってるんですよね。

(続きはアーカイブサイトでご覧ください)

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